5. 結果
5.1. 研究 1 の結果
5.2.1. 研究の参加者
ARMS
群においては決定係数は0.21
であり、1
%水準で有意な値であった(R
2=0.21;
R=0.46; F=11.58, p=0.001)
。ARMS
家族群のFAS
スコアを予測する独立変数は家族自身の教育年数のみであり、標準偏回帰係数はβ
=0.46 (β=0.46; B=4.98; p=0.001)
で あった。FEP
群においては、決定係数は0.49
であり、1
%水準で有意な値であった(R
2=0.49; R=0.70; F=14.39, p<0.001)
。FEP
家族群のFAS
スコアを予測する独立変数は家族の抑うつ症状
(β=0.47; B=0.96; p=0.001)
とPANSS
における総合精神病理(β=0.42; B=0.71; p=0.004
)であった。5.2.
研究2
の結果族
40.4:
協力家族25.4, p=0.087)
。家族協力の有無は、患者のいかなる精神症状およ び機能とも関連は見られなかった。ARMS
患者には6
名の精神病移行者が含まれ、ベースラインから6
ヶ月時までに4
名が、
12
ヶ月時のフォロー直後に2
名が精神病に移行した。5.2.2.
各時期における患者の精神症状および機能水準と家族のFAS
得点12
ヶ月時までに協力が得られた患者23
名とその家族23
名に関して、ベースライン時、
6
ヶ月時、12
ヶ月時の評価の平均値および標準偏差を表5
に示す。PANSS
の 陰性症状を除いた患者の精神症状はベースライン時から6
ヶ月にかけて有意に改善 しており、SOFAS
で測定された社会的機能レベルについても、6
ヶ月間で有意に改 善した。この改善は12
ヶ月時にも維持されており、ベースライン時と比べ12
ヶ月時 では患者の精神症状と機能は全てが改善していた。GAF
で測定された全般的機能レ ベルに関しては、ベースライン時から12
ヶ月時にかけて有意な改善が認められた。家族の
FAS
得点の平均値は、ベースラインとの比較で、6
ヶ月時、12
ヶ月時のい ずれでも差は認めなかった。60
点をカットオフ値とみなした場合の、高CC
の割合は、6
ヶ月で0
人(0%
)、12
ヶ月で0
人(0%
)と、高CC
と分類される家族は含まれていなかった。5.2.3.
ベースラインでのFAS
とその後の精神症状および機能経過ベースライン時の
FAS
得点の中央値24
を基準として、FAS24
以上を高CC
群、FAS24
未満を低CC
群として2
群に分類した。本研究の対象者を基準とした相対的分類に基づいた各群における患者の精神症状や機能の差異を検討した結果を表
6
に 示す。高CC
群、低CC
群の2
群間において、12
ヶ月時での患者の精神症状、機能 のいずれに関しても差は認められなかった。さらに、両群における精神病移行者の数 にも差は認められなかった。5.2.4.
患者の経過と批判的コメントとの関連12
ヶ月時のGAF60
以上かつ精神病に移行していない者を経過良好群、12
ヶ月時の
GAF60
未満あるいは精神病に移行した者を経過不良群と規定し、対象者を2
群に分類した。
12
ヶ月時の経過良好群のGAF
平均値は69.36 (SD = 9.46)
、経過不良群のGAF
平均値は52.33 (SD = 6.23)
であった。経過良好群と経過不良群の、ベースライン時、
6
ヶ月時、12
ヶ月時の各時点におけ るFAS
得点を表7
ならびに図5
に示す。経過の違いによる主効果を認めた(F
(1, 63)= 5.59, p = 0.021)
が、評価時期の主効果および2
要因の交互作用は認められなかった。経過不良群には精神病移行者が
6
名含まれており、精神病への移行の有無による差 異を検討するため、経過の違いを経過良好群、経過不良群、精神病移行群の3
群に細 分化した。経過の違いと評価時期を独立変数、FAS
得点を従属変数と設定した2
要因の分散分析を行った結果を表