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硝酸イオンおよび亜硝酸イオンの反応

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4.  データの整理と検討

4.3  結果と考察

4.3.2  硝酸イオンおよび亜硝酸イオンの反応

H15 年度に新たに得られた初期硝酸イオン濃度や初期亜硝酸イオン濃度の異な るカソード定電位保持試験の反応率と電位及びpHの関係は、H14年度までに得ら れた結果とほぼ同じ傾向を示していた。そこで、関数形とパラメータをそのまま用 いることとした。

これまでのカソード定電位保持試験の結果から、硝酸イオン及び亜硝酸イオンの 反応に対する温度依存性は、小さいものと考えられたが、再確認するため、動分極 試験結果を解析した。図4-1に検討結果を示す。水素ガス発生の影響を除いて得ら れた硝酸イオン及び亜硝酸イオンに関する電流密度は温度によらずほぼ一定となっ ている。従って、硝酸イオンや亜硝酸イオンの還元反応に対する温度の依存性は水 素ガス発生に比べ相対的に小さく解析上では考慮しなくてもよいと考えた。

図 4‑1  硝酸塩混合液の動分極試験結果を用いた還元反応への温度依存性の解析 

T(℃) 1/T (1/K) E:-1 V E:-0.9 V 16 0.00346 7.92E-05 7.56E-06 50 0.00309 1.68E-04 2.58E-05 80 0.00283 1.75E-04 2.06E-05 16 0.00346 9.86E-06 2.60E-07 50 0.00309 6.52E-05 3.92E-06 80 0.00283 1.69E-04 1.36E-05 16 0.00346 6.93E-05 7.30E-06 50 0.00309 1.03E-04 2.19E-05 80 0.00283 6.00E-06 7.00E-06

① 硝酸イオン+亜硝酸イオン系

② 非硝酸イオン系

①と②の電流差を求めた NO3- 5E-3 M

NO2- 5E-3 M

非硝酸系

上記2測定値 間の電流差

電流密度 (A/m2) 溶液系 温度

1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02

2.0E-03 2.5E-03 3.0E-03 3.5E-03 4.0E-03 1/T (1/K)

I (A/m^2)

E=-1.0 V E=-0.9 V

1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02

2.0E-03 2.5E-03 3.0E-03 3.5E-03 4.0E-03 1/T (1/K)

I (A/m^2)

E=-1.0 V E=-0.9 V

1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02

2.0E-03 2.5E-03 3.0E-03 3.5E-03 4.0E-03 1/T (1/K)

I (A/m^2)

E=-1.0V E=-0.9 V

(4)  濃度依存性の解析

H14年度の検討結果から、表面吸着を考慮したモデルが有効であると考えられ た。そこで、カソード定電位保持試験結果から得られる濃度-時間プロフィールを 解析して反応速度解析した。

図4-2に亜硝酸イオンの定電位保持試験の濃度・時間プロフィールのフィッテ ィング結果を示す。定電位保持試験の濃度プロフィールは、初期に反応が進みや が て 反 応 量 が 非 常 に 少 な く な る 傾 向 を 示 し て い る 。 そ の モ デ ル と し て 、

r=k[NO2]/(1+K[NH3])の形で生成物量が増えると速度が低下するモデルが有効

と考えられた。

図4-3に、初期亜硝酸イオン濃度を変えた定電位保持試験の反応率を上記パラ メータでシミュレーションし、試験結果と比較した。図4-4 には硝酸イオンに関 する同様の検討結果を示した。計算結果と実験結果の傾向は一致していると考え られる。

上記、検討により得られたパラメータは次のようになった。

[ ] ( [ ] [ ]

3

)

4 2

3

3 1 10 NO 4 10 NH

NO

I + ⋅ + × ⋅ (2)

[ ]

NO2

(

1 4 104

[ ]

NH3

)

I + × ⋅ (3)

この結果を NEON の解析に反映して、アンプル試験結果のシミュレーション を行なった。アンプル試験結果としては、初期硝酸イオン濃度103 Mおよび1.0M、

温度 50℃、pH 12.5を比較に用いた。比較結果を図4-5に示す。アンプル試験デ

ータへの合わせこみのためのパラメータ操作を行なっていないにもかかわらず、

よい一致を示していると考えられる。

(5)  まとめ

カソード定電位保持試験の結果から、濃度依存性を加味した解析モデルとパラ メータを導出した。このパラメータにより、アンプル試験の結果を説明できる解 析モデルが、その実験結果と独立した形で得られた。

                     

(1) 縦軸:実数プロット   

                   

(2) 縦軸:対数プロット   

図 4‑2  亜硝酸イオンの定電位保持試験結果への反応速度式のフィッティング  関数形 : 還元速度= 1.04e‑7×[NO2]/(1+K[NH3]) 

実験データ:pH 12.5、 温度:室温、濃度(M) 1.0×10‑1 

0.80 0.85 0.90 0.95 1.00 1.05

0.0E+00 2.0E+05 4.0E+05 6.0E+05 8.0E+05 1.0E+06 Time (s)

C/Co

実験 1st Order K : 2.0E04 K : 4.0E04 K : 6.0E04

-1.0E-01 -9.0E-02 -8.0E-02 -7.0E-02 -6.0E-02 -5.0E-02 -4.0E-02 -3.0E-02 -2.0E-02 -1.0E-02 0.0E+00

0.0E+00 2.0E+05 4.0E+05 6.0E+05 8.0E+05 1.0E+06 Time (s)

ln (C/Co)

実験2 1st Order K : 2.0E04 K : 4.0E04 K : 6.0E04

                     

図 4‑3  初期亜硝酸イオン濃度と反応率の関係  実線:予測結果 k:1.04E‑7 s‑1, K=4.0E4 

マーク:カソード定電位保持試験結果 (pH 12.5, 電位‑850 mV, 24 時間後)   

                     

図 4‑4  初期硝酸イオン濃度と反応率の関係  実線:予測結果, k=1.9E‑7 s‑1, K1=1.0E3,K2=4.0E4 

マーク:カソード定電位保持試験結果 (pH 12.5, 電位‑850 mV, 24h 後)  1.0E-03

1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Initial NO2- Concentration (M)

反応率

Simulation 24h Simulation 48h Experiment 24h

1.00E-03 1.00E-02 1.00E-01 1.00E+00

1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00 Initial NO3- Concentration (M)

反応率

Simulation 24h Simulation 48h Experiment 24h

                       

(1) 初期硝酸イオン濃度(M):10‑3 , pH 12.5, 温度(℃):50   

                   

(2) 初期硝酸イオン濃度(M):1 , pH 12.5, 温度(℃):50   

 

図 4‑5  吸着過程を考慮した上でのアンプル試験データのシミュレーション 

1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03

0 100 200 300 400

Time (d)

Amount of Species (mol)

H2 NO3 NO2 NH3 H2 NO3 NO2 NH3

1.0E-09 1.0E-08 1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03

0 100 200 300 400

Time (d)

Amount of Species (mol)

H2 NO3 NO2 NH3 H2 NO3 NO2 NH3

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