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第 5 章 考察

5.5 研究知識の移転モデル

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ないやり取りも頻繁にあることがみられており,ほぼ一つのチームになってい る.これはICTにより公式・非公式を問わず,情報と知識の共有が容易になっ ているにもかかわらず,より頻繁な打ち合わせが行われているものである.

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顧客に価値検証をすることが出来る.価値検証の結果,共創された知識で顧客 から十分な価値が生まれることが検証された,すなわち商談などが進んだ場合 は,商品に関するビジネス知識を研究部門に移転する.そして価値検証した知 識と商品に関するビジネス知識で研究部門側が事業部門と知識共創する.そう して出来上がった知識を,事業部門に移転し,研究知識の事業化活動としては 終了する.事業部門では引き続き商品化と顧客への提供を行う.研究部門では 研究を続け,事業部門での問題発生に備える.

従来の知識移転では,問題点が明確な場合のみ問題点を解決することができ,

途中での仕様変更に大きなコストがかかった.研究知識を事業部門に移転して からビジネス環境が変わった場合などである.これは事業部門の商品のほうが 研究知識と比べて変更に適していないためである.本モデル「知識共創モデル

(研究知識の事業化)」を使い,研究知識移転を極力商品化に近い時期に行えば,

VUCAなビジネス環境の変化にも対応ができる.

本モデルによる知識共創が適しているのは次のような研究である.

・事業部門と密に連携できる

・顧客先などでの価値検証を何度も繰り返したい

・顧客や事業部門などからのフィードバックに迅速に対応ができる

・事業部門の商品についての知識を取り込みつつ事業化を進めたい

逆に適さないのは,次のような研究である

・特定のスペックを満たすことが目標

・事業部門との連携を前提とせずに行ってきた研究

実務的には,本モデルを用いることで,研究知識を事業に活用できない,下 記の問題を解決できる.

・事業部門を通すと,顧客に出す=商品化と考えられてしまい,価値を検証す る前にテストに膨大な工数がかかる.

・顧客と価値を検証し,価値が共創されることが分かったが,対応する事業部 がない

・そもそも事業部門が研究部門を信頼していない

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図 8 知識共創モデル(研究知識の事業化)

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