• 検索結果がありません。

物理特性解析

 ヤマダイかんしょ及びその他のサツマイモサンプルの物理特性解析結果を図 4-7 に示した。

図 4 は各サツマイモ品種の外皮の硬さを、図 5 は各サツマイモ品種の果肉の硬さを、図 6 は各 サツマイモ品種の果肉のもろさを、図 7 は各サツマイモ品種の果肉の粘りを示している。

● 3-1:外皮の硬さ

 図 3 より、サツマイモの外皮の硬さは、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区にお いて有意に低い値を示した。一方、ベニハルカ区、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較 し有意な差は認められなかった。以上の結果から、ベニアズマは、他のサツマイモ品種と比較 しその外皮が柔らかいことが明らかとなった。

● 3-2:果肉の硬さ

 図 5 より、サツマイモの果肉の硬度は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区にお いて有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意に低い値 を示した。ベニハルカ区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意な差は認められなかった。以 上の結果から、サツマイモの果肉の硬さをヤマダイかんしょと比較すると、ベニアズマの果肉 は硬く、安納芋の果肉は柔らかく、ベニハルカの果肉はヤマダイかんしょと同等であることが 明らかとなった。

4:各サツマイモ品種の外皮の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

●:果肉の硬さ

5より、サツマイモの果肉の硬度は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区において有意に高い 値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意に低い値を示した。ベニハルカ区では、

ヤマダイかんしょ区と比較し有意な差は認められなかった。以上の結果から、サツマイモの果肉の硬さをヤマ ダイかんしょと比較すると、ベニアズマの果肉は硬く、安納芋の果肉は柔らかく、ベニハルカの果肉はヤマダ イかんしょと同等であることが明らかとなった。

5:各サツマイモ品種の果肉の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

●:果肉のもろさ

6より、サツマイモの果肉のもろさ荷重は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区、ベニハルカ 区において有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意に低い値を示し た。以上の結果から、サツマイモの果肉のもろさをヤマダイかんしょと比較すると、ベニアズマ、ベニハルカ の果肉は堅く、安納芋の果肉はもろいことが明らかとなった。

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2) ***

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

***

4:各サツマイモ品種の外皮の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

●:果肉の硬さ

5より、サツマイモの果肉の硬度は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区において有意に高い 値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意に低い値を示した。ベニハルカ区では、

ヤマダイかんしょ区と比較し有意な差は認められなかった。以上の結果から、サツマイモの果肉の硬さをヤマ ダイかんしょと比較すると、ベニアズマの果肉は硬く、安納芋の果肉は柔らかく、ベニハルカの果肉はヤマダ イかんしょと同等であることが明らかとなった。

5:各サツマイモ品種の果肉の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

●:果肉のもろさ

6より、サツマイモの果肉のもろさ荷重は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区、ベニハルカ 区において有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意に低い値を示し た。以上の結果から、サツマイモの果肉のもろさをヤマダイかんしょと比較すると、ベニアズマ、ベニハルカ の果肉は堅く、安納芋の果肉はもろいことが明らかとなった。

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2) ***

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

***

- 56 - 図 4:各サツマイモ品種の外皮の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

図 5:各サツマイモ品種の果肉の硬さ

P values denote differences from the D group at p< 0.001***.

● 3-3:果肉のもろさ

 図 6 より、サツマイモの果肉のもろさ荷重は、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ 区、ベニハルカ区において有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区 と比較し有意に低い値を示した。以上の結果から、サツマイモの果肉のもろさをヤマダイかん しょと比較すると、ベニアズマ、ベニハルカの果肉は堅く、安納芋の果肉はもろいことが明ら かとなった。

● 3-4:果肉の粘り

 図 7 より、サツマイモの果肉の粘りは、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区、ベ ニハルカ区において有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較 し有意な差は認められなかった。以上の結果から、サツマイモの果肉の粘度をヤマダイかんしょ と比較すると、ベニアズマ、ベニハルカの果肉は粘り気が高く、安納芋の果肉の粘度はヤマダ イかんしょと同等であることが明らかとなった。

6:各サツマイモ品種の果肉のもろさ

P values denote differences from the D group at p< 0.05* and p< 0.001***.

●:果肉の粘り

7より、サツマイモの果肉の粘りは、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区、ベニハルカ区にお いて有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意な差は認められなかっ た。以上の結果から、サツマイモの果肉の粘度をヤマダイかんしょと比較すると、ベニアズマ、ベニハルカの 果肉は粘り気が高く、安納芋の果肉の粘度はヤマダイかんしょと同等であることが明らかとなった。

図7:各サツマイモ品種の果肉の粘り

P values denote differences from the D group at p< 0.01** and p< 0.001***.

.官能評価

8に、各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコアを示す。図8より、パネルは、各サツマイモ品種の 蒸し芋における甘味度について、高い順に「ベニハルカ>ベニアズマ>安納芋>ヤマダイかんしょ」と判定し た。この結果は、表3の各サツマイモ品種のBrix糖度及び図3の各サツマイモ品種の糖含有量及び甘味度の結果 と一致する。以上の結果より、各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味は、化学分析においても、官能評価に おいても「ベニハルカ>ベニアズマ>安納芋>ヤマダイかんしょ」の順であることが明らかとなった。

0 100 200 300 400 500 600 700

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

***

*

0 50 100 150 200 250 300

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

**

図6:各サツマイモ品種の果肉のもろさ

P values denote differences from the D group at p< 0.05* and p< 0.001***.

●:果肉の粘り

7より、サツマイモの果肉の粘りは、ヤマダイかんしょ区と比較して、ベニアズマ区、ベニハルカ区にお いて有意に高い値を示した。一方、安納芋区では、ヤマダイかんしょ区と比較し有意な差は認められなかっ た。以上の結果から、サツマイモの果肉の粘度をヤマダイかんしょと比較すると、ベニアズマ、ベニハルカの 果肉は粘り気が高く、安納芋の果肉の粘度はヤマダイかんしょと同等であることが明らかとなった。

7:各サツマイモ品種の果肉の粘り

P values denote differences from the D group at p< 0.01** and p< 0.001***.

.官能評価

図8に、各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコアを示す。図8より、パネルは、各サツマイモ品種の 蒸し芋における甘味度について、高い順に「ベニハルカ>ベニアズマ>安納芋>ヤマダイかんしょ」と判定し た。この結果は、表3の各サツマイモ品種のBrix糖度及び図3の各サツマイモ品種の糖含有量及び甘味度の結果 と一致する。以上の結果より、各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味は、化学分析においても、官能評価に おいても「ベニハルカ>ベニアズマ>安納芋>ヤマダイかんしょ」の順であることが明らかとなった。

0 100 200 300 400 500 600 700

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

***

*

0 50 100 150 200 250 300

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

(gwcm/cm^2)

***

**

- 57 - 図 6:各サツマイモ品種の果肉のもろさ

P values denote differences from the D group at p< 0.05* and p< 0.001***.

図 7:各サツマイモ品種の果肉の粘り

P values denote differences from the D group at p< 0.01** and p< 0.001***.

4.官能評価

 図 8 に、各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコアを示す。図 8 より、パネルは、各 サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度について、高い順に「ベニハルカ>ベニアズマ>安納 芋>ヤマダイかんしょ」と判定した。この結果は、表 3 の各サツマイモ品種の Brix 糖度及び 図 3 の各サツマイモ品種の糖含有量及び甘味度の結果と一致する。以上の結果より、各サツマ イモ品種の蒸し芋における甘味は、化学分析においても、官能評価においても「ベニハルカ>

ベニアズマ>安納芋>ヤマダイかんしょ」の順であることが明らかとなった。

 図 9 に、各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコアを示す。図 9 より、パネルは、各サ ツマイモ品種の蒸し芋における食感について、ホクホクしている順に「ヤマダイかんしょ>ベ ニアズマ>ベニハルカ>安納芋」と判定した。この結果は、図 4 ~ 7 の各サツマイモ品種のテ クスチャー解析との相関性が認められる。以上の結果より、各サツマイモ品種の蒸し芋におけ る食感は、化学分析においても、官能評価においても「ヤマダイかんしょ>ベニアズマ>ベニ ハルカ>安納芋」の順でホクホクとした食感であることが明らかとなった。

図9に、各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコアを示す。図9より、パネルは、各サツマイモ品種の蒸 し芋における食感について、ホクホクしている順に「ヤマダイかんしょ>ベニアズマ>ベニハルカ>安納芋」

と判定した。この結果は、図4~7の各サツマイモ品種のテクスチャー解析との相関性が認められる。以上の結 果より、各サツマイモ品種の蒸し芋における食感は、化学分析においても、官能評価においても「ヤマダイか んしょ>ベニアズマ>ベニハルカ>安納芋」の順でホクホクとした食感であることが明らかとなった。

図8. 各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコア

図9. 各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコア

.*,登録

平成29年6月20日に、串間市大束農業協同組合が登録生産者団体となり食料産業局知的財産課へGI登録の申 請を行った。本研究成果を活用し、当該申請書内、農林水産物等の特性として「加熱すると快いもろさのある ホクホクとした食感と上品な甘さを持つさつまいもである。」と記載された。

平成30年8月6日に登録番号大64号「ヤマダイかんしょ」として、GI登録された。

-1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

弱いスコ強い

-1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

とりスコホク

図9に、各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコアを示す。図9より、パネルは、各サツマイモ品種の蒸 し芋における食感について、ホクホクしている順に「ヤマダイかんしょ>ベニアズマ>ベニハルカ>安納芋」

と判定した。この結果は、図4~7の各サツマイモ品種のテクスチャー解析との相関性が認められる。以上の結 果より、各サツマイモ品種の蒸し芋における食感は、化学分析においても、官能評価においても「ヤマダイか んしょ>ベニアズマ>ベニハルカ>安納芋」の順でホクホクとした食感であることが明らかとなった。

図8. 各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコア

図9. 各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコア

.*,登録

平成29年6月20日に、串間市大束農業協同組合が登録生産者団体となり食料産業局知的財産課へGI登録の申 請を行った。本研究成果を活用し、当該申請書内、農林水産物等の特性として「加熱すると快いもろさのある ホクホクとした食感と上品な甘さを持つさつまいもである。」と記載された。

平成30年8月6日に登録番号大64号「ヤマダイかんしょ」として、GI登録された。

-1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

弱いスコ強い

-1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5

A.ベニアズマ B.ベニハルカ C.安納芋 D.ヤマダイかんしょ

とりスコホク

- 58 -

図 8:各サツマイモ品種の蒸し芋における甘味度スコア

図 9:各サツマイモ品種の蒸し芋における食感スコア

関連したドキュメント