様に,債権譲渡の方式,すなわち,社員に属する債権の債務者とみなされる会社に対 し,質入を通知することによって有限会社の持分は質入することができるとしてい る(Burgard,Le nantissement des parts de soci6t6sきresponsabilit61imit6e,
Rev.Soc.,1957ラP.24)。
2.持分の質入と承認 持分の質入それ自体は譲渡ではないから,これを 行なうについて他の社員の同意は必要とされないはずである。しかし,質権が実行 され,質入持分が社員以外の第三者によって取得された場合には譲渡と同一の結果 が生ずるので,他の社員の同意に従わなければならない。この場合かりに同意が拒 絶されたとしたら債権者の担保はその実効を失う。
新会社法はかかる不都合をさけるために,一方では,持分の質入の申出は社員 の同意に従わなければならないとし,他方,会社が前条の第三者に対する持分譲渡 について要求される二重の多数をもって質入の申出に同意を与えたときは,強制換 価(r6a1三sationforc6e)の場合には競落人(adjudicataire)を,民法典第2078条 第1項に従い鑑定人の評価にもとづき質物を帰属せしめるときは質権者を,あらか じめ社員として承認したものとみなすとした。
しかし,以上の結果,会社に異分子が入ってくる危険をさけるために,民法典 第2078条第1項に従って行なわれた譲渡後遅滞なく,会社は自ら当該持分を買取る
ことを許している。このとぎは,会社はそれと関連して資本の減少を行なわなけれ ばならない。この場合における持分の買入は,競落人の支払った価格あるいは債権 者の請求にもとづき行なわれた評価を基礎として行なうべきである (Ripert par Roblot,P.498)。
法第47条〔社員間の持分譲渡〕
①持分は,社員の間では自由に譲渡することができる。
②定款が譲渡を制限する条項を含むとぎは,第45条の規定が適用され
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る。ただし,この場合に定款は,同条に定める多数決の条件を軽減しま
たは期間を短縮することができる。Loi Art.47.一Les parts sont Iibrement cessibles entre Ies associ6s.
Si les statuts contiement une clause limitant la cessibilit6,1es dispositions de1 article45 sont apPlicables l toutefois, 1es statuts peuvent,dans ce cas,r6duire la majorit60u abr6ger les d61ais pr6vus audit article.
〔解 説〕
1.社員間における持分の譲渡 社員間における持分の譲渡は原則として 自由である(1項)。けだし,この場合には会社の構成員は変更せず,ただ定款に よる社員間の持分の配分を変更するにすぎないからである。
合名会社においては,この譲渡は設立契約を変更するという理由から不可能で あるが,有限会社においてはかかる契約の尊重を要しない。
2.定款による譲渡制限 ただし,定款はこの自由を制限することができ る(2項)。たとえば,1人の社員が過半数をかくとくすることを妨げるため,あ るいは持分の均等な配分を確保するため(clause d 6galisatlon),定款は社員問に おける持分譲渡の自由を制限することがでぎる。
この場合には,社員以外の第三者に対する持分の譲渡に関する規定が適用され る。しかし会社法第45条は強行規定であるにもかかわらず,この場合にかぎって,
定款は譲渡の承認についてはより緩和された多数決の条件を,先買権の行使につい てはより短い期間を定めることを許している(2項後文)。
法第48条〔持分の譲渡方式〕
持分の譲渡は,第20条の規定に従う。
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第48条 Loi Art.48.一La cession des parts sociales est soumise aux dis・
positions de1 article20.
令第31条〔譲渡の公示〕
持分の譲渡は,第14条に定める公示手続に従う。
D6c.Art.31.一La cession de parts sociales est soumise aux formalit6s de publlclt6pr6vue par1 article 14.
〔解 説〕
1.持分譲渡の方式 前に述べたように,有限会社の持分は流通証券によ って表彰することができない。したがって,株式会社における株式のように流通証 券特有の譲渡方法によることができず,合名会社の持分譲渡と同様に特別の要件に 服せしめられる。
すなわち,すべての持分の譲渡は書面により証明されなければならない(譲渡 証書の作成)。この書面は公正証書または私署証書のいずれでも差支えない。ただ し,この書面の要求は持分の譲渡を要式化したものではなく,それは単に証拠とし ての意味を有するにすぎないから,この方式を遵守しないときでも譲渡の効力には 影響を及ぼさない。
2.会社に対する対抗要件 持分の譲渡は,当事者間では契約の締結と同 時に完成する。しかし,これをもって会社に対抗するがためには,債権譲渡に関す
る民法典第1690条め規定にもとづき譲渡を会社に通知し(執達証書acte d huissier によって),または会社が公正証書をもってこれを承諾することを要する(法20条
参照)。
もっとも,若干の裁判例ほこれらの手続を欠いているときでも,会社が譲受人 を社員として承認したときは,その譲渡は会社に対抗しうることをみとめたものが ある。とくに,社員たる業務執行者が他の社員に自己の持分の一部を譲渡したとぎ 233
有 限 会 社
に,その譲渡の会社に対する対抗性をみとめている(Aix,4avri11948,」.C。P.
1948−4513)。しかし破殿院は,譲渡証書以外において譲受人につき他の社員が与え た承認,または業務執行者が譲渡について有する個人的認識は,譲受入に対し社員 とは独立した法人である会社に対する正規の通知を免れせしめない。この通知を欠 くとき・は譲渡は会社に対抗しえない,とする厳格な態度を示している(Cass・5ao飢 1941,J.C.P.1942−2−18898)。
3.持分譲渡の公示 以上の手続のほか,持分の譲渡を公示するため,商 業登記簿に添付されるべき譲渡証書を寄託しなけれぽならない。譲渡証書が公正証 書であるときは2通の正本を,それが私署証書であるときは2通の原本を寄託しな ければならない(令14条および31条)。
以上の手続が完了したときにはじめて,譲受人は譲渡人の有していた社員地位 を取得し,これに伴う権利義務を有するに至る。
法第49条〔業務執行者の選任とその権限〕
①有限会社の業務執行は,1人または数人の自然人によって行なわれ
る◎
②業務執行者は,社員以外からもこれを選任することができる。業務 執行者は,定款または第59条第1項に定める条件に従うその後の行為に
より,社員がこれを選任する。
③定款に別段の定めのないときは,業務執行者は会社の存続期間にわ
たって選任される。④(1969年12月20日命令第69−1176号により改正および追加)《社員相 互の関係においては,業務執行者の権限は定款をもって定め,定款に定
めのないときは第13条による。》⑤《第三者に対する関係においては,本法が明示的に社員に付与した 権限を除き,業務執行者はあらゆる状況で会社の名において行動する最
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