第 5 章 給水計画
5.5 技術的実用ガイドライン
旧公共事業省の標準設計基準に従い、給水原単位は次のように設定した。
共同水栓利用者:30 リットル/人・日 各戸給水利用者:60リットル/人・日
5.5.2 水需要量の算定
時間最大水需要量は、対象地域の生活様式を考慮して日平均の2倍とした。無効水量 は全水需要量の20%を仮定した。日平均に対する日最大水需要量の余裕分や家事用水 以外の需要量は、それぞれ季節変動が少ないことと、村落水道という観点から考慮し ていない。計画村落毎の水需要予測を表5.3.1にまとめて示す。
5.5.3 ポンプ設備
村落給水では例外を除けば、村人による発電機の維持管理は困難である上、照明やテ レビの電力に悪用されたりすることがあり、採用されるべきではない。国営電力公社 からの電力が利用できる所では、小容量の電動水中モーターポンプを採用すべきであ る。この場合ポンプは井戸や取水施設の中に設置し、地上には電力メーターとオンオ フのスイッチだけとすべきである。また、軸流タービンポンプは使用すべきではない。
国営電力公社の電力が利用できない所では、ディーゼルエンジン直結で中間に電動機
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東西ヌサトゥンガラ州地方給水計画調査 2002年5月
の要らない遠心力ポンプが望ましい。水源水量に余裕があれば、ポンプ設備や関連す る配管施設は8時間で一日の水需要量全部を供給できる容量とすべきである。運転時 間は最小限とすべきである。可能であるなら、必要容量の3分の2の容量をもつ同仕 様のポンプ2台を並列に設置することが望まれる。ポンプ設備は、天候から護り、盗 難予防が考慮された場所に据付けられなければならない。また守衛室ないし作業員室 が用意されるべきである。
5.5.4 貯水施設
貯水施設が必要な場所では、地上式の配水池にすべきである。また、貯水施設にはす べて安全面を考慮しフェンスを施すべきである。流入管、流出管は埋設し、意図的な 破壊行為から護る必要がある。ポンプシステムでは、一日の全水需要量に見合ったポ ンプ運転時間に流入する水量を考慮して配水池容量を計画すべきである。配水池から の各戸給水や共同栓、公共栓への給水は自然流下方式とする。
5.5.5 塩素消毒
調査団は、塩素注入設備を設置すべきであると考える(既に塩素注入がなされている 西ロンボク地方水道公社の配水池から用水供給を受ける対象村落を除く)。塩素注入 設備は、緊急時の場合(例えば、コレラの発生など)、利用が可能であり、また、住 民が公衆衛生教育を通じて住民間の同意ができた時、あるいは十分な監視と薬品の供 給が可能であれば日常の使用も可能である。
5.5.6 配管
計画で使用する管種はインドネシアで調達可能でかつ給水工事において優先的に使 用される、硬質塩ビ管および亜鉛メッキ鋼管とする。管は、標準土被り75cmに埋設 し、承認された砂などで保護されなければならない。河川横断や岩地質のためやむお えず露出配管となる所では、亜鉛メッキ鋼管を使用すべきである。へーゼン・ウィリ アムズの公式の流速係数は次のように仮定する。
硬質塩化ビ管 120 亜鉛メッキ鋼管 100
長距離にわたる送水管路において空気弁や泥吐き設備が必要となる場合、これらの設 備は盗難や破壊の目標物となることから、場所の選定、仕様を十分考慮すべきである。
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5.5.7 配水管網
新たに地方水道公社によって運転、維持管理されることになる配水施設には、その用 水供給地点に流量計を設置すべきである。
共同栓、公共栓、各戸給水へ繋がる給水管はすべて口径25 mmの亜鉛メッキ鋼管とし、
口径25 mmの止水栓を取りつけるべきである。予備的基本設計の段階での設計数量概
算にあたって、各戸給水・共同栓へは、平均口径25mmの亜鉛メッキ鋼管20m、公共 栓へは口径25mmの亜鉛メッキ鋼管10mの給水管を仮定している。地方水道公社によ り運転、維持管理されることになる施設では、口径25mmの水道メーターが設置され るべきである。共同栓および各戸給水の他に、すべての学校、保健所、モスク、教会 への給水がなされるべきである。公共栓の利用は散村等で勧められる。
5.5.8 共同栓および公共栓
共同栓および公共栓の詳細な位置決めは、村落に設立された水利用組合の同意のもと で行われるべきである。共同栓間の距離は、一般に200m以上とする。全部の共同栓 の位置が決められたならば個々の給水地域について共同栓が125人あるいは25世帯 毎に1ヶ所の割合で配置されているかどうかを確認すべきである。共同栓は、インド ネシアで入手可能なFRP(繊維強化プラスチック)製の標準設計に基づいた給水タン ク型式とする。給水栓は、無駄水をおさえるためバネ式にすべきである。公共栓は、
2個のバネ式給水栓からなる単純なコンクリート製のスタンドパイプで、配水管路沿 いで人がまばらに居住している地域で利用されるものである。地方水道公社が管理す る水道施設の共同栓、公共栓には、メーターを設置すべきである。村落により運転管 理される施設では、メーターは不要である。共同栓のタンク内には、フロート弁が必 要である。
注 共同栓(Public Hydrant):給水箇所に設置された給水タンクに取り付けられている水栓。
公共栓(Public Tap):給水箇所で配水管から直接分岐したパイプに取り付けた水栓。
5.5.9 各戸給水
予備的基本設計においては、各戸給水はそれぞれ5人に給水すると仮定した。水道公 社が運転管理する水道施設の各戸給水には、メーターを設置すべきである。メーター は、地上の安全な場所に設置し、検針員がいつでも点検できるようにすべきである。
すべての地上配管および給水管への接続は、口径25mmの亜鉛メッキ鋼管とする。止 水弁は、メーターの利用者側に設置し、メーターの供給側は給水管に溶接されるべき である。 止水弁以降の配管の据付、管理は利用者の責任である。
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