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環境配慮製品・技術

※ 米国技術情報誌「R&D Magazine」が主催。毎年最も技術的に優れた100の 製品を表彰するもので、「技術革新のアカデミー賞」ともいわれている。

設置後状況(2014 年5月観察)

ゴカイ、海藻、貝な

● 高張力自動車用鋼板

「ユニハイテンⓇ 」

自動車パネル部品には、高張力鋼板の適用が進んで います。ユニハイテン®は従来の自動車パネルに広く 用いられている340MPaより高強度の440MPa級の 引っ張り強度を実現するとともに、くぼみのような永 久変形を防ぐ特性(耐デント性)と優れた外観品質(耐 面ひずみ性)とを達成しました。強度の向上によっ て、製造段階においては鋼材の投入量の低減、使用段 階においては、自動車の軽量化による燃費の改善の効 果があり、資源・エネルギーの効率的利用やCO₂削 減に貢献します。その優れた品質が評価され、2011 年度の「日経優秀製品・サービス賞優秀賞 日経産業 新聞賞」を受賞しました。

● 鉄鋼スラグ製品による海域環境改善の実証試験 JFEスチールは、横浜市との共同研究「山下公園前 海域における水質浄化能力の回復に向けた生物生息環 境の改善手法」を2013年10月に開始しました。鉄 鋼スラグ製品(マリンストーン®、マリンブロック®、マ リンロック®)を海底に設置し、海域環境や生物多様 性の改善効果を確認するものです。実験の結果、水深 の浅い場所をつくったことと、スラグ成分による水質浄 化の効果によって生物が増え、その生物が汚泥の原因 となる有機物を食べることによる水質浄化機能が働き、

海水の透明度が向上していることが確認されました。

地球環境保全のために

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● 省スペースの機械式立体駐輪場

「サイクルツリー」

都市中心部での駐輪場の不足は、放置自転車問題 を生むだけでなく、クリーンな乗り物である自転車 の利用拡大を妨げています。この問題を解決するべ く、JFEエンジニアリングは立体式駐輪場「サイクル ツリー」を提供しています。効率的に多くの自転車を 収容することで、駅前などの狭い場所での設置が可能 となりました。また、スピーディーな入出庫により、

利用者にストレスのない自転車生活を提供していま す。設置スペースに応じた豊富なバリエーションを展 開し、ビル組込み式が世界で初めて大阪のオフィスビ ルに採用されました。これからも、「サイクルツリー」

の販売を通じて地球環境に優しい自転車の利用を促進 していきます。

上:ビル組込み型サイクルツリー 左:地下円筒形サイクルツリー

S E

● 高炉吹き込み用使用済みプラスチックの微粉化技術   「APR」

JFEスチールは、2007年3月に東日本製鉄所京浜 地区において容器包装プラスチック微粉化プラントを 建設し、使用済みプラスチックの微粉化技術「APR

(Advanced Plastic Recycling)」の開発・実用化 に世界で初めて成功しました。同技術は、従来の使用 済みプラスチックの高炉吹き込み技術と比べ、高炉内 における使用済みプラスチックによる鉄鉱石の還元反 応効率をより高めるため、今までにも増して省資源・

CO₂削減に貢献しています。なお、本技術は、2012 年日経地球環境技術賞優秀賞および第40回(2013年 度)岩谷直治記念賞を受賞しました。

溶融・混練機

APRプラント 高炉

粉砕機 前処理

プラスチック製容器包装(容リプラ)

岩谷直治記念賞の受賞写真

■ APR(プラ微粉化プラント)フロー図

JFE グループ CSR 報告書 2014

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地球環境保全のために

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● バイオマス燃料

JFE商事は、バイオマス燃料として、パーム油を抽 出した後のパーム種子の殻であるPKS(Palm Kernel Shell 通称:ヤシガラ)に着目し、2010年、マレーシ アにおいて日本の商社では初となる集荷ヤードを設置 し、将来の事業化を前提とした事前調査を開始しまし た。日本では2012年7月に再生可能エネルギーの固 定価格買取制度が施行され、バイオマス発電の燃料需 要が拡大しています。2013年10月には、集荷ヤード 運営会社を現地に設立してPKSの供給を強化し、バイ オマス発電による再生可能エネルギーの普及に貢献し ています。

また、同じパーム油製造から発生する、果実から果肉 部分を取り除いた残りのEFB(Empty Fruit Bunches 通称:空房)は、PKSの約5倍の量になります。JFE商 事ではこのEFBを炭化して鉄鋼向けに炭材として供 給するとともに、製造過程で除去するカリウムをリサ イクル肥料として活用する実証実験も行っています。

● 震災廃棄物処理の支援

JFEエンジニアリングでは震災直後より被災地域の 復興に取り組んで来ました。仙台市では、震災発生後 5カ月間の短期工事で震災がれき処理の仮設焼却施設 を建設し、2011年10月より稼動を開始しました。宮 城県内4現場における焼却処理は、2013年末までに 予定通り完了しており、その量は宮城県全体のおよそ 1/4にあたる44万トンにのぼります。また、2014年 5月には福島県内3地区における震災・除染廃棄物の 焼却処理事業がスタートし、2015年からの焼却処理 開始に向け、設備の設計、建設を進めています。

● 効率的で環境負荷の少ない塗膜剥離工法

「EPP工法」

社会インフラの更新時期を迎え、塗装の塗替におけ る作業効率の向上と環境負荷低減を図る工法が求めら れています。EPP(Eco Paint Peeling)工法は、塗装 面に塗布するだけで塗膜が浮き上がり、塗膜を短時間 で剥離させることができる、新しい塗膜剥離剤を使用 した画期的な塗膜剥離工法です。

シンナーなどの有機溶剤を含まない水性系一液塗料 剥離剤を使用しているため、作業時の安全性が高く、

かつ環境に優しい技術です。下地の金属を傷めること なく、剥離剤塗布後624時間程度で剥離を完了する ことができ、剥離作業の効率化、工程短縮を図ること が可能です。

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■ パーム・バイオマス・プロジェクト(スキーム図)

土壌改良剤 肥料

鉄鋼用炭材

バイオマス 発電燃料

空房炭

ヤシガラ ヤシ果実

油ヤシ

空房

マレーシアにて集荷ヤードを展開中

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