り、さらに高精度な測量を行うことができる
36)。
LEX信号は配信される日程および時間が限られ ているため、受信不可能な期間がある
37)。また信号が配信されていても雲の影響で受信できない ことがある。ここでは、
JAVAD社製の
Alpha2 G3Tにおいて、
LEX信号を正常に取得し、その受 信情報を利用した場合の位置情報データを
PPPと記載し、
LEX信号を正常に取得したがその受信 情報を利用しなかった場合の位置情報データを
Singleと記載する。
CORE社製
CD311は、
GPSか らの信号のほか、
L1-SAIFと呼ばれる補強信号を受信することで精度の高い測位を行うことがで
きる。
L1-SAIFも
LEX信号と同様に配信される日程および時間が限られているため受信できない
ことがあるが、その場合は補強信号として
SBASを利用して高精度の測位を行う。
u-blox社製
EVK-7P
は、
GLONASSおよび
SBASの補正信号を受信することが可能である。一方、既存の受信
機である
Trimble社製
Copernicus IIは、
LEX、
L1-SAIFといった補強信号を利用していない。な
お、今後、
CORE社製
CD311、
u-blox社製
EVK-7P、および既存の受信機で取得したデータをそれ
ぞれ
CD311、
u-blox、および
Trimbleと記載するものとする。
本調査では、選定した機器の中で最も信頼性の高いと考えられる
LEX信号受信時の位置情報デ
ータ
(PPP)を基準とし、
Single、
CD311、
u-bloxおよび
Trimbleのデータを比較することにより、
各
GNSS機器の測位精度を比較することとした。高度情報については、上記の
GNSS機器に加え 気圧高度計で得られた高度情報と比較し,各
GNSS機器で取得した高度情報の整合性を確認した。
Table 7-1
使用した受信機の比較
名称 メーカー
(製造国
)製品名 利用信号 収集周期
PPP (LEXあり
)Single (LEX
なし
)JAVAD (
米国
) ALPHA2 G3T GPS L1、
L2 GLONASS G1、
G2 QZSS LEX10 Hz
CD311 CORE (
日本
) CD311 GPS L1、
L2QZSS L1
、
L1-SAIF SBAS10 Hz
u-blox u-blox (
スイス
) EVK-7P GPS L1 GLONASS G1 SBAS1 Hz
Trimble Trimble (
米国
) Copernicus II GPS L1SBAS 1 Hz
Fig. 7-1
使用した受信機の外観
7.3.2.
試験体系
選定した
GNSS機器にはそれぞれアンテナが付属しているが、本調査においてはアンテナの受 信感度による条件を平滑化するために、各アンテナで補足可能な衛星を網羅した
JAVAD社製のア ンテナのみを使用し、各受信機への分配接続を行った。機器の接続図について
Fig. 7-2、機器のヘ リコプター搭載時の写真を
Fig. 7-3に示す。なお、
RSIシステムの
Trimbleと
JAVAD社製のアンテ ナの取り付け位置に違いがないようにした。また、アンテナの違いおよび分配器の影響による測 位精度および感度の違いはなかった。
Fig. 7-2 GNSS
機器等の接続図
Fig. 7-3