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研究ノート

ドキュメント内 Microsoft Word - 研究倫理ガイドブックv2.doc (ページ 33-36)

第4章  研究の実施

4.1.  研究ノート

第4章  研究の実施   

  研究は,倫理審査において承認された内容に従って実施する。適正に実施されたこ とを保証する意味でも,いくつかの配慮が必要になる。本章では,研究ノートや実施 マニュアルの作成,データの保存と取り扱いなど,それらに関連する事項について述 べる。 

 

4.1.  研究ノート   

  研究を開始した時点で,「研究ノート」を作成するのがよい。研究ノートとは,研究 実施の過程を後になって再現できるように記録すると同時に,作業中に想い浮かんだ 研究展開上のアイディアや,共同研究者や研究対象者の指摘や助言を書き留めるため のもので,データの収集とともに研究の推進にとっての貴重な資源となりうる。以下,

その留意点についてまとめる。 

 

4.1.1. 研究ノートの目的と位置づけ 

 

研究ノートには,次のような意義がある。 

(1) 研究活動の記録として知的財産価値を高める。 

(2)実施にあたって法的な問題が生じた場合,研究者(代表者や実施者)が自身の正 当性を主張する根拠の一部となる。 

(3)これらの理由で,その作成・保管は研究活動の一環として重要である。 

 

4.1.2.  研究ノートの記載事項 

  ノートには,着想の背景,実施の経過,そこで生じた問題とその処理,検討会や報 告会の記録,研究実施者・研究対象者・研究指導者ら他者の指摘や助言など,研究展 開の再現に役立つ証拠を記録しておく。また,その間に作成した依頼状や実施マニュ アルなど各種の文書,収集したデータの概要やその管理に関しても記すことによって,

作業の進行を時系列的に示すことができる。研究対象者の個人情報をどうしても記述 する必要がある場合は記号化するなど,事前のルールを決めることが必要である。図

4.1.は研究ノートに残した記録の一例である。 

 

通しページ番号

年月日

データファイル名、格納場所など

問題点、気づき点

確認現月日、確認者署名

確認現月日、確認者署名 年月日

受けたアドバス、アドバイス者、その後対応など

書き間違い訂正印

書き間違い訂正印

  図 4.1.  研究ノートの記録例 

 

4.1.3.  作成・記入の仕方 

研究ノートの作成にあたって留意すべき点を以下に示す。 

  (1) 綴じのノートを使用する。ルーズリーフのようにページの差し替えが可能な用 紙は避ける。研究ノートとして市販されたものがあるので,それを使用するの もよい。 

(2)  筆記具には,ボールペンや万年筆など字の消えにくいものを使用する。 

(3)  ノートに作業経過を記録するにあたっては,次の諸点に留意する。 

・表紙に研究課題名,使用開始年月日,作成者氏名を記す。ノートは課題ごとに 作成することが望ましい。 

・すべてのページにあらかじめ通し番号を付けておく。こうしておけば,事後に 記録の一部を破棄した場合,そのことが判明する。 

・記録は原則として,作業終了後すみやかに行って正確を期す。なお,各ページ に年月日を入れる。 

・収集したデータのうち,ノートに記入できる種類のものはそこに残す。電子フ ァイルなどに入力され,直接ノートに記録できない場合は,データを保存した パソコン名,フォルダ名,ファイル名,作成日,データの内容,重要なデータ の一部を記しておく。バックアップを取った場合,その旨を記す。バックアッ プの日付が,データ作成日と異なる場合には,その理由を明らかにしておく。 

・膨大な数値データや微細な画像データなどについては,ノートに直接印刷可能 なプリンタを活用するのもよい。別の用紙に印刷したデータをノートに貼付す る際は,割印か署名をする。貼付個所を透明フィルムで被うと保存にも都合が よい。 

・記録を訂正するには,赤で訂正線を入れて訂正を施した上で,訂正日を記し捺 印する。以前に記録した内容を後に訂正する場合もありうるが,その場合には,

該当個所はそのままにし,訂正日のノートに「○月○日の〜の個所を以下のよ うに訂正する」と書き,その理由を添える。記録の追加挿入を避けるために,

なるべく余白を残さず追い込みで記すのがよいが,余白を残してページを改め る場合は「以下余白」などと書き添える。 

・記録が 2 ページ以上にわたる場合は,ページ最後に「続き」と記入する。 

・当日の記録を終えたら,他者による内容確認を得るのが望ましい。実際には実 行困難な場合も少なくないが,このことは研究態度として身に付けておきたい

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