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  プランの内容 

一般会計からの繰入基準の設定や業務の効率化などにより繰出金の適正化 をはかり、経営の安定化に努めます。 

○   国民健康保険事業会計への繰出し 

医療給付費に見合った保険料に設定するなど受益者負担の適正化をはかる とともに、収入率の向上をめざし、国民健康保険事業の経営の安定化をは かり、自立をめざします。 

○   下水道事業会計への繰出し 

コスト縮減や業務の合理化・効率化などに努め、一般会計からの繰出金の 適正化をはかり、独立採算の原則に基づく経営の確立をめざします。 

 

年  次  計  画 

H17  H18  H19  H20  H21 

実施         

 

プランの進捗状況と問題点 

・  国民健康保険事業の場合、人件費、事務費等への繰出しのほか、医療費に 対する保険者として負担すべき金額や保険料の未収入分、医療費の増加な どによる保険料不足分を一般会計で補てんしている。このことは、他の医 療保険に加入している市民にとっては二重払いになっている。 

・  下水道事業の場合、赤字補てんのための繰出金は生じていないが、事務費、

建設費、公債費とも多摩の他の類似都市よりも多額となっている。 

 

プラン推進に向けた提言 

○   国民健康保険事業 

・  保険料の収納対策の強化、医療給付費の総額に見合った保険料の設定など、

受益者負担の適正化の取り組みを強化するにより、特別会計として経営安 定化をはかる必要がある。 

・  医療保険制度の根本的な見直しを、国へ強く要請する。 

 

○   下水道事業 

・  経営の一層の効率化をはかり、将来を見通した経営の改革・改善を強力に 推進する。 

                                                                   

経営改革プラン番号  122        担当所管課

     

保険課 

    下水道管理課 

4 . 立川市行財政問題審議会委員から の 「 ひと こ と 」  

御船  洋 

【  市民の幸福度ナンバーワン都市・立川を目指して  】 

                               

  この審議会の審議が始まって間もない頃、ある委員さんから「立川市は志が低い」とい った趣旨のご指摘をいただきました。行財政運営の現状を検討する際に、類似団体や東京 都下 26 市の平均値をしばしば引き合いに出して、平均以上であればそれでよしとするム ードが感じられるというのがその理由でした。なぜナンバーワンを目指さないのか。 

                       

  このご指摘には、行財政改革の難しさが表れていると思います。改革はやってもやって もこれでおしまいということがありませんし、血のにじむような努力をして改革を進めて も、だれもほめてくれません。がんばったご褒美にボーナスが増えるわけでもありません。

要するに、行財政改革はまったく割の合わない仕事なのです。 

                    一方、現在行っている事業は、そのすべてに社会的意義があり、それなりの理由があっ

て実施されているものばかりです。それを縮小されたり廃止されたりすることは、担当部 署や業務を遂行している職員の方々にとっては耐え難いことでしょう。 

                       

  つまり、こと行財政改革に限っていえば、ややもすれば、推進する側にもされる側にも 力が入らないという構図になりがちです。つい「なぜナンバーワンを目指さないといけな いのか」と思ってみたくもなろうというものです。 

          しかし、それではいけない、市民のためには行財政改革を積極的に進めなければならな い、との強い決意で作成したのが立川市の「経営改革プラン」だと思います。 

               

市長をはじめ市職員の方々には、行財政改革の推進は、最終的に市民の幸福に結びつく のだという認識を共有していただいて、「市民の幸福度ナンバーワン都市・立川」を目指 してがんばっていただきたいと思います。 

   

加藤  良重 

【 ささやかな実践経験から 】

かつて勤務していた自治体は、財政構造が極度に硬直化し、財政構造の弾力性をしめす 経常収支比率が平成 7 年度 107. 0%、平成8年度 111. 4%となり、2年連続で当時の全国 668 市のなかで最悪の状態であった。その最大の要因は、類似団体に比べておおい職員数、高 い給与水準および職員の高齢化による人件費の増大であった。このまま推移すると、赤字 団体に転落し、財政再建団体に陥って、行政サービスを引き下げ、市民負担を増すことに なるから、これを何としても回避しようと、全庁あげて自主的な財政再建を取り組んだ。 

財政再建には、市民・職員ともに、おおきな痛みをともなうが、市民の理解と協力を得る ためには、まず自治体行政内部の職員による血のにじむような取り組みが大前提になる。 

そこで、行財政再建推進本部のもとで、職員の労働条件に関しては労使交渉をすすめな がら、部課長職者が所管の全職場に入って、厳しい財政状況の説明をおこない、真剣勝負 で職員と協議・議論を重ねた。率直にいって、特に部課長にとっては心労の日々であった が、その根気と我慢の持続の結果は、その後におおきな成果として表れている。経常収支 比率は、平成 21 年度の 80%後半の目標値に対して、平成 16 年度 92. 8%→平成 17 年度 91. 2%→平成 18 年度 88. 1%となっている。また、職員数は、平成 6 年度の 1024 人を基準 とし平成 14 年度まで 197 人の減員目標に対して、平成 14 年4月1日現在 819 人(205  人・ 20%減)で、さらに平成 19 年4月1日現在 773 人(251 人・24. 5%減)になっている。 

 

佐藤  浩二 

【  市の改革への応援団  】 

               

ここ数年、市の行財政問題にかかわる委員会の一員として、様々なことを学び感じて来 た。 

   市の幹部の皆さんの危機感、本気で改革へ取り組もうとする思いが伝わってきた。        

   私なりに何とかそのような気持ちに応えたい、少しでも役立てばと思った。        

   そう思うと障害もまたいっそう大きなものに見える。        

   課題も時代とともに変わる。        

   根気よくたゆまず課題解決をし続けることが求められている。        

   委員会はそうしたことを続ける為の応援団である。        

                                           

       

小沢  伸光 

【 自治体間競争における歳入の確保について 】

  立川市の平成18年度歳入における地方税の規模は約355億円であり、その内訳は個 人市民税約106億円、法人市民税約62億円、固定資産税約147億円、都市計画税約 26億円、その他14億円である。歳入そのものの規模は約623億円であり、上記の地 方税に国よりの地方譲与税、地方消費税交付金、国庫支出金、都支出金等約268億円を 加えた金額となっている。 

この歳入の構造は、前者の地方税が自治体の自己努力により魅力ある自治体となれれば 増加可能な、いわば積極的歳入であり、後者は国や都から制度により受領するいわば消極 的歳入であるとも考えられる。言葉を替えれば前者は自治体にとって管理可能な歳入であ り、後者は管理不能な歳入であるとも言える。 

地方税の内、個人及び法人住民税は住民数や企業数が増えれば当然増加するが、一人当 たり又は1企業当たりの税額が従前より低ければ財政は厳しくなる。豊かな個人や企業が 増加して初めて財政にゆとりが生ずる。 

  豊かな個人や企業が住所所在地としたいと考える彼らにとって魅力ある自治体、地域と は何か?  ともすれば、経営改革は歳出の改革として議論されることが多いが、この歳入 の視点からの議論がもっとなされなければならない時代となったのではないだろうか? 

  いずれ自治体間で豊かな個人や企業の奪い合いが生じ、その過程を通じて歳出も含めて 自治体の効率性が試される時期がすぐそこまで来ている気がしてならない。 

   

 

伊藤  正一 

【  労働団体代表の立場として  】 

                       

  住民の多くが勤労者です。その声を市政へ少しでも届けられるよう地域の労働組合の代 表として行財政問題の審議会へ参加してきました。出身組合の役職の任期が満了した事情 もあり、審議会へは皆勤とならず残念であり、たいへん申し訳なく思っています。

                                       

  出席した会議で、他の委員の皆さんからのご意見を拝聴し、市政に対する熱い思いの 数々に触れさせていただきました。それぞれのお立場からより良い市政改革を求めている 真摯さを感じてきました。ただどうしてもコストをどう削減するか、いかに人件費を圧縮 するかの声が中心となるのは当たり前なことだと思う一方、労働組合役員の立場から違和 感を持った時も少なくありませんでした。

                                       

  人件費を主体にしたコスト削減をめざす際、労働者にしわ寄せが及ぶ手法とならないよ う注意しなければなりません。市が直接担ってきた業務などを民間委託すれば経費が節減 できる背景として、低い賃金を前提としたものでは問題であり、そうならないような仕組 み作りが欠かせないはずです。合わせて、アウトソーシングを進めるにあたり、現場の前 線で働く市職員の目線や声を大事することも必要だろうと考えています。

         

五十嵐  ちづ子 

【 市民との協働 】

  消費者活動に関わって15年以上になりました。その間、以前は東大和市で、現在は立 川市で、消費者団体と行政との協働事業に携わってきています。また、東京都とは「東京 都消費者月間事業」で協働体制を組んで実践してきました。 

その経験から、自治体の役目のひとつには、市民を「これをやって欲しい」という市民から

「これをしたいから協力して欲しい」という市民へ育てることがあると思うようになりまし た。住む街を自らが守り育てどのような街にしたいのかを考える市民になることと、そう した市民が多くなるような魅力的な街にすることは、どちらが先でも後でも出来ない一体 の関係にあります。ただ、市行政の方が考え方をまとめ、一丸となって動くことが容易に 出来る分、先んじて市民を引っ張る必要があると思っています。 

市職員がまず市を愛すること、市のために果敢に改革に取り組むことが、畢竟それに協 力し自ら動こうとする市民を育てることになるのではないでしょうか。 

これまでも協働事業をすすめる中で、そうした熱心な職員に助けられてきましたが、今 回この審議会に参加してまた、懸命に働く職員に多く接することが出来ました。今後のよ りよい市の発展のためにも、ますます協力体制を調えていきたいと考えています。 

       

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