8. 結論
本研究は,中小企業がペルソナマーケティングを採用することができるよう,
その支援を行うフレームワークを構築する目的から始まった.ペルソナマーケ ティングの中核であるペルソナデザインの中でも難易度の高いフェーズをシス テム化することで,その実現に成功している.今回の一連の研究の結果,IEC を 利用することでペルソナデザインの初心者によるプロジェクトチームにもペル ソナがデザイン可能となることが実証できた.
デザインされたペルソナは,そのペルソナを利用する立場となる企業人から も高評価を得ることができた.更に対象セグメントからも自分たちに当てはま る,実在しそうだと評価されるレベルに達していることが証明された.
今回生成されるストーリーは短いものだったが,遺伝子構造次第で,より長 文にすることは技術的に容易である.今回は学生を対象セグメントにしていた ため,職業や経済的な価値観といった属性情報をもたない遺伝子構造を用いた が,それらの属性情報を加味することで,様々な業界に適用できるペルソナデザ インが可能になる.しかし一方でストーリーの長文化と属性増加による遺伝子 構造の巨大化はユーザの疲労度を高めてしまう.情報が追加された場合にも現 状並みの疲労度に抑える方法を検討する必要がある.
本論文において IEC で実装した,プロジェクトチームが一丸となってデザイ ンに取り組むことができるシステムは,マーケティングに限らず,様々な個性が 共存するチームにおけるデザイン活動に対する効果的なアプローチになると考 える.
謝辞
謝辞
本論文は著者が戸板女子短期大学国際コミュニケーション学科着任後にとり くんだ研究の成果をまとめたものです.本研究において,長期間にわたってご 指導を賜った三井和男先生に深く感謝いたします.著者が IT 企業に就職し現 場のエンジニアとして,そしてプロジェクトマネージャとしての業務を行いな がらも,学術への関心を忘れることなくいられたのも,そしてまた教育機関へ の転職を決断できたのも,三井先生の親身なご指導があったからです.心より 御礼申し上げます.本論文を執筆するにあたって角田和彦先生,見坐地一人先 生,鳥居塚崇先生からは的確なご示唆とご助言をいただきました.角田先生に は論文のあるべき姿をご提示いただき,懇切なご指導をいただきました.見坐 地先生にはビジネス的見地も踏まえた研究ポイントの明確化についてご指導い ただきました.鳥居塚先生には御専門のデザイン領域のみならず,多岐に及ぶ 細やかなご助言を多数いただきました.皆様本当にありがとうございました.
本研究には多くの方々にご協力いただきました.ウィットフィールド武石 氏,アヴァンデザイン研究所根木氏,BEARWORKS 阿部氏,大村印刷の皆様,ソ フトバンクの皆様,戸板女子短期大学国際コミュニケーション学科の皆様,日 本大学生産工学部の皆様に,改めて厚くお礼申し上げます.
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