1) 社会不安障害の効能・効果承認時までの重篤な痙攣の発現状況について検討したところ、社会不安 障害患者を対象とした国内臨床試験において1例、海外臨床試験において1例認められました。
また、海外市販後における重篤な痙攣の報告例数が多いことから、異常が認められた場合には投与 を中止し、適切な処置を行うようにしてください。以下に国内臨床試験症例及び海外市販後症例の 概要を示します。
<参考:症例の概要(国内臨床試験)>
性別
年齢 使用理由 1日投与量
投与期間 経過 転帰
男性 23歳
社交不安 障害
10mg 31日間
痙攣発作
回復 投与開始日
31日目
32日目
本剤10mgの投与が開始された。
夕刻頃、痙攣発作が発現し、自宅にて意識を失い倒 れる。家族が発見し、病院へ搬送。搬送中、意識は戻 るが、救急外来にて検査施行し、経過観察。
具体的な症状:顔面蒼白、口から泡をふく。
痙攣持続時間:5分。
検査結果:CT異常なし 頭部交通外傷(開頭手術の 跡)を認める。
(19年前に交通事故にて、その後、バルプロ酸ナトリウ ムを10年程度服薬)
点滴:酢酸リンゲル液500mL。
内服薬(頓用):レベチラセタム(500mg)1錠、バルプ ロ酸ナトリウム徐放剤(200mg)1錠。
症状回復のため、帰宅。
処方:バルプロ酸ナトリウム徐放剤(200mg)4錠分2 朝夕服用。
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<参考:症例の概要(海外文献11))>
性別
年齢 使用理由 1日投与量
投与期間 経過 転帰
男性 46歳
双極性 障害
30mg 数ヵ月間
痙攣
合併症:糖尿病、高脂血症、高血圧
併用薬: メトホルミン塩酸塩、インスリン グラルギン、インスリン リスプロ、シンバスタ チン、エナラプリルマレイン酸塩、ラモトリギン、クロナゼパム、パリペリドン (paliperidone)
本剤30mg/日、併用薬(パリペリドンを除く)は数ヵ月間変更なく継続されて いた
回復 副作用発現4日前
発現日
パリペリドンの投与が開始された。
救急車にて救急治療室(ER)に搬送された。家族に よると、同日早朝、患者は強直性間代性痙攣発作を 発現した。本エピソードは1~2分間継続し、咬舌及び 尿失禁を伴った。
入院時、夜間に悪夢の経験だけ思い起こした。また、
胸部の粗動及び軽度の呼吸困難を発現した。
心電図検査の結果、心房細動が認められた。アスピリ ンとヘパリンの静注で治療された。
ST部分及びT波には顕著な変化は認められな かった。
ER入院後18時間では血清クレアチンキナーゼ、MB アイソザイム、血圧は正常であった。胸痛はなく、他の 全ての臨床検査結果は正常であった。
血清カリウム3.4meq/Lで、塩化カリウム20meqが投与 された。
ジルチアゼム10mgが静脈内投与され心房細動から 正常洞調律となった。
心臓負荷試験、頭部CTスキャン、脳のMRI画像を 含むすべての心臓系、神経系検査の結果は正常で あった。
30日間の心臓系イベントのモニタリングを実施した結 果、モニタリング及び経過観察で心臓及び神経系は 正常で、それ以上の明らかな発作及び心房細動の 原因に関する情報はなかった。