3.3節より、モデル情報の再送信が発生する場合の速度比較では従来手法より本手法のほうが早 く処理を行うことができた。また、モデル情報の再送信が発生しない場合において、本手法と従 来手法の描画速度はほぼ同じであった。そのため、速度比較の結果にて多くのモデルの情報の再 送信が発生する場合に送信する情報量が少ない本手法の方が有用である。また、地形の形状につ いて複数のパーリンノイズによる形状の表現を行い、生成する地形のサイズに合わせた表現を実 現できた。
3.2節より、地形生成のために4つのパーリンノイズの設定をおこなった。パーリンノイズの設 定では、振幅や周波数による調整は想像しやすいが、実際に地形のどこの部分がどのような形状 になるか実行してみるまで分かりにくいため、形状の調整には多くの時間がかかってしまう。ま た、本手法では地形の細かい形状をパーリンノイズを使用して表現を行っており、どのような形 状になるかはノイズによって決まっている。そのため、地形の形状をある程度設定することが可 能だが、地形の細かい部分を精密に生成したい場合には本手法は難しいという問題がある。そし て、地形の色付けの実装では、色付け用のノイズと地形の高さに合わせていくつかの色を設定を 行った。しかし、かなり狭い範囲の地形を生成する場合、場所によって色の塗り方バラバラにな るので、色塗りに関して地形の場所や条件に合わせたいくつかの細かい設定をする必要になる。
第 4 章
まとめ
近年ではハードウェアの性能が上がり、広大な地形を移動し遊ぶことができるゲームが多く存 在している。一般的にGPUを使用する場合はモデルの情報を一度のみ送信してメモリ上に保存 し、メモリ上の情報を繰り返し使い表示を行う。モデルの形状データや頂点数が変わる場合にモ デルの情報を再送信するが、再送信する情報量はなるべく減らす必要がある。
本論文では、生成する地形の領域や位置を変更したい場合、少ない情報の再送信によって、動的 に地形の生成や変更が行えることを目的とした。パラメトリック曲面の一つであるGregory 曲面 とテッセレーションシェーダ、パーリンノイズを使い再送信する情報量の少ない地形の生成方法 を提案した。各曲面の領域情報と制御点情報をGPUに一度だけ送り、生成する地形の範囲情報 を適宜再送信を行う。その後、テッセレーションシェーダと複数のパーリンノイズを使用して地 形の形状を生成し、フラグメントシェーダで色付けをして、少ない情報の再送信による地形生成 を行った。そして、広い範囲の地形生成から、いくら狭い範囲の地形生成を行った場合でもGPU に送信する情報量の変わらない地形生成が行えた。
モデルの形状を変更して再送信を発生させ、従来手法と本手法の描画速度の比較をした。比較 を行った結果、本手法の描画速度が従来手法よりも早い結果となった。このことから、多くの情 報の再送信が発生する場合に高速に描画処理が行えるという点で有効であることが分かった。ま た、情報の再送信が発生しない場合では、本手法と従来手法で描画速度にほとんど差が見られず、
従来手法同様の描画速度で処理が行ることも分かった。したがって、多くの情報の再送信が発生 する場合に送信する情報量が少ない本手法は有用である。
しかし、本手法では地形の細かい形状をパーリンノイズを使用して表現を行っており、地形の細 かい部分を精密にデザインしたい場合に調整が難しい。また、色付けでは、生成する範囲によっ て色がまばらになってしまうため、もう少し地形の場所や条件に合わせた細かい設定をする必要 になる。
謝辞
本研究を進めるために多くのご指導やアドバイスをしてくださった先生方や研究室のメンバー に感謝を述べたいと思います。
学部1年から修士2年までの6年間という長い間、研究のご指導や数多くの相談をしていただ いた渡辺先生に感謝いたします。学部の時はプログラミングや数学の授業、先端メディア、学部 での研究など多くの場面でお世話になりました。修士になってからは、紆余曲折あった研究のご 指導や相談、学会投稿への添削や準備、そしてコロナ下での様々なサポートなど、この6年の間 に色々な場面で多くのご指導をしていただいた渡辺先生に心から感謝しております。
学部1年から修士2年にかけて6年間、授業や演習、研究に関する助言をくださった三上先生 に感謝いたします。学部から修士にかけて様々な授業をしていただき、特に演習に関してはとて つもなくお世話になりました。また、研究に関しては学部から修士までの長い間、色々な助言を していただき真にありがとうございます。
学部から修士にかけて、色々な授業や研究に関する助言や指摘をくださった柿本先生に感謝い たします。授業ではCGに関する様々なことを教えていただき、研究に関しては毎週のミーティ ングにて多くの助言やご指摘をしていただいたことに感謝いたします。
予備審査と最終審査にてご指摘をしていただいた羽田先生に感謝いたします。
学部4年から修士2年までの間、研究に関する助言や相談をしていただいた阿部先生に感謝い たします。特に何かの締め切り間際に多くのご指導や添削をしていただいたこと、とても感謝い たします。あのご指導や添削がなければ、きっと1つ2つ大きなミスをしていました。本当にあ りがとうございます。
また、卒業していった研究室のメンバーや留学生のみんな、そして一緒に苦楽をともにした修 士のメンバーに感謝いたします。学部時代の研究室のメンバーには良い思い出を作らせてくれた こと、とても感謝しています。あの1年間は一番濃密で一番楽しい時間だった。落ち着いたらま た集まろう。
研究室にいた留学生のメンバーにはいい刺激をくれたことに感謝しています。まず、英語が少 し話せるようになり、英語に対して苦手意識が無くなったのは君たちのおかげだ、ありがとう。そ して、お互いの国の話をしたり、文化の違いで驚いたり、お互いの研究の相談をしたり、君たちに 会ってから多くのいい経験ができた。会えなくなってしまったが、またいつか一緒にご飯でも食 べに行こう。
卒業してしまった人も含め、修士のメンバーには一緒に戦ってくれたことを感謝しています。
先生たちには多くのご指導やサポートをしてもらったけど、君たちがいなければ冗談抜きにどこ かの段階で挫折していたと思う。つらい時も楽しい時も一緒に愚痴をこぼしたり、励ましあった り、腹から笑ったりしてくれる友がいたから最後まで進めました。本当にありがとう。
最後に色々と迷惑をかけ、手助けをしてくれた両親に感謝します。大学の6年間、生まれてから は24年間、ここまで何不自由なく生活をできたのは2人のおかげです。本当にありがとう。
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