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結 論

ドキュメント内 平尾, 和年 (ページ 112-120)

本 論 文 で は 、 覆 土 工 法 の 設 計 方 法 を 提 案 す る こ と を 目 的 と し て 、 ま ず 各 種 ジ オ テ キ ス タ イ ル の 材 料 特 性 を 明 ら か に し た。次 い で 、 ジ オ テ キ ス タ イ ル を 一 層 敷 設 し て 補 強 さ れ た 超 軟 弱 地 盤 の 支 持 力 改 良 に 及 ぼ す ① 粘 土 層 厚 , ② ジ オ テ キ ス タ イ ルの材料特性,③ジオテキスタイノレの敷設方法などの要因の影響を一連の室内模 型 載 荷 実 験 に よ っ て 調 べ た。そ の 結 果 、 粘 土 と ジ オ テ キ ス タ イ ル 問 の 摩 擦 力 が 支 持 力 改 良 の 大 き な 要 因 で あ る こ と を 明 ら か に し たM

そして、支持力式に摩擦力の要因を考慮、して、ジオテキスタイルで、補強された 超 軟 弱 粘 土 地 盤 の 支 持 力 評 価 を 試 み たc ま た 、 ジ オ テ キ ス タ イ ル を 用 い た 覆 土 工 法の設計法に対して、ジオテキスタイノレの敷設長および載荷による低減沈下量の 算 定 法 を 新 た に 提 示 し た。

得 ら れ た 成 果 は 、 各 章 ご と に ま と め て い る が 、 そ れ ら を 総 括 す る と 以 下 の 通 り である。

第 1章では、研究の背景と目的およびジオテキスタイルで、補強された超軟弱地 盤 の 支 持 力 評 価 法 に 関 す る 既 往 の 研 究 に つ い て 述 べ た。ま た 、 本 論 分 の 内 容 と 構 成 に つ い て 紹 介 し た。

第 2章で は 、 ジ オ テ キ ス タ イ ル 補 強 地 盤 に 及 ぼ す 材 料 特 性 と し て 、 材 料 の ① 引 張 強 度 , ② 曲 げ 剛 性 , 及 び ③ 土 と ジ オ テ キ ス タ イ ル の 摩 擦 特 性 を 取 り 上 げ 、 そ れ ぞ れ の パ ラ メ ー タ の 決 定 法 を 紹 介 し たご本 章 で 得 ら れ た 結 論 を 要 約 す る と 下 記 の ようになる。

(1)各 ジ オ テ キ ス タ イ ル の 引 張 強 度 特 性 が 著 し く 異 な る た め 伸 び ひ ず み が 10/0に お け る 値 を も っ て 引 張 強 度 と 定 義 し た。

(2)グ リ ッ ド の 曲 げ 剛 性 は 、 不 織 布 と 併 用 し で も 大 き く 変 化 し な い こ と が 分 か つ f

(3)  Wジ オ グ リ ッ ド 研 究 会 』 に よ る 曲 げ 剛 性 試 験 方 法 で は、全 て の 補 強 材 料 の 曲

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げ剛性が得られないため、 ]I

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の 一 般 織 物 試 験 方 法 に よ っ て 補 強 材 料 の 剛 軟 度 を 求 め た。その結果、岡JI軟 度 が 測 れ で も 曲 げ 岡JI性 が 測 れ な い 不 織 布 や 織 布

に関しでも曲げ岡JI性 が 予 測 で き る 可 能 性 が 示 唆 さ れ た。

(4)試 作 し た 簡 易 摩 擦 試 験 機 に よ っ て 、 粘 土 と ジ オ テ キ ス タ イ ル 間 の 摩 擦 特 性 を 調 べ た。織 布 ・ グ リ ッ ド に 比 べ 不 織 布 系 の 摩 擦 力 が 大 き い こ と が 分 か っ た。

な か で も 、 不 織 布 と 織 布 に よ る 複 合 製 品 が 最 も 大 き な 摩 擦 力 を 有 す る こ と が 明 か と な っ た。

(5)一 面 せ ん 断 試 験 機 を 用 い た 摩 擦 試 験 に よ る 粘 土 と 複 合 不 織 布 の 見 掛 け の せ ん 断 強 度 定 数 は 、 粘 土 自 身 の せ ん 断 強 度 定 数 に 比 べ 増 加 す る こ と が 認 め ら れ た。 せん断強度定数の増加は、 c成分より φ成 分 の 方 が 顕 著 で あ る こ と が 分 か つ

f

第3章で は 、 ジ オ テ キ ス タ イ ル を 用 い た 超 軟 弱 地 盤 の 支 持 力 特 性 に 及 ぼ す 幾 つ か の 重 要 な 要 因 の 影 響 を 明 ら か に す る 目 的 で 、 覆 土 工 法 模 型 実 験 を 行 っ た。前 述 し た よ う に 超 軟 弱 粘 土 地 盤 の 極 限 支 持 力 を 決 定 す る の は 難 し い が 、 こ こ で は p‑

S曲 線 に よ っ て 求 め た 支 持 力 を 主 体 に 検 討 し た。得 ら れ た 定 性 的 な 結 論 を 要 因 別 に 示 せ ば 以 下 の 通 り で あ る3

①補 強 材 の 材 料 特 性 の 影 響 ( 端 部 無 拘 束 )

織 布 ・ 不 織 布 ( 複 合 製 品 も 含 む )・グ リ ッ ド 系 補 強 材 を 用 い た 実 験 結 果 よ り 、以 下 の こ と が 明 ら か と な っ た。

(1)支 持 力 は 、 伸 び ひ ず み で 規 定 し た 補 強 材 の 引 張 強 度 に 依 存 し な い こ と か ら 、 支 持 力 増 加 に 補 強 材 自 身 の 引 張 強 度 は そ れ ほ ど 影 響 し な い と 判 断 で き る。 (2)補 強 材 単 体 の 剛 軟 度 が 支 持 力 改 良 に 及 ぼ す 影 響 は 少 な い。

(3)グ リ ッ ド 系 補 強 材 に つ い て は 、 補 強 材 単 体 の 曲 げ剛 性 が 1オ‑~" ‑ 異 な っ て も 支 持 力 は 大 差 な く 、 支 持 力 改 良 に は ほ と ん ど 影 響 を 与 え な い も の と 判 断 さ

れる。

(4)ジ オ テ キ ス タ イ ル 補 強 地 盤 の 支 持 力 改 良 に 対 し て 、 補 強 材 と 粘 土 問 の 摩 擦 力 が 最 も 大 き な 影 響 を 与 え る こ と が 明 ら か と な っ た。ま た 、 用 い た 補 強 材 の う ち 、 複 合 ジ オ テ キ ス タ イ ル が 大 き な 摩 擦 力 を 有 す る こ と が 分 か っ た。

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(5)こ の こ と か ら 、 端 部 を 拘 束 し な い で 軟 弱地 盤 上に補 強 材を 敷 設 す る と き 、 複 合 ジ オ テ キ ス タ イ ル が 最 も 支 持 力 改 良 に 優 れ ている こ と が 分 か っ た。

②粘 土 層 厚 の 影 響 ( 端 部 無 拘 束 )

(1)粘 土 地 盤 の 層 厚 を 2倍 変 化 さ せ た 場 合 、 上 記 の 摩 擦 力 ・引張強度・岡JI軟度 の 要 因 に 関 し て は、上 述 と 同 じ 傾 向 が 得 ら れ た。

したがって、超 軟 弱 地 盤 で は 支 持 力 に 及 ぼ す 粘 土 層 厚 の 影 響 は そ れ ほ ど 認 め られないことが分かった。

③補 強 材 敷 設 方 法 の 影 響 (a)補 強 材 端 部 拘 束

(1)補 強 材 端 部を 緩 や か に 拘 束 す る こ と に よ っ て、 補 強 材 の 種 類に依 ら ず 著 し い

支持力増加が計られる。このことは、見掛け上摩擦力が賊与されることと、

地 盤 の 側 方 隆 起 の 抑 制 に 伴 っ て 発 揮 さ れ る 押 さ え 効 果 に 起 因 す る も の と 思 わ れ る。

(2)しかし、補強材 GG‑C(グリッド)の場合、端 部 張 力 が 増 加 し で も 支 持 力 増 加 比 は ほ ぼ 一 定 値 と な り 上 限 値 が 存 在 す る。

(b)サ ン ド マ ッ ト の 影 響

(1)サ ン ド マ ッ ト を 超 軟 弱 地 盤 上 に 直 接 敷 設 し た 場 合 、 無 補 強 地 盤 に 比 べ 若 干 の 支 持 力 増 加 が 得 ら れ た。 著 し い 支 持 力 増 が 得 ら れ な い の は 砂 自 体 が 粒 状 体 で あ り 補 強 材 料 と し て の 連 続 性 を 有 し な い た め 載 荷 重 に 対 す る 拘 束 効 果 が 発 揮

されないと考えられる。

(2)補 強 材 上 に サ ン ド マ ッ ト を 設 け る こ と に よ っ て 、 補 強 材 の 種 類 に 関 わ ら ず 支 持 力 は 顕 著 に 増 加 す る。特に GG‑C(ゲリットご)の場合、その 増 加 が 著 し いョ (3)したが っ て 、 サ ン ド マ ッ ト の み で 粘 土地 盤の 支 持 力 を 改 良 す る よ り 、補 強 材

と 併 用 す る 方 が よ り 効 果 的 で あ る と 言 え る。

(4)GG‑C(グリッド )を敷設した場合も他の 補 強 材 と 変 わ ら ない 支 持 力 値 と な る の

は 、 サ ン ド マ ッ ト が 網 目 を 塞 ぎ 載 荷 板 周 辺 地 盤 の 隆 起 に 対 す る 面 反 力 の 確 保 に

よるものと思われる。

(5)サンド、マット敷設による曲げ岡iJ性の増加と支持力増 加 は 良 い 対 応 を 示 す こ と

から、補強材とサンド、マットの複合による見かけの曲げ剛性の増加が支持力 増 加 の 一 要 因 と し て 寄 与 し て い る と 考 え ら れ る。

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U

11

(c)補 強 材 併 用 の 影 響

( l ) G G ‑C (

グリット

1

を 単 独 で 用 い た 場 合 、 他 の 補 強 材 に 比 べ そ れ 程 大 き な 支 持 力 増加が認められないが、この下に不織布を併用すると支持力の増加がみられる。 (2)併用する不織布は、 NW‑Bの よ う な 引 張 強 度 の 小 さ い 薄 い 材 料 (0.6mm)でも、

粘 土 と の 摩 擦 力 が 賦 与 さ れ る た め か な り 効 果 が あ る。

( 3 )

この支持力増加は、

GG‑C

の 網 目 が サ ン ド マ ッ ト と 同 様 に 不 織 布 で 塞 が れ る ことによる面反力の確保に起因するものと考えられる。つ ま り 、 補 強 材 を 併 用 す れ ば 、 サ ン ド マ ッ ト を 敷 設 す る こ と に 匹 敵 す る 支 持 力 改 良 効 果 が あ る。

( 4 )

また、補強材併用の上にサンド、マットを設けることによって当然のことなが ら、さらに支持力増が計られる。

第 4章においては、ジオテキスタイルで、補強された模型粘土地盤の支持力評価 を行った。こ こ で は 、 あ る 限 定 し た 条 件 ( 載 荷 板 沈 下 量Dr 100mm時)下で、

計 算 支 持 力 と 実 測 値 と の 対 応 を 試 み た。また、支持力式によらない方法として、

載 荷 応 力 と 沈 下 量 曲 線 に つ い て 双 曲 線 近 似 に よ っ て 支 持 力 を 決 め る 方 法 を 検 討 し た 結 果 、 以 下 の 知 見 が 得 ら れ た。

①支 持 力 基 本 式 に よ る 支 持 力 評 価

(a)端 部 張 力 が な い 場 合

(1)支 持 力 基 本 式 に 含 ま れ る 未 知 パ ラ メ ー タ r . 

e

を分析した結果、 rの値はD f /日 =0.15からほぼ一定になるが、。値は各実験で、得られた pr付 近 で 300

~ 400 を 示 し 、 そ の 変 動 は 概 ね

e

=100 程度である。

(2)未知パラメ ータの 1つ で あ る 補 強 材 料に生じる張力 Ti を最大摩擦力 Fmax

に 等 し い と 仮 定 し て 用 い る 方 法 に よ っ て 計 算 し た 極 限 支 持 力 が 、 実 測 支 持 力 と概ね一致する結果が得られた。

(3)し か し 、 支 持 力 は 補 強 材 の 摩 擦 力 の 影 響 を 大 き く 受 け る。ゆえに、この方法 で 支 持 力 計 算 を す る に 当 た っ て は 、 補 強 材 と 粘 土 地 盤 と の 摩 擦 力 の 適 切 な 評 価が重要である。

(b)端 部 張 力 が あ る 場 合

(1)端部張力 T に最大摩擦力 Fmaxを加えて張力 Tiとする方法によって、ある

‑110 ‑

程 度 精 度 の 良 い 支 持 力 の 算 定 が で き る。

(2)ま た 、 実 測 値 と の 計 算 値 の 差 は 多 く て 30% 程 度 で あ る が 、 こ の 違 い を 支 持 力 基 本 式 に 含 ま れ な い そ の 他 の 要 因 と す る の か 、 補 強 材 と 粘 土 地 盤 と の 摩 擦 力 の 評 価 の 精 度 と す る の か の 判 断 は 極 め て 難 し い。

②双 曲 線 近 似 法

(1)実 測 し た 載 荷 応 力 一 沈 下 量 曲 線 は 双 曲 線 で 、 ほ ぼ 近 似 可 能 で あ る。

(2)双 曲 線 近 似 に よ る 支 持 力 Pfは、 p ‑ s曲線法による支持力 py rの約 2倍の 値 が 得 ら れ た。 したがって、支持力は安全率を Fs ‑ 2と考え許容沈下量が 規 定 で き れ ば 、 初 期 地 盤 反 力 係 数 を 求 め る こ と に よ り 推 定 が 可 能 と な る。

③摩}察力を考慮した支持力評価 法 の 提 案

摩 擦 力 に よ る 支 持 力 増 分s qを 導 入 し た 支 持 力 算 定 式 を 提 示 し 、 模 型 実 験 結 果 を用いて検証した。

(1)摩擦力を考慮しない場合、し¥ずれの端部張力でも計算値は実測値を過小評価 す る こ と が 分 か っ た。

(2)他 方 、 摩 擦 力 を 考 慮 し た 提 案 式 に よ る 計 算 値 は 、 実 測 値 を 過 大 評 価 す る 傾 向 が 認 め ら れ 、 上 記 ① と 同 様 に 補 強 材 と 粘 土 地 盤 聞 の 摩 擦 力 の 適 切 な 評 価 が 要な課題となる。

5章で は 、 支 持 力 式 を 援 用 し た 覆 土 工 法 の 設 計 法 の 改 良 を 計 る た め、これま で 考 慮 さ れ て い な か っ た ジ オ テ キ ス タ イ ル の 端 部 拘 束 を 取 り 入 れ た 設 計 フ ロ ー を 示した。主 な 改 善 点 は 以 下 の 3点に集約される。

① 引 張 強 度 の み で は な く ジ オ テ キ ス タ イ ル の 材 料 特 性 を 生 か し た 合 理 的 な 補 強 材 料 の 選 定

②ジオテキスタイルの端部拘束有無を考慮、した敷設長の算定

③ ジ オ テ キ ス タ イ ル 補 強 に よ る 低 減 沈 下 量 の 算 定

こ こ で 、 問 題 点 と し て ① , ② に つ い て は 、 各 種 の ジ オ テ キ ス タ イ ル と 粘 土 の 摩 擦 試 験 結 果 の 蓄 積 お よ び ジ オ テ キ ス タ イ ル 併 用 に よ る 支 持 力 増 加 の メ カ ニ ズ ム を 明 ら か に す る こ と が 課 題 と し て 残 さ れ て い る。ま た 、 改 良 案 の 紹 介 に 留 ま っ て い る た め 、 現 地 試 験 施 工 な ど で の 検 証 が 今 後 の 重 要 な 課 題 と し て 残 さ れ て い る。

し か し な が ら 、 ② に よ っ て 、 ジ オ テ キ ス タ イ ル が 全 面 敷 設 さ れ た 埋 立 地 で は、

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ドキュメント内 平尾, 和年 (ページ 112-120)

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