骨髄移植群
3 日例 窩洞内部には好中球とリンパ球主体の炎症性細胞の軽度な浸潤および周囲歯根膜 からの細胞の侵入が、歯根膜付近には毛細血管の新生が認められた。歯槽骨の一部で小腔内 の骨細胞の消失が認められ、窩洞周囲の歯槽骨表面には骨芽細胞が認められた。歯根内部に おいて、窩洞側の象牙芽細胞は排列の乱れ、あるいは象牙芽細胞の消失を認め、毛細血管の拡 張も認められた。(Fig.1,a)
7 日例 窩洞内部は細胞成分に富む結合組織よりなり、象牙質に連続して梁状の新生骨が形 成され、歯根内部には骨様象牙質の新生が認められた。新生骨周囲には毛細血管の増生および 拡張が認められた。歯髄内の毛細血管も同様に拡張しているのが認められ、窩洞側の象牙芽細 胞は消失していた。また、歯槽骨から連続してわずかに新生骨の新生が認められた。(Fig.3,a)
14 日例 歯根膜の修復は認められず、窩洞の大部分は新生骨あるいは骨様象牙質が形成さ れた。また、メンブレン周囲にはわずかにリンパ球の浸潤が認められた。歯髄内部では硬組織形 成および象牙芽細胞の排列の乱れが認められた。(Fig.5,a)
骨髄移植群
窩洞内部 歯髄内部 歯根膜部・歯槽骨部
3 日例
・ 好中球とリンパ球の軽 度浸潤
・ 歯髄断端から窩洞へ 歯根膜細胞の侵入、周囲 に毛細血管の新生
・ 窩洞側の象牙芽細胞 の排列が乱れ、一部で消 失
・ 毛細血管の拡張
・ 周囲歯槽骨の一部で、
小腔内の骨細胞消失
・ 骨周囲にわずかに骨 芽細胞の排列
7 日例
・ 細胞成分に富む結合 組織
・ 梁状の新生骨形成、
表面に多数の骨芽細胞排 列
・ 新生骨は象牙質と連 続
・ 象牙芽細胞の排列の 乱れ
・ 歯髄と歯根膜を隔てる ように、象牙質に連続して 骨様象牙質の形成
・ 窩洞付近の象牙芽細 胞の消失
・ 歯槽骨と連続して窩洞 側の骨表面に骨芽細胞が 存在
14 日例
・ 歯槽骨および象牙質と 連続した新生骨もしくは骨 様象牙質の形成。
・ わずかに象牙芽細胞 の排列の乱れ
・ 歯槽骨と連続した硬組 織の形成
対照群
3 日例 窩洞内部には好中球とリンパ球主体の炎症性細胞の軽度な浸潤および血液成分が 認められた。窩洞辺縁の歯根膜から細胞の侵入が認められ、歯根膜付近には毛細血管の新生 が認められた。歯根内部において、窩洞側の象牙芽細胞は排列の乱れ、あるいは象牙芽細胞の 消失を認め、毛細血管の拡張も認められた。また、一部歯髄に達した窩洞では、歯髄細胞が窩洞 内に侵入している部も観察された。(Fig.1,b)
7 日例 窩洞内部は細胞成分に富む結合組織よりなり、象牙質に連続して梁状の新生骨が形 成され、歯根内部には骨様象牙質の新生が認められた。新生骨周囲には毛細血管の増生および 拡張が認められた。歯髄内の毛細血管も同様に拡張しているのが認められ、窩洞側の象牙芽細 胞は消失している。また、歯槽骨から連続してわずかに新生骨の新生が認められた。(Fig.3,b)
14 日例 歯根膜の修復は認められず、窩洞の大部分に新生骨が形成された。歯髄内部では 硬組織形成および象牙芽細胞の排列の乱れが認められた。(Fig.5,b)
対照群
窩洞内部 歯髄内部 歯根膜部・歯槽骨部
3 日例 ・ 好中球とリンパ球の軽 度浸潤
・ 歯髄断端、歯根膜から 窩洞へ歯根膜細胞の侵入
・ 窩洞側の象牙芽細胞 の排列が乱れ、一部で消 失
・ 毛細血管の拡張
・ 周囲歯槽骨の一部で、
小腔内の骨細胞消失
7 日例
・ 細胞成分に富む結合 組織
・ 毛細血管の増生と拡 張
・ 象牙芽細胞の排列の 乱れおよび消失
・ 歯槽骨と連続して窩洞 側の骨表面に骨芽細胞が わずかに存在
14 日例
・ 歯槽骨および象牙質と 連続した新生骨の形成
・ わずかに象牙芽細胞 の排列の乱れ、第 2 象牙 質の形成
・ 歯槽骨と連続した硬組 織の形成
PCNA 骨髄移植群
窩洞内部 歯髄内部 歯根膜部・歯槽骨部
3 日例
(Fig.2, a)
・歯髄断端から窩洞 へ歯根膜細胞の侵入 部、周囲の毛細血管 の新生部に陽性細胞 が認められた
・毛細血管の拡張部に陽性 細胞は認められなかった
・ 陽性細胞は認めら れなかった
7 日例
(Fig.4,a)
・梁状の新生骨形成、
表面に多数の骨芽細 胞排列部に陽性細胞 が認められた
・ 象牙芽細胞相当部に陽 性細胞は認められなかった
・ 象牙質に連続して骨様象 牙質の形成部に陽性細胞は 認められなかった
・ 歯槽骨と連続して窩 洞側の骨表面の骨芽細 胞相当部に陽性細胞は 認められなかった
14 日例
(Fig. 6,a)
・ 歯槽骨および象 牙質と連続した新生 骨もしくは骨様象牙質 の形成部に陽性細胞 が認められた
・歯髄内に陽性細胞は認めら れなかった
・ 歯槽骨と連続した 硬組織の形成部に陽性 細胞は認められなかっ た
PCNA 対照群
窩洞内部 歯髄内部 歯根膜部・歯槽骨部
3 日例
(Fig.2, b)
・ 窩洞内部に陽性細 胞は認められなかった
・ 窩洞側の象牙芽細胞相 当部に陽性細胞は認められ なかった
・ 毛細血管の拡張部に陽 性細胞は認められなかった
・ 周囲歯槽骨の一部 で、小腔内の骨細胞消 失部に陽性細胞は認め られなかった
7 日例
(Fig.4,b)
・ 細胞成分に富む結 合組織部に陽性細胞 が強く認められた
・ 毛細血管の増生と 拡張部に強く陽性細胞 が認められた
・ 歯髄腔内に陽性細胞は 認められなかった
・ 歯槽骨と連続して窩 洞側の骨表面の骨芽細 胞相当部に陽性細胞が 認められた
14 日例
(Fig.6,b)
・ 歯槽骨および象牙 質と連続した新生骨の 形成部に陽性細胞が 強く認められた
・ 象牙芽細胞相当部に陽 性細胞は認められ なかった
・ 歯槽骨と連続した 硬組織の形成部に陽性 細胞が認められた
結果まとめ
・ 骨髄移植群では 7 日例から新生骨の形成が認められ、対照群では 14 日例から新生骨の形 成が認められた。
・ 歯髄からの細胞侵入がある場合、骨様象牙質の形成が認められた。
・ PCNA より骨髄移植群では3 日例から細胞増殖が認められ、対照群では 7 日例から細胞増殖 が認められた。