中国 にお け る社 会 主義 経 済 理 論 の研 究 過 程 にお いて,最 初 の30年 は基本 的 に は,高 度 に集 中的 な計 画的 生産 物 経 済 を不 変 の モ デル と して きた。70年 代 末 に始 ま る改革 の実 践 は,こ の モデ ルを批 判 す る ことを 要求 しsし た が って経 済 制度 改 革 に理論 的準 備 を提 供 した。 これ を背 景 に,経 済学 界 は広 範 で深 い研 究 を行 い,ま ず社 会 主義 の計 画 的 商 品経 済 理 論 の確 立を推 進 した。 社 会 主義 経 済 は,公 有 制 を基 礎 とす る計 画 的 商 品経 済 で あ る。 それ は,社 会 主義経 済 につ い て生 み だ され た科学 的概 括 で あ り,マ ル クス.t:の 重 要 な発展 で あ り,中 国 の 経 済 制度 改革 の基本 的 な理論 的根 拠 で あ る。 この理 論 の 難 しい点 は,社 会 主義 的 商 品経 済 の存在 原 因,社 会t的 商品 経済 の性 格 お よ び将 来,社 会 主義 的商 品経 済 と計 画 的発 展 との相 互統一 等 々 の確認 にあ る。 す べて これ らの重 要 な理 論 的 観点 は,い ず れ も中国 の経 済 学 界 が マ ル クス セ義 の基 本原 理 と中国 社 会 セ 義 の実践 とを結 合 す る とい う原 則 を遵 守 し,深 い研 究 と討論 を行 うこ とに よ っ て,は じめ て解 明 で きたの で あ る。
1社 会 主義的 商品経済 の存在 原因 の探 究
社 会 主 義社 会 に商 品経 済 は存 在 す るか 否か,そ れ は社 会 調義 経 済理 論 に お い て根 本 的性 格 を もっ重 要 な理 論 問 題 で あ り,実 践 問題 で あ る。 中 国 の経 済学 界 は,中 国 社 会 寸義 の 臭体 的 な実 際 か ら出発 し,経 験 を総 括 し,社 会 セ義 的 商品 経 済 の存 在 につ い て肯定 的回 答 を与 え た だ けで な く,そ の存 在原 因 につ いて も
深 い探 究 を行 った。 討論 に お け る主 な もの は,以 ドの観 点 で あ る。
異 な る所 有 説
ス ター リンは 『ソ連 邦 にお け る社 会 主義 の経 済 的諸 問題 』 の なか で,二 っ の 社 会 主義 的 公 有制(全 人民的所有制 と集団的所有制)の 併 存 が 商品 生産 の存 在 を決 定 す る と述 べ た が,そ れ は,か っ て学 界 で公 認 され た。 討 論 にお い て,い くつ か の論 著 は依 然 と して スター一リンの 一二っ の公 有制 併 存決 定 論 を堅 持 して いた。
た とえ ば,「 わ が国 の社 会 †義 的 公 有制 は,ま だ 単一一の全 人民 的所 有制 で は な
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く,労 働 大 衆 の集 団 的所 有制 が存 在 して い る」。 「しか し,社 会 主義 国 民経 済 は 一 っの全 体 で あ り,工 、業 ・農 業 ・そ の他 の部 門 は相 互 に依存 してお り,緊 密 に 連 係 して お り,工 農 業 間 や各 部 門 間 の経済 関 係 を実現 しよ うとす るな らば,商 品制 度 を採 用 し,等 価 交 換 を通 さな けれ ば な らな い。 明 らか に,二 っ の 公有 制
の併存 は,社 会 主義社 会 が商 品制 度 を実 行 しな けれ ば な らな い主要 な原 因 で あ (1)
」.あ る教 科 書 は,こ れ を 「主要 原 因 」 と し,「 第刊 の原因 と認 定 した.た とえ ば,「社 会 主 義 的生 産 が商 品経 済 形 態 を採 用 しな けれ ば な らな い理 巾 は,社 会 的分 業 と い う条件 を除 いて,ま ず第 一 に,現 段 階 の社 会 一セ義 に,生 産 手段 の
公有 制 に,ま だ社 会 主義 の全 人民 的所 有 制 と社会 主義 の集 団 的 所有 制 な どの 異 な る所 有 制 の諸 形 態 が存 在 す るか らで あ る」。 「社 会 主 義 的 公有 制 に多様 な形態 が存 在 す る とい う条 件 の 下で,社 会 主 義 的生 産 は,商 品経 済形 態 を採 らざ るを
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得 な い」。
異 な る所 有 制 説 につ い て,討 論 で は 多 くの論 者 が この説 の 局 限 性 を指 摘 し た。 同一 の所有 制 経 済 の 内部 にお いて,ど う して 商品 経 済形 態 を採 用 しな けれ ば な らな い のか とい う点 を,こ の説 は説 明で きな いか らで あ る。討論 を通 じて, 国 有 制 の内部 に も商品経 済 が存 在 す る とい う共通 認識 に到達 した のだ が,商 品 経 済 の存在 原因 にっ い て は,異 な る説 明 が な され た。
企 業 間 の 異 な る利益 説
比 較 的早 くに この観 点 を提 出 した の は,『 経済 研 究 』1978年 第5号 と第7号 に発 表 され た論 文 で あ る。 郎 日安 と張 卓元 は 「概 論:社 会 圭義 経済 に お け る利 潤」 とい う論 文 で,次 の よ うに述 べ た。「社 会 圭義 社 会 はまだ 商品 貨 幣形 態 を保 留 し利 用 して お り,現 段 階 はまだ 一二っ の異 な る公 有 制 の決 定 を保 留 して い るだ けで な く,生 産 力 の発展 も不足 し,ま だ 占い分業 の残 津,と くに精 神労 働 と肉 体労 働 との差異 が存 在 して い るのでi等 価 交 換 原則 に もとつ いて 人 々 の経 済 的 利 害 関 係 の決 定 を調 整 す る必 要 が あ る」。孫 尚清 な どの考 え に よれ ば,わ が 国 お よび他 の 社会 主 義諸 国 の建設 の実 践 はす べ て,社 会 主義 社 会 に お け る商 品 貨 幣 関係 の存 在 が不 可避 で あ る こ とを証 明 して い る。 そ の客 観 的必 然 性 は,現 段 階 の社 会 主 義 的公 有 制 に二 っ の異 な る形態 が存在 す るか らとい う ことで は解 釈 で
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きな い。根 本 的 に 言 って,そ れ は社 会 主義 社 会 の人 と人 の 間(各 生産者集団の間 を含む)にs根 本 的利 益 の一 致 とい う前提 の下 で,ま だ経 済 的 利 害 関係 が 存在 す
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るか らで あ る。
王班 もかつ て次 の よ うに考 え た。「社 会 圭義 の条 件 の一ドで ,全 人 民 的 所 有制 の 経 済 は各企 業 か ら構 成 され る。 この こ とは,生 産 手段 の所 有 権,使 用権 ,経 営 権 を分 離 させ る。 … それ ゆえ,根 本 的利 益 の一 致 を基 礎 に,経 済 的利 益 上 の差 異 も存在 す る。 同時 に,各 企 業 の労 働 者 の総 労 働 は,社 会全 体 か ら言え ば 局 部 的労 働 で あ り,無 差 別 の社 会 的労 働 と して 直接 に表 現 で きな いが,こ の局 部 的労 働 を無 差別 の社会 的労 働 と して 表現 しな けれ ば な らず,各 自の労 働 成 果 と,経 済 的 利益 の上 で各 自の労 働 成 果 に体現 され る一定 程 度 の所 有権 とを測定 す る こ とに よ って,各 企 業 の労 働 生 産 物 を 商品 と し,等 価 交換 とい う迂u的 方 法 を通 過 しな けれ ば な らず,価 値 形 態 によ って は じめ て実現 で き る。 した が っ て,全 人民 的 所有 制 の内 部 の各 企 業 間 の経 済 関係 は,や は り商 品 関係 で あ署 」。
ほぼ 同 じ時 期 に,劉 国 光 らは,経 済 的利 益 あ るい は物質 的 利 益 につ い て,具 体 的分 析 を行 った。彼 らに よれ ば,「 社 会 主義 段 階 で は,労 働 は まだ生活 の第一一
の欲 求 で はな く,生 計 手段 にす ぎず ,人 々 の労 働能 力 お よ び貢 献 もま た異 な っ て い る ので,人 々の物 質 的利 益 上の差 異 が ま だ存在 す る。 しか も この差 異 は, 個 人間 だ けで な く,全 人民 的所 有 制 内部 の異 な る企 業 間 に も現 れ る。 異 な る企 業 に はすべ て,客 観 的要 素 が あ り,自 身 の経 営 がつ くりだ す生 産成 果上 の差 異 が あ るので,異 な る企業 お よ び職 員 ・労 働 者 に物 質 的利 益 の 丘で 差 異 を もた ら
さざ るを得 な い。 これ を否定 す る と生産 の発 展 に不利 に な る。 そ れ ゆえ,全 人 民 的所 有 制 内部 の 各企 業(相 対的 に独立の計算単位)間 の経 済 関係 は,等 価 補 償 と 等 価 交換 の原 則 を採 用 しな け れ ば な らな い。 この原 則 を守 らな い こと は,人 々 の物 質 的 利 益 .ヒの差 異 の否 定 を意 味 し,し たが って人 々の物 質 的利 益 の関 係 を 混 乱 させ る。 社 会 主義 の条 件 の下 で の特 有 の物 質 的利 益 関係 は,ま さに社 会主 義 の条 件 の下 で商 品 ・市場 関 係 が 存 在 す る直 接 の原 因 で あ2」 。 何 建 章 もま た 次 の よ う に述 べ た。 「社 会 主 義 の 全 人 民 的 所 有 制 に お け る"全 人 民"は,利 益 の 差 異 を もつ 個 人 お よ び 集 団 に 分 け られ る。 この"全 人 民"と ,共 産 主義 の 高 い
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段 階 の,労 働 の本質 的差異 が 消滅 し}必 要 に応 じた分配 が行 わ れ,し たが って 個 人 と集 団 の間 に経 済 的利 益 上 の矛 盾 が存 在 しないu全 人民"と に は,差 異が あ る」。 「共 産 主義 の全 人 民 的所 有制 と比 較 す れ ば,社 会 主義 の全 人民 的所 有制 は,個 人 お よ び集 団 の 差 異 を有 す る不 完全 な全 人民 的 所有 制 で あ る」。 「それ ゆ えt社 会 主義 の全 人 民 的 所有 制,す なわ ち社 会 主義 的生 産 関係 の全総 和 は,社
ゆ 会 主義 経 済 もまた あ る種 の商 品経 済 で あ る ことを決 め る」。
労働 力 の部 分 的 な個 人 的 所 有 と労 働 に応 じた分 配 説
醇暮 橋 は,社 会 ‑社 会 に商 品 生産 お よび 商品 交 換 が存 在 す る主 要原 因 を,
「生産 手 段 の二 っ の 公有 制 」 と 「労 働 力 の部分 的 な個 人的 所 有」 の条件 の 下で
「生 まれ る労働 に応 じた分 配制 度 と物 質 的 利 益 の原 則 」とに帰 結 させ た。彼 は こ う述 べ た。「なぜ社 会 主義 社 会 に も商 品生 産 と商 品交換 が必 ず存 在 し,し か も一 定 期 間 そ れ を発 展 させ な けれ ば な らな いの か。 そ れ は主 と して,社 会 主義 社 会 に生産 手 段 の二 つ の所 有制 が存 在 し,労 働 力 の部 分的 な個 人的 所有 が 存在 し, そ して この ことか ら生 まれ る労 働 に応 じた分 配制 度 と物 質 的利 益 の原 則 が存 在 す るか らで あ{7)」.彼は い くつ か の商li[」貨 幣関 係 を 具体 的 に分 析L,さ ら1こ次 の よ うに指 摘 した。「あ る同 志 は,労 働 に応 じた分 配 は分 配 関 係 で あ り,交 換 関 係 で はな い と主張 す る。 … わ た しは この 見方 は正 し くな い と考 え る。 当然,
そ こで は,交 換 過 程 は不完 全 で あ るが,そ れ は職 員 ・労働 者 が何 も売 らな いか らで あ る(資 本 も義社会では労働力は売 りにだされ る)。 しか し彼 らが貨 幣 を用 いて 消 費 財 を購 入 す ると き,や は りあ る種 の交 換 関係 が あ る。 国家 か ら言え ば,国
家 の掌 中 に あ る商 品 を職 員 ・労働 者 に販売 して,労 働 報酬 と して職 員 ・労 働 者
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に給付 した貨 幣 を取 り戻 す の で あ る」。
社 会 的分 業 説
卓 炬1は次 の よ うに考 えた。「社 会 的分 業 は商品経 済 の基礎 で あ り,所 有 制 は商 品経 済 の表 現 形 態 で あ る。 社 会 的分業 は商 品経 済 の存 亡 を決 定 し,所 有制 の形 態 は商 品繍 の社会 的性 格 お よび特 徴 畝 定 す(9)」.「い まの ところ,全 人 民 的 所 有制 内部 の分 業 は,異 な る使 用価 値 の分業 で あ り,異 な る生産 単位 間 の分業 で もあ る以 上,こ の よ うな社 会 的 分業 が存 在 す れ ば,商 品 生産 は必 然 的 に存 在