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第 7 章 実験

7.1. インターフェース実験

7.1.4. 結果

本実験は、SFCの学生34名を対象に行った。被験者の内訳は男性23名女性15名であ る。このうち、有効なデータが得られたA群14名(男性8名、女性6名)、B群16名(男 性8名、女性9名)のデータを元に考察を行う。

情報の入力時間

A群・B群における情報の入力時間の比較を行う。なお、入力時間はA群の場合は「日 付けの登録」画面から「登録完了」画面まで、B群の場合は「情報入力」画面から「登 録完了」画面までにかかった時間を、データベースの登録日時より算出した。

26 インターフェースごとの入力時間の比較

それぞれの群における入力時間の平均を比較した結果、A群の場合は5分39秒、B群 の場合は5分12秒であった。

次に、被験者のスキルとの関係を探るため、まず、携帯電話を用いた WWW利用の利 用頻度が週に1度を越える者(ヘビーユーザ)とそうでない者(ライトユーザ)とに分け て比較を行った。この時、A群でヘビーユーザに属するものは14名中8名、B群でヘ ビーユーザに属するものは、16名中7名であった。

実験結果より、携帯電話を用いたWWW 利用の頻度が高い被験者の場合には、B 群の 被験者の方が入力に時間がかかっているのに対し、あまりWWW を利用しない被験者 の場合はA群の被験者の方が入力に時間がかかるという結果となった。

27 WWW利用頻度によるインターフェースごとの入力時間の比較

なお、WWWを一度も利用したことがないと答えた被験者(A群2名、B群1名)の入力 結果を比較すると、A群の被験者の場合は6分24秒と3分24秒、B群の被験者の場 合は8分11秒で情報の入力を終えている。

次に、携帯電話を用いたメール送信の頻度が一日に 2~3 通を越える者(ヘビーユーザ) とそうではない者とに分けて比較を行った。この時、A群でヘビーユーザに属するもの は14名中8名、B群でヘビーユーザに属するものは、16名中9名であった。

28 メール送信の頻度によるインターフェースごとの入力時間の比較

実験結果より、携帯電話を用いたメール送信の頻度が高い被験者の場合には、若干 A 群よりも B 群の被験者の方が入力時間が長くなっている。この一方で、あまりメール 送信を行わない被験者の場合には、A 群の被験者の方がB 群の被験者よりも多くの時 間をかけて情報を入力しているという結果となった。

入力された情報内容の検討

次に、A群・B群において入力された情報が伝達に十分な内容を持っているか否かを検 討する。

実験によって入力された情報に対して、「日時」「場所」「サービスの種類」「サービスの

状況」「情報源」の5項目が含まれているかどうかを調べ、正しい情報が含まれている 場合は1点、不十分な情報の場合は0.5点として加算方式で内容の充実度を算出した。

各群における情報の内容分析を行い、5項目それぞれにおける平均値を示したものを以 下に示す。

29 インターフェースごとの登録内容の比較(項目別)

どちらのインターフェースを用いた場合でも、場所や状況に関してはほとんどが正確な 情報を入力していた。しかし、A群の被験者の場合は日時に誤りがいくつかみられ、B 群の場合は情報源が記入されていないものが多かった。

次に被験者のスキルとの関係を探るため、まず、携帯電話を用いた WWW利用の利用 頻度が週に1度を越える者(ヘビーユーザ)とそうでない者(ライトユーザ)とに分けて 比較を行った。この時、A群でヘビーユーザに属するものは14名中8名、B群でヘビ ーユーザに属するものは、16名中7名であった。

30 WWW利用頻度によるインターフェースごとの 登録内容の比較

携帯電話を用いたWWW利用の頻度が高い被験者の場合には、A群とB群であまり大 きな差がみられないものの、あまりWWWを利用しない被験者の場合には、A 群の被 験者によって登録された情報に比べ、B群の被験者によって登録された情報の内容に不

足があることが分かる。

31 メール送信の頻度によるインターフェースごとの登録内容の比較

次に、メール送信の頻度が一日に2~3通を超える者(ヘビーユーザ)とそうではない者と に分けて比較を行った。この時、A 群でヘビーユーザに属するものは 14名中8名、B 群でヘビーユーザに属するものは16名中9名であった。

実験結果より、携帯電話を用いたメール送信の頻度が高い被験者の場合には、A群の被 験者によって登録された情報に対し、B群の被験者によって登録された情報の内容に不 足があるという結果になった。一方、メール送信を行わない被験者の場合には A 群の とB群で有意な差はみられなかった。

インターフェースの使い勝手の評価

A群の被験者に対しては、実験後に本システムのインターフェースに対する評価アンケ ートを実施した。アンケートでは、実験中に分かりづらいと感じた点があったか、また その点はどのようにしたら改善されると思われるかに関して、表現と操作についての両 面から尋ねた。

19 インターフェースにおける問題点

分かりづらい表現 

  あった  なかった 

あった 

分かりづらい 

操作  なかった 

(n=14)

表現、操作両方について「分かりづらい点はなかった」と答えた被験者は 5名、表現や 操作のいずれかで「分かりづらい点があった」と答えた被験者が6名、表現及び操作の 両方に「分かりづらい点があった」と答えた被験者が3名であった。

なお、情報の入力時間と分かりづらい点があったと答えた被験者との関係を比較したが、

特に関係はみられなかった。

さらに、回答内容として両者に同じ回答が見られたため、ここでは表現上の問題点に対 する回答と操作上の問題点に対する回答の区別を行わないものとする。

分かりづらいと感じた点について、その原因と考えられるものをおおまかに分類した結 果を以下に示す。

20 インターフェースにおける問題点とその原因

原因  件数  回答例 

文章の表現  8  「付近のランドマーク」と書かれ、施設に最寄のランドマークを選ぶのか と思った。 

画面のデザイン 3  最初の説明部分が丁寧すぎて、どこに行けば先にすすめるのか見失 ってしまった。 

実際の状況に 

則していない  4  土地感がないので、ランドマークを探すのに時間がかかった。 

システムのバグ  2  入力したはずの時刻が正しく反映されなかった。。 

(n=9 複数回答可)

また、問題部分として上がった主な箇所としては、ランドマークなど場所に関する部分、

日時などが挙げられる。特に、土地感がなく設問の場所がどこの地域に属しているのか わからず戸惑ったという回答が多く見られた。

ドキュメント内 慶應義塾大学 環境情報学部 尾崎 祥子 (ページ 67-71)

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