6.1 結論
本研究では閲覧ページ内におけるページ内ナビゲーションスタイルを2種類に分類し,閲覧ペー ジが長大な場合,そのスクロールがユーザへ負荷をかけてしまうという問題を説明した.
その問題点に対して,より閲覧すべき箇所を抽出したインタフェースの提供を目的として,“ScoutView”
の設計を行い,Mozilla Firefoxの拡張機能として実装,評価を行った.
その結果,本システムは,閲覧ページのページ内ナビゲーションタスクにおいて,時間を短縮す ることができ,ユーザの負荷を軽減できるインタフェースを備えていることを示すことが出来た.
6.2 今後の課題
6.2.1 UI 部分の改良
評価実験から得られた結果・意見をもとに,今回実装したシステムの改良を行うことで,より使 いやすいインターフェイスを目指す.
具体的には,
• ルーペ窓の表示にかかる時間を減少する
• 近傍窓の実行において,インクリメンタルサーチを適用する
• ショートカットキーにおいて,同時に3つのキーを押していたので,2つにする である.
6.2.2 長期的な使用
今回の評価では,実験ページにおいて,あくまで一時的な利用に対しての評価を行った.当然,
このようなタスクには一般的なブラウジングと異なる部分が存在する.
従って,今後は一般的なWebページに対しての長期的なブラウジングにおいて,システムの利 用はユーザへどのような影響を与えていくかについても調査の必要があると考えている.
6.2.3 ブラウザ以外への応用
Webページのように,様々な情報の形式によって構成される文章はその他にも存在する.例え ば,Adobe PDF[10](Portable Document Format )形式やMicrosoft Word[11]のようなワードプ ロセッサ形式の文章などがそうである.これらの文章の編集や閲覧の際にも,当然スクロールは問 題となってくるので,そのようなソフトウェアのプラグインとしても転用できるのではないかと考 えている.
第6章 結論 34
6.2.4 検索エンジンとの連携
Webによる情報検索タスクにおいて,Google[4]のような検索エンジンを利用して所望の情報の 存在するであろうサイトの検索を行う.
その際,検索結果ページ(SERP:Serch Engine Result Page)上で,指定した検索クエリをハイ ライトさせるために,“キャッシュ”のリンクをクリックして,結果ページを開くことがある.この ように,検索結果ページからWebページを開いた際には,その検索クエリで即座に近傍窓を実行 できると,所望の情報を素早くに取得できると考えられる.
あるいは,検索APIの利用により,検索結果ページ内の各結果ページのスニペット直下にいく つかの近傍窓を提示することでも,同様の効果が期待できる.
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謝辞
本研究は,電気通信大学情報通信工学科情報通信システム学講座寺田研究室において,寺田実准 教授の御指導の下で卒業研究として行われました.
寺田 実准教授には, 研究の指針やアイデア, 卒業論文の書き方や発表の方法など, あらゆる 面において御助力をいただきました.心からお礼を申し上げます.
東京大学 情報基盤センターに所属している丸山 一貴氏にもまた,研究の指針やアイデアや,発 表,論文,そしてレジメの書き方についてのご意見や,非常に多くの面でご協力を頂きました.心 から感謝申し上げます.
情報システム学研究科(IS)多田研究室 博士課程二年の高須賀 清隆さんには,研究方針に対する 様々な指摘や,試作システムのバグ報告などをしていただきました.心からお礼を申し上げます.
本研究室 修士課程二年の安齋 嶺さんには,システムの実装をする段にいたってFirefoxの拡張 機能の作成方法を教えていただいたり,おいしいお野菜などを提供していただき,心から感謝申し 上げます.
本研究室 修士課程一年の多大なるコメントを指摘を与えてくださった平山 慧さんと梅林 靖弘さ んと奥村 俊也さん,学部四年生の多大なるコメントと検定スクリプトを与えてくださった伊藤 真 宏くん,研究のアイデアになりそうなことをちょくちょく教えてくれた佐藤 和哉くん,また研究 室内外のその他文化祭の研究室公開など,本研究にかかわった皆々様に大いなる感謝をここに表し ます.
最後に,評価実験に参加していただいた皆様,お忙しい中時間を割いていただき,また,貴重な ご意見を寄せていただき,真に感謝しております.