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名の若手研究者で構成され、関陽子先生(東洋大学国際哲学研究センター) 「獣害対策にお ける「いのち」の課題-ニホンザルと人との関係から-」、秋山知宏先生(東京大学) 「自然といのちを尊ぶ

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開発について」、増田敬祐先生(東京農工大学) 「人間の共同に関する環境倫理的問い-いのちの回復と自然 の取り戻し-」 、上柿祟英先生(大阪府立大学) 「環境哲学から見る「自然」と「いのち」―持続可能性と人 間存在の倫理―」、岩崎大(TIEPh)「自然観と死生観をつなぐ-終末期患者の視線から-」という、幅広い 視点からの研究成果が報告された。

これらの報告を踏まえた全体討論では、司会の中川光弘先生(茨城大学)、コメンテーターの岡野守也先 生(サングラハ教育・心理研究所)およびジェフリー・クラーク先生(本郷高校)から、全ての報告に通ず る問題提起を、「ポストモダンのコスモロジー」としてとらえ、それについてのコメントがあった。活発な 議論の末に、共同体を含めた他者関係に基づく自然といのちの尊さの自覚、という環境形成の必要性が確認 され、今後の継続的な研究連携による実践が期待される、意義深い会となった。

(2014 年 2 月 22 日開催)

「第五回 人間再生研究会」

研究助手:岩崎 大 TIEPh 環境デザインユニットは、障害者再生のための環境構築を目的とする人間再生研究会を毎年開催し ている。2013 年 12 月 15 日に自治医科大学で開催された本研究会では、聴衆を含め、脳神経系のリハビリ テーション治療に関わる様々な分野の専門家が集った。今年度のテーマは「認知神経リハビリテーションは 何になりうるのか?-システムと経験の再生」であり、TIEPh が進めている神経現象学リハビリテーション 研究についての報告も行った。

講演は、精神科医の加藤敏先生(自治医科大学)が「作業 療法の吟味―回顧と展望」、神経内科医の加藤宏之先生(国際 医療福祉大学病院) 「脳卒中後の脳運動ネットワークの再構築 と脳機能画像診断」と題して講演を行った。さらにシンポジ ストとして河本英夫先生(TIEPh)、池田由美先生(首都大学東京 健康福祉学部)、大越友博先生(芳賀赤十字病院) 、稲垣諭先生 (TIEPh)がそれぞれの最新の研究、事例を紹介した。能力の再 生、治療行為の目的、治療プロセスにおける経験の拡張等と いった事象を、哲学的な環境デザインの視点から捉えなおす

ことの必要性、そして、そこに見出されるリハビリテーションの展開可能性を、個々の臨床家が実践するた めの方法について、会場を含んでの活発な議論が取り交わされた。

(2013 年 12 月 15 日開催)

研究年報「エコ・フィロソフィ」研究第 8 号

昨年度末に「エコ・フィロソフィ」研究第 8 号を発行いたしました。以下の論文は TIEPh ホームページで もご覧いただけます。

「柳田國男の農業文化環境論1」(河本英夫)

「「語り手」という動物―小説の言語行為をめぐる試論―」(山本亮介)

「南方熊楠と曖昧な「エコロジー」:序説」(田村義也)

「今、神道を見直す―Something Greatへの感嘆と崇敬の念―」(唐澤太輔)

「散楽から舞楽へ―芸能伝承の視点から―」(王媛)

「社会的ジレンマにおける「監視ボランティア」の可能性と有効性」(大島尚)

「環境配慮行動の実行可能性認知と困難度の関係」(大久保暢俊・東垣絵里香)

「ウエスト・コースティング」(河本英夫)

「エコ・スペクトラム1――「環境金融論」」(河本英夫)

「死生観と自然観をつなぐ環境デザイン-ホスピスにおける風景の意義-」(岩崎大)

「プロセスとしての臨床(1)ナラティブという経験は何を示唆するのか」(稲垣諭)

「プロセスとしての臨床(2)臨床-内-存在の現象学」(稲垣諭)

「セルフ・セットアップ 記憶への旅立ちの日々に」(河本英夫)

2013 年度の活動報告

5月

和歌山県 南方熊楠顕彰館視察 7月

ニューズレターNo.16 発行

研究活動報告会(自然観探求ユニット)

場所:東洋大学白山キャンパス 8月

アメリカ合衆国カリフォルニア州 地熱発電所 および自然環境視察(環境デザインユニット)

9月

東洋大学の「全学総合授業」として

「エコ・フィロソフィ入門」を開講

2013 年度 全学総合 IB『エコ・フィロソフィ入門』

10月

TIEPh 主催 シンポジウム(自然観探究ユニット)

「南方熊楠:神と人と自然」

場所:東洋大学井上円了ホール 11月

ニューズレターNo.17 発行

12月

TIEPh 主催 研究会(環境デザインユニット)

「第五回人間再生研究会」

場所:自治医科大学地域医療情報研究センター 1月

TIEPh 共催 シンポジウム(環境デザインユニット)

「いのちの尊さを考える」

場所:東洋大学 125 周年記念ホール 2月

TIEPh 共催 国際セミナー(自然観探究ユニット)

「自然といのちの尊さについて考える」

場所:東洋大学白山キャンパス 3月

「エコ・フィロソフィ」研究第8号、第8号別冊発行 TIEPh 共催 研究会(環境デザインユニット)

「方法論研究会」

場所:東洋大学 6 号館 第三会議室

TIEPh 主催 特別セミナー(価値観・行動ユニット)

「コンサベーション心理学の可能性

―自然を思いやる心を育てるには―」

場所:東洋大学白山キャンパス 5 号館 5310 教室 活動報告会(評価委員会)

3 月開催のイベントについては次号のニューズレターにて報告いたします。その他、2014 年度もさまざ まなセミナーやシンポジウムを企画しています。詳しくは、TIEPh のホームページでご確認ください。

ニューズレター18号 平成26年4月発行

編集 東洋大学「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ(TIEPh)

住所:東京都文京区白山5丁目28-20 6号館4F 60458室 Tel&Fax:03-3945-7534 E-mail:[email protected] Website : http://www.toyo.ac.jp/site/tieph/

フィロソフィとしての自然

センター長:山田 利明 中国の古典詩を評して、唐詩は情緒、宋詩は理知といわれる。確かに唐詩には風情にうったえて、

情緒纏綿たる情景を眼前に現出させるものが多い。李白や白居易の自然描写は、例えば「秋色、梧 桐に老ゆ」といっただけで深まる秋を肌に感じさせるものがある。それに対して、 「少年老い易く 学成り難し」 (朱熹)とくれば、もう既に始めからお説教である。もっとも、おそらくこの詩は最 初からお説教のつもりで作られたのであろうが、お説教を詩にすること自体、唐人には考えられな かったことであろう。

ところが、宋代の絵画には見事写実的自然描写、情感あふれる描法をもったものが少なくない。

特に北宋の画院にその傾向が強い。徽宗帝は、画家に詩句を示してその詩意を描かせた、といわれ るが、一方では「画論」が書かれるようになるのもこの頃からである。それは、描かれる対象のも つ「気」の表現、あるいは描き手の「気」をどのように表現するのかという議論にも発展した。こ れは宋学のもつ気論の反映であるが、一体に初めに理念を構築し、その理念に向かって芸術を作り あげるという姿勢が、いかにも近代的思惟に通じる。

文学と環境というと、今日的には珍しくもないが、一千年前の自然意識を考えるといえば、違っ た側面を見い出すことが出来よう。そんな思惑から、来年度には日本宋代文学学会と日本道教学会 という二つの学会との共催行事を予定している。いずれも中国文学、中国宗教に関わる専門学会で あるが、フィロソフィとしての自然を考えるには、かなり興味ある展開が期待される。

コンサベーション心理学の可能性

価値観・行動ユニット:大島 尚 2014 年 3 月 15 日(土)15 時より、ウースター大学(アメ リカ・オハイオ州)のスーザン・クレイトン教授を招いて、特 別セミナー「コンサベーション心理学の可能性―自然を思いや る心を育てるには―」を開催した。自然保護の観点から人間と 自然環境との関わりを研究対象とするコンサベーション心理 学は、環境問題を扱う人間科学として近年注目されており、応 用的な研究も含めて急速に発展している分野である。クレイト ン氏は、その第一人者と目される研究者であることから、はじ めに氏の講演を聞いたのち、価値観・行動ユニットの堀毛一也 教授による指定討論と、参加者を交えた全体討論という流れで セミナーが進められた。

クレイトン教授の講演は、「自然の中での自己発見:人間と 自然界とのつながり」と題するもので、まず自然環境との心理 的なつながりに基づく個人のアイデンティティ(環境アイデンティティ:EID)の概念による問題 提起から始められた。

東洋大学「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ(TIEPh)は、自然観探究ユニット、価値観・行動ユニット、環境 デザインユニットから構成され、さまざまな研究活動、シンポジウム、研究会を企画・運営しています。

Newsletter No.19 2014. 8

そして、EID が人々のウェルビーイングや気候変動に対する危機感、環境保護の行動に影響するこ とを示し、EID を形成する要因として個人の自然体験、文化や国、および社会的体験が重要である と指摘した。特に、社会的体験の例として動物園や水族館の意義が強調され、人間と動物との比較 や自然の価値に対する社会的規範、さらには動物に対する感情的なレベルでの共感を通して EID が 高められ、その結果として環境問題への関心が強まると主張した。いずれの話題も調査や観察によ る実証データに基づいて述べられ、非常に興味深く、かつ説得力のある内容であった。最後に、現 在中国で進めている研究プロジェクトの一端が報告され、これまでの知見を反映した環境教育の実 践による効果を調べる計画であることが紹介された。

堀毛教授は、自身がポジティブ心理学の立場から行ってきたサステイナブル心性や主観的ウェル ビーイングに関する研究を紹介しながら、EID 尺度と心性尺度の関連性、文化差の問題、コミュニ ティを単位とする研究の必要性などについて質問 をした。クレイトン教授は、いずれも今後の問題 として重要であり、協力的に研究を進めていくべ きテーマであるとの見解を述べられた。

その後、参加者からの質問やコメントが多数出 され、活発に議論が行われたが、特に文化差にか かわる問題が多く取り上げられ、今後は日本やア ジア諸国などで同様の研究を進めるべきであるこ とが合意された。コンサベーション心理学の立場 からの研究は、日本ではまだほとんど行われてい ないことから、まずは日本人を対象とした実証研 究を積み重ねていくべきであることが、価値観・

行動ユニットのメンバー間で強く意識された。

(2014 年 3 月 15 日開催)

ARAKAWA+GINS という経験 -22 世紀身体論を目指して-の参加報告

環境デザインユニット:稲垣 諭

2014 年 5 月 24 日に東京都三鷹市にある天命反転住宅内にて上記のトークイベントが催された。

TIEPh の第三ユニットに所属する稲垣が、話題提供者として「未来の環境デザイン」についての発

表を行ってきた。その他の講師として、関西大学文学部教授の三村尚彦先生、高千穂大学人間科学

部準教授の染谷昌義先生、コメンテーターとしてシステムアーティストの安斎利洋先生が、それぞ

れの発表および発表へのコメントを行った。

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