3.9.1 3.9.1 3.9.1
3.9.1 河底横断河底横断河底横断河底横断
1 河底横断の方法には,締切工法と,推進工法等があるが,河川の状況及び堤体 部の構造,地質の状況等を十分把握・検討し,いずれかの工法を選定しなけれ ばならない。
2 河川管理者と十分協議して,施工方法・位置・構造等を決定し,承認・許可を 得なければならない。
3 埋設深さは,河床の表面から 2m 以上としなければならない。
4 原則として,河川区域内の埋設管はコンクリート巻き立てとしなければならな い。また,伏せ越し前後には,伸縮継手等を取りつけること。
5 横断箇所両端に,埋設位置を示す標識を設けなければならない。
〔解説〕
1について;工法選定にあたり,河川付近の地質は軟弱地盤が多いので,推進工法によ る沈下,締切工法による土留め・水の処理などに十分注意し,経済比較をして選定するこ と。
また,これらの工法のほかに沈埋工法やシールド工法等がある。
2について;河川敷内に工作物を設置する場合は,河川改修計画を十分把握し,「河川 法」・「河川管理施設等構造令」に基づいて協議し,施工方法・位置・構造等を決定し,承 認・許可を得ること。なお,斜め横断は通常許可されない。
3について;「河川管理施設等構造令」の第 72 条により,原則として伏せ越しの場合は,
河床から 2m 以上の部分に埋設することと規定されている。
※河川管理施設等構造令(昭和 51 年 7 月 20 日 政令第百九十九号,最終改正:
平成 12 年 6 月 7 日)
第九章 伏せ越し (深さ) 第七十二条
伏せ越しは,低水路(計画横断形が定められている場合には,当該計画横 断形に係る低水路を含む。以下この条において同じ。)及び低水路の河岸の 法肩から二十メートル以内の高水敷においては低水路の河床の表面から,
その他の高水敷においては高水敷(計画横断形が定められている場合には,
当該計画横断形に係る高水敷を含む。以下この条において同じ。)の表面か ら,堤防(計画横断形が定められている場合には,計画堤防を含む。以下 この条において同じ。)の下の部分においては堤防の地盤面から,それぞれ 深さ二メートル以上の部分に設けるものとする。ただし,河床の変動が極 めて小さいと認められるとき,又は河川の状況その他の特別の事情により やむを得ないと認められるときは,それぞれ低水路の河床の表面,高水敷 の表面又は堤防の地盤面より下の部分に設けることができる。
なお,河川法において「河川」とは一級河川及び二級河川を言うが,河川法の規定が準 用される河川として準用河川がある。柏市では準用河川について「柏市準用河川管理規則
(平成 17 年 3 月 28 日 規則第 85 号)」により管理を規定している。これら「法河川」以外 の「公共の水流及び水面」としては普通河川があり,これは河川法の適用も準用もないが,
原則として市町村が管理することになり,「柏市法定外公共物管理条例(平成 13 年 3 月 30 日 条例第 15 号)」にて管理について規定している。
図- 3.75 一級河川,二級河川,準用河川の関係
また,農業用水路等の水路については,各事業管理者において定められている規定に基
づくこととなるため,各事業管理者と協議,確認を行うものとする。
4について;「河川管理施設等構造令」第 47 条・第 70 条により,河川内及び堤防下に遠 心力鉄筋コンクリート管,鋼管,鋳鉄管等を使用するときは,その外側を鉄筋コンクリー トで巻き立てた構造としなければならない。また,一般に伏せ越し部分は,管路の点検,
事故等の際の修理が可能なように,前後にバルブ・配水施設を設け,不同沈下等に対処で きるように伸縮継手等を取り付けること。
5について;埋設後の管の維持のために必要なものであり,標識には「管径・深さ・埋 設年月」等を明示すること。
3.9.2 3.9.2 3.9.2
3.9.2 軌道横断軌道横断軌道横断軌道横断((((道路横断道路横断道路横断道路横断))))
1 軌道横断又は道路横断にあたっては,施設管理者と工法・埋設位置・構造等に ついて十分検討,協議し,承認・許可を得なければならない。
2 軌道横断管が鋼管の場合には,測定用ターミナルの設置若しくは電食防止の措 置を講じなければならない。
3 横断箇所両端に,埋設位置を示す標識を設けなければならない。
〔解説〕
1について;開削工法による横断が困難な幹線道路や軌道の横断施工は,推進又はシー ルド工法による施工例が多い。また,これらの工法は,地表面の沈下や隆起を起こす恐れ があるので,工事の影響が地表面に出ないように十分な土被りをとり,必要に応じて地盤 改良等の補助工法を併用し上部構造物に影響を与えない工法を選定しなければならない。
なお,軌道横断については施設管理者から鞘管構造等の条件を付されたり,協議に多く の時間を要したりする場合があるので留意すること。
2について;鋼管を使用して直流電気鉄道の軌道を横断する場合は,軌条を通って変電 所に帰流する電流の一部が台地に漏洩し,管路を通って変電所に帰流することとなり,金 属管から電流が流出する部分に電食が生じるので,電食防止の措置を講じなければならな い。
なお,電食防止の詳細については,「3.5 防食」並びに「水道施設設計指針(2000,日 本水道協会)」の 7.5.10(電食及びその他の腐食防止)を参照のこと。
3について;「3.9.1 河底横断」第 5 項に準ずる。
3.9.3 3.9.3 3.9.3
3.9.3 水管橋及水管橋及水管橋及水管橋及びびびび橋梁添架管橋梁添架管橋梁添架管橋梁添架管
1 水管橋及び橋梁添架管の設計にあたっては「水道施設設計指針(2000,日本水 道協会)」の 7.5.13,「水道用鋼管ハンドブック(1990,日本水道鋼管協会)」,
「水管橋設計基準(1997,日本水道鋼管協会),および「水管橋外面防食基準
(2004,日本水道鋼管協会)」に準ずるほか,次の項目に留意しなければならな い。
(1) 施設の管理者と十分協議して,施工方法・位置・構造等を決定し,承認・許 可を得なければならない。
(2) 水管橋の形式・構造・施工方法の選定にあたっては,河川等の状況・経済性・
周囲の環境・地質条件・荷重・耐震性や将来計画などを十分調査検討し,最 も適切な構造形式を選定すること。
(3) 水管橋及び添架管の最も高い位置に空気弁を取り付け,立ち上がり部分は管 の水圧,温度変化に対して安全な構造とすること。また,空気弁には防寒箱 を取り付けること。
(4) 橋台付近及び防護箇所の埋設管には,伸縮継手を設けること。
(5) 塗装については,管が地上に露出するので,特に日光・風雨等による影響を 考慮して検討するとともに,塗装色は,景観を損ねないように選定すること。
(6) 水管橋の維持管理方法を検討し,必要に応じて管理用歩廊を取り付けること。
(7) 管種(材質)選定にあたっては,現場条件・口径・経済性等を考慮し決定す ること。
(8) 水管橋には,適切な防食措置を講じること。
〔解説〕
1(1)について;河川・軌道及び道路等を水管橋及び橋梁添架で横過する場合,その計画・
設計にあたっては,地形・地質・障害物・環境及び将来計画について調査するとともに,
施設管理者と十分協議し,承認を得ることとする。
1(2)について;形式・構造(支間長・桁下高・橋台等)・施工方法は,「水道施設設計指 針」・「水道用鋼管ハンドブック(1990,日本水道鋼管協会)」・「河川法」・「河川管理施設 等構造令」・「道路橋設計示方書」等に基づき,河川管理者等と協議し決定すること。
図- 3.76 形式選定フロー図 〔出典:水道用鋼管ハンドブック:1990:日本水道鋼管協会〕
ア 水管橋の形式について (ア) パイプビーム水管橋
a 単純支持形式
水道管をリングサポート又,サドルサポートで支持し,両端に伸縮継手を設 けることによって角変位を自由とし,一端は軸方向にも移動できる形式で最 も広く使用されている。
図- 3.77 パイプビーム水管橋(単純支持形式)
b 一端固定一端自由形式
一端をコンクリートで(橋台)固定し他端にリングサポート・伸縮継手を設 け角変位・軸方向移動共に自由に吸収できるようにした形式。
図- 3.78 パイプビーム水管橋(一端固定一端自由形式)
c 両端固定形式
両端をコンクリートで固定したもので,剛性が大きいが伸縮・変位が拘束さ れているので小口径・短支間の場合のみ採用可能である。
図- 3.79 パイプビーム水管橋(両端固定形式)
d 連続支持形式
2 支間以上連続して支持する形式であり,川幅が広く 1 支間で横断できない場 合に用いられる。
図- 3.80 パイプビーム水管橋(連続支持形式)
(イ) 補剛形式水管橋
管体だけでは強度・剛性が不足する場合に使用される。
また,補剛形式にはフランジ形・タイロッド形・ランガー形・アーチ形・タイ ドアーチ形・つり橋形・斜張形等がある。