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系統のネットワークを用いた稼働実験

7.4. アンテナ切替器の作製

7.5.2 系統のネットワークを用いた稼働実験

荒牧キャンパスに設置されたRaspberry Piと桐生キャンパスのPC間のデータ通信 は群馬大学内の2系統のネットワークを使用することになる。このネットワークの系統 の違いによってデータ通信がうまく行えないことが充分に考えられる。よって、荒牧キ ャンパスにシステムを設置した状態により近い環境でシステムの稼働実験を行った。

図7.4.3 2系統のネットワークを用いたシステムの稼働実験

本島研究室と高橋(俊)研究室のネットワークが別系統のものを使用しているという ことから、本島研究室と高橋(俊)研究室にそれぞれ観測システムで使用する機器を設置 して実験を行った。本実験は本島研究室を桐生キャンパス、高橋(俊)研究室を荒牧キャ ンパスに見立てて以下のように行った。

①高橋(俊)研室にRaspberry Piとスペクトラムアナライザを設置する。

②本島研究室にPCを1台設置する。

③Raspberry Piを用いてスペクトラムアナライザを制御し、受信データを取得する。

④本島研究室のPCからネットワーク経由で、稼働中のRaspberry Piにアクセスし、

受信データを取得する。

この動作を実際に行った結果、期待通りの動作を行うことができ、荒牧キャンパスによ り近い環境下での電波伝搬観測システムの稼働実験に成功した。よって、本システムを 荒牧キャンパスに設置した際も、データ通信をうまく行えると期待できる。

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8. 結論

・レイトレーシング法を用いた電波伝搬のシミュレーションを行ったことで電波伝搬に おける受信電力の変化にはラジオダクトの高さと送信点、受信点の高さが関係している ことが分かり、以下のようなことが言える。

①送受信点よりかけ離れた高さに存在するラジオダクトは電波伝搬に影響を与えにく い。

②送受信点より低い位置に存在するラジオダクトは受信電力を減少させる傾向がある。

③送受信点より高い位置に存在するラジオダクトは受信電力を増加させる傾向がある。

そして、本稿では以上の特性を活かして、実際に発生した電波伝搬異常の傾向からそ の原因となったラジオダクトの発生高度の推測を行うことができた。

・多方向の電波伝搬の観測が行えるようにアンテナ切替器を導入した新たな電波伝搬観 測システムシステムの作製を行い、Raspberry Pi を用いてシステムの制御を行うこと に成功し、ネットワークを経由することでデータ転送を行うことにも成功した。よって、

荒牧キャンパスにおける電波伝搬観測の拡張につながる成果を得られた。

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9. 今後の課題

・本稿における電波伝搬のシミュレーション結果と観測データを比較した結果、まだ満 足のいく精度が得られていないため更なる精度の向上ということは課題になる。

・6.3節から見通し外電波伝搬の解析およびシミュレーションを行うことで、地震予知 をさらに確実なものに近づけられるのではないかと考えられる。

・電波伝搬異常から推測したラジオダクトが実際に発生していたかの検証方法の考案

・本稿で作製したアンテナ切替器とRaspberry Piを用いた新たな電波伝搬観測システ ムを実際に荒牧キャンパスに設置し、荒牧キャンパスにおける電波伝搬観測の拡張を行 う。

以上のようなことが今後の課題として挙げられる。

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10. 謝辞

本研究を進めるに当たり、3年間ご指導頂いた本島邦行教授並びに羽賀望助教には感 謝の意を示すとともに厚く御礼申し上げます。また、群馬大学教育学部の岩崎博之教授 には、気象という観点の助言やデータ提供、荒牧キャンパスにおける電波伝搬観測シス テムの設営に多大なご援助を頂きました。技術職員の薊知彦氏には研究における助言、

技術面のご指導いただきました。高橋俊樹准教授は電波伝搬観測システム作製の際、ネ ットワーク関係の実験を行うための環境を快くご提供くださりました。御三方に、この 場を借りて厚く御礼申し上げます。また、修士学位論文の主査を引き受けてくださった 山越芳樹教授ならびに副査を引き受けてくださった三輪空司准教授に厚く御礼申し上 げます。

加えて研究室の先輩、同輩、後輩の皆様には研究面、生活面ともに支えになって頂き 大変感謝しております。特に、先輩の小川潤也氏は、本研究で用いているシミュレータ の基礎を築いていただき、後輩の大澤祐輝氏には、桐生キャンパスと荒牧キャンパスに おける電波伝搬の統計解析を行って頂きました。この場を借りてお二人に厚く御礼申し 上げます。

最後に、本研究で使用している風速と地震に関するデータは気象庁が公開している情 報を利用させていただきました。関係者各位に御礼申し上げます。

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11. 参考文献

[1] 本島邦行, “見通し内 VHF 帯伝搬異常と地震発生との統計的関連性,” J. Atmos.

Electr., vol.30, no.2, pp37–49, 2011.

[2] 大曽根暖, “ラジオダクト及び見通し内VHF帯伝搬異常と地震との統計的関連性”

Journal of Atomospheric Electricity, Vo.33,No.2,2013,pp.115-125.

[3] 進士晶明, “無線通信の電波伝搬”

[4] 上崎省吾, “電波工学 第2版”

[5] 小川潤也, “平成25年度 学士学位論文”

[6] 小倉義光, “メソ気象の基礎理論”,東京大学出版会

[7] 市川裕一,市川古都美 , “高周波回路の設計と製作”,誠文堂新光社 [8] RASPBERRY PI MODEL B+

https://www.raspberrypi.org/products/model-b-plus/

[9] Analog Devices Welcomes Hittite Microwave Corporation http://www.farnell.com/datasheets/1871927.pdf

[10] Department of Electronic Engineering Motojima Labo http://www.el.gunma-u.ac.jp/~motolab/

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