5.1 目的
以上の検討により、積雪および寒冷地域における「道路状況把握センサ」および「路 面状況把握センサ」の実用可能性を見いだした。
AHSの導入を効率的に行うため、技術の一部実用化から着手し段階的に推進する。
導入シナリオとしては、①センサから得られる情報の道路管理への利活用、②センサか ら得られる情報を情報板に表示し、ドライバへ伝達、③センサから得られる情報につい て、ビーコンを介して車載器に表示し、ドライバへ伝達と、3段階を考えている。
ここでは、導入初期段階である、①道路管理への利活用が可能なシステムの構築案を 検討する。
5.2 システム構成案
5.2.1 道路状況把握センサと検出事象処理装置を接続する場合
道路状況把握センサと検出事象処理装置のシステム構成案を図 64に示す。
道路状況把握センサとしては、可視画像センサ、赤外画像センサ、およびミリ波セン サがある。ただし、可視画像センサや赤外画像センサは、吹雪による視界不良の影響に 留意する必要がある。
検出事象処理装置は、センサにより検出された異常データを発報し、監視員へ通知す る。通知は自動的に行われるため、監視員による集中監視が容易になる。通知に利用さ れる発報の方法としては、発報情報をコンピュータの画面上に表示する方法や、ブザー により音で通知する方法などがある。
図 64 道路状況把握装置と検出事象処理装置のシステム構成案
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5.2.2 路面状況把握センサと検出事象処理装置を接続する場合
路面状況把握センサと検出事象処理装置のシステム構成案を図 65に示す。
路面状況把握センサとしては、可視画像センサ、レーザレーダセンサ、および光ファ イバセンサがある。ただし、可視画像センサは、吹雪による 視界不良の影響に留意する 必要がある。
検出事象処理装置は、センサにより検出された異常データを発報し、監視員へ通知す る。通知は自動的に行われるため、監視員による集中監視が容易になる。通知に利用さ れる発報の方法としては、発報情報をコンピュータの画面上に表示する方法や、ブザー により音で通知する方法などがある。
図 65 路面状況把握装置と検出事象処理装置のシステム構成案
5.2.3 道路状況把握センサ 、路面状況把握センサと検出事象処理装置を 接続する場合
道路状況把握センサ、路面状況把握センサと検出事象処理装置のシステム構成案を図 66に示す。
道路状況把握センサとしては、可視画像センサ、赤外画像センサ、およびミリ波セン サがある。路面状況把握センサとしては、可視画像センサ、レーザレーダセンサ、およ び光ファイバセンサがある。ただし、可視画像センサや赤外画像センサは、吹雪による 視界不良の影響に留意する必要がある。
検出事象処理装置は、センサにより検出された異常データを発報し、監視員へ通知す
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る。通知は自動的に行われるため、監視員による集中監視が容易になる。通知に利用さ れる発報の方法としては、発報情報をコンピュータの画面上に表示する方法や、ブザー により音で通知する方法などがある。
図 66 道路状況把握装置、路面状況把握装置と検出事象処理装置のシステム構成案
5.3 今後の課題
ここでは、道路管理への利活用が可能なシステムの構築案を検討した。以下に、今後 の課題を記する。
①構築したシステムの導入効果検討
今回の検討では、道路管理への利活用に対するシステムの構築案に留まっている。
今後は、本システムの導入による道路管理の効率化やコスト削減効果の検討を進める 必要がある。
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②既設施設の活用検討
今回は、AHS専用センサの性能確認結果を基にシステムの構築案を検討した。そ のため、センサの新規導入が前提となっている。しかし、可視画像センサ として既設 のCCTVが利用可能であれば、センサ設置コストが削減されるなどメリットが大き い。このことから、可視画像センサとして既設のCCTVが利用可能であるかを検討 する必要がある。
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