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図3.4.2 図3.4.1のトラジェクトリから求めたdwell timeのヒストグラム。ヒストグラム
の実線は時定数を求めるためのフィッティングである。右上のグラフはこの粒子の時定数 の外力依存性。黒と赤は𝝉𝒉と𝝉𝒔へのフィッティング。青の点が平均回転速度で、黒と赤の点 がそれぞれ𝝉𝒉と𝝉𝒔である。真ん中の水色の線はstall状態の外力を表す。
図3.4.3 A, Bは同じ溶液条件で外力存在下でのステップ回転の解析した8粒子のデータで
ある。合成方向のステップ回転からは、極端に時定数が異なる粒子は無かった(図3.4.3 A)。
しかし加水分解方向のステップでは外力存在下のステップ解析ができた粒子が少なく、デ ータのばらつきも大きい。図 3.4.5と同じようにフィッティングすると𝑙h= 13°, 𝑙s= 8° となった。
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図 3.4.3 A:8 粒子のデータのまとめで同じ粒子のデータを同じ色でまとめた。多くの外
力でdwell time解析できたのは図3.4.1の粒子のみでほとんどは外力0の時ともう一つの
大きさの外力の時しか解析できなかった。B:0.2 uM ATP, 0.2 uM ADP, 1 mM Piでの時定 数の外力依存性。Aのグラフを加水分解方向と合成方向で色を分けた。黒と赤の実線はそれ
ぞれCharactarestic lengthを求めるためのフィッティングである。図3.4.2のデータと𝑙sの
値が異なっていたのはW = 180 pN・nmのデータの影響が大きかったためである。
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3.4.2 0.6 uM ATP, 0.6 uM ADP, 1000 uM Piでの測定結果
図3.4.4は図3.5.4のデータと0.2 uM ATP, 0.2 uM ADP, 1 mM Piのデータの比較である。
ATP結合待ちの時間である𝜏ℎはATP濃度が0.2 uMから0.6 uMに三倍になることで短く なっている。また𝜏ℎも同様に0.2 uMより0.6 uM ADPのデータの方が短い。つまり𝜏ℎも ADP濃度に依存した値であり、ADP結合待ちの時間を含んだ値であることが考えられる。
図 3.4.4 0.2 uM ATP=ADPの溶液条件での時定数(黒)と0.6 uM ATP=ADPの溶液条件での 時定数(青)の比較。Pi濃度はどちらも1 mMである。実線と点線はそれぞれ𝝉𝒉と𝝉𝒔のデータ のフィッティング。
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3.4.3 自由エネルギー変化を変えたとき
図3.4.5は∆μが異なる溶液での測定結果である。ATP濃度を0.6 uMに固定してADP濃
度を0.6から0.2 uMに下げた場合とPiを1000から10 uMに下げた場合で測定してみた。
合成方向の停止時間がADP結合待ちだった場合は、Pi濃度を下げても変化はなさそうに思 える。しかしPi濃度を下げることは溶液の∆μを下げることになる。∆μが下がればF1の出 す最大トルクも下がるので、ストールの位置での釣り合いを考えると𝜏𝑠はPi濃度の低下も 反映するはずである。結果としてはADP濃度の低下は𝜏𝑠を長くしたが、Pi濃度の低下はデ ータの定量性が悪く判断ができない。ADP濃度を下げたデータの𝜏𝑠は0.6 uM のものに比 べて長くなっていた。値は[ATP]=[ADP]=0.2 uMの𝜏𝑠に近く、ADPとPi濃度のみが𝜏𝑠を決 めることを示唆するデータである。一方Piを減らしたデータはデータポイントが少ないう えに十分な長さのステップ回転のデータが取れていない。データの傾向としてはと𝜏ℎの外力 依存性が[Pi]= 1000 uM のものに比べて小さくなる代わりに𝜏𝑠の依存性は大きくなってい るようにも見える。加水分解方向のときPiが影響を与えるとすればPi解離による40°サ ブステップを阻害するPiの減少による効果だろう。また𝜏𝑠に関してはPi結合待ちの影響が あげられる。どちらにしても現時点のデータでは詳しいことはわからない。
図 3.4.5 ∆μが異なる溶液での測定結果。黄緑の点と実線が0.6 uM ATP, 0.6 uM ADP, 1 mM Piでの測定結果と∆μで、オレンジの点と実線が0.6 uM ATP, 0.2 uM ADP, 1 mM Piでの測 定結果と∆μ、暗い空色の点と実線が0.6 uM ATP, 0.6 uM ADP, 10 uM Piでの測定結果と∆μ である。黄緑の点は図3.5.5.のデータと同じものである。残り2つのデータはステップ回転 しているトラジェクトリの長さが短く、dwell timeヒストグラムからではなくdwell time の平均値から時定数を計算した。
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