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歩行距離と歩行消費エネルギー

ドキュメント内 -長崎市の事例を対象として- (ページ 108-111)

第 4 章 歩行消費エネルギーからみた斜面市街地における空き家・空き地の発生要因

4.4 空き家・空き地の特徴

4.5.3 歩行距離と歩行消費エネルギー

 一般的に、傾斜が少ない平地では、歩行距離と消費エネルギー量は比例関係にある。一方で、

斜面地では、移動ルートの傾斜度の変化により消費エネルギーが多少変わると考えられ、斜面地 での歩行距離と消費エネルギー量の関連性を明らかにするため、各施設までの歩行距離と消費エ ネルギーの平均値をもとに比較分析を行った。その結果、大規模小売店舗と電停など対象物件と

図 4-11 町と施設別歩行消費エネルギーの比較

0.00 40.00 80.00 120.00 160.00 200.00

富士見町 花園町 立山4丁目 大鳥町

消費エー量(kcal)

表 4-5 消費エネルギーと空き家 ・ 空き地

従属変数 独立変数 正解の割合(%) Exp(B) 有意確率 空き家・空き地 消費エネルギー 61.6 0.997 0.007

公共施設などとの距離が長く、平地に立地している施設は歩行距離と消費エネルギー量が比例関 係にあるという傾向がみられた ( 図 4-12)。一方で、幼稚園やコンビニなどの平地以外にも立地 している施設は、歩行距離と消費エネルギーの比例関係はみられない。また、各施設までの移動 の容易性が空き家・空き地に与える影響を明らかにするため、①独立変数を歩行距離の 1 変数の みのロジスティック回帰分析と②独立変数を歩行消費エネルギーの 1 変数のみのロジスティック

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

空き家 空き地 対照物件 幼稚園

消費エネルギー 距離

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

空き家 空き地 対照物件 小学校

消費エネルギー 距離

0.0 200.0 400.0 600.0 800.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

空き家 空き地 対照物件 中学校

消費エネルギー 距離

0.0 500.0 1000.0 1500.0 2000.0

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

空き家 空き地 対照物件 高校

消費エネルギー 距離

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

空き家 空き地 対照物件 病院

消費エネルギー 距離

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0 600.0 700.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

空き家 空き地 対照物件 銀行

消費エネルギー 距離

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0

0.05.0 10.015.0 20.025.0 30.035.0 40.0

空き家 空き地 対照物件 福祉施設

消費エネルギー 距離

0.0 500.0 1000.0 1500.0

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

電停

消費エネルギー 距離

0.0 500.0 1000.0 1500.0 2000.0 2500.0 3000.0

0.0 50.0 100.0 150.0

空き家 空き地 対照物件 長崎駅

消費エネルギー 距離

0.0 100.0 200.0 300.0

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0

空き家 空き地 対照物件 バス停

消費エネルギー 距離

0.0 150.0 300.0 450.0 600.0 750.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

空き家 空き地 対照物件 郵便局

消費エネルギー 距離 kcal

kcal

kcal

kcal 距離 (m) 距離 (m)

距離 (m) 距離 (m)

距離 (m) 距離 (m)

距離 (m) 距離 (m)

距離 (m) 距離 (m) 距離 (m)

kcal kcal kcal

kcal kcal

kcal

kcal

回帰分析を施設種類別に行った。その結果、独立変数を歩行距離にしてみると中学校、病院、バ ス停、大型小売店の 4 つが有意確率 <0.05 で空き家・空き地との関連性が高いという結果であっ た ( 表 4-6)。一方、歩行消費エネルギー量を独立変数にすると、小学校、病院、バス停、コン ビニなどの関連性が高く、全体的に歩行距離を独立変数にした結果より正解確率が高いことから 分析結果の信頼度が高いと考えられる ( 表 4-7)。以上の結果から、斜面地では移動ルートの傾 斜度により消費エネルギー量が大きく変わり、歩行距離より消費エネルギーが空き家・空き地に 与える影響の大きいことが明らかになった。

表 4-6 空き家 ・ 空き地と施設別歩行距離

分類 従属 変数

独立 変数

Nagelkerke R2乗

Cox-Snell R2乗

Hosmer-Lemeshow

正解

確率(%) Exp(B) 有意 確率

幼稚園 0.10 0.24 0.00 46.4 1.000 0.509

小学校 0.21 0.35 0.86 53.6 0.999 0.157

中学校 0.26 0.39 0.08 64.4 1.002 0.000

高校 0.02 0.03 0.00 53.2 1.000 0.446

銀行 0.01 0.01 0.00 45.4 1.001 0.097

郵便局 0.00 0.00 0.13 51.5 1.000 0.873

福祉施設 0.04 0.05 0.28 47.5 1.000 0.310

病院 0.18 0.29 0.76 59.0 0.998 0.002

バス停 0.36 0.44 0.56 59.3 0.997 0.000

電停 0.09 0.15 0.03 53.9 1.000 0.394

大型小売店 0.02 0.02 0.25 59.7 0.999 0.012

コンビニ 0.19 0.36 0.17 48.5 1.000 0.482

空き家 空き地

歩行 距離

(m)

表 4-7 空き家 ・ 空き地と施設別歩行消費エネルギー量

分類 従属 変数

独立 変数

Nagelkerke R2乗

Cox-Snell R2乗

Hosmer-Lemeshow

正解

確率(%) Exp(B) 有意 確率

幼稚園 0.12 0.29 0.07 51.5 1.008 0.961

小学校 0.26 0.39 0.05 61.0 0.980 0.000

中学校 0.33 0.38 0.11 67.6 1.014 0.001

高校 0.00 0.00 0.00 46.8 0.999 0.753

銀行 0.00 0.00 0.00 51.5 1.000 0.317

郵便局 0.14 0.36 0.27 63.9 0.987 0.043

福祉施設 0.21 0.31 0.31 57.6 0.984 0.003

病院 0.29 0.31 0.10 62.7 0.978 0.000

バス停 0.42 0.56 0.06 63.1 0.968 0.000

電停 0.04 0.06 0.00 51.2 0.997 0.260

大型小売店 0.02 0.02 0.06 48.8 0.998 0.491

コンビニ 0.19 0.36 0.17 71.9 1.061 0.000

空き家 空き地

消費 エネルギー

(kcal)

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