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燃料供給効果の検証

ドキュメント内 博士論文 (ページ 132-136)

前章にて,STプラズマに対する小型トーラスプラズマの移送合体シミュレー ションが燃料供給効果の検証を行うに足る条件を満たしていることを示した.

これを受け,本章においてはシミュレーション結果の解析や新たな計算手法を 用いて,燃料供給効果が実際に存在するかを検証した[1]

5.2. 3 次元 MHD シミュレーションにおける供給率

5.2.1. シミュレーション結果の評価方法

粒子供給効果の評価及び移送合体プロセスのメカニズム解明のため,Main,

Secondary両プラズマの領域内のパラメータの体積平均の時間変化を求めた.こ

の際の各プラズマの領域の確定には,§4.2でローレンツ力・電流に用いたものと 同じ方法を使用している.

5.2.2. エネルギー供給率の結果

Figure 5.1 に示すグラフは,2 つのプラズマのエネルギーの体積積分の時間変

化である.主プラズマが最初に大きく変動しているのは,外部磁場が急激に変化 したことによって,プラズマの体積が変化したためだと考えられる.これは,大 きな変動が100τAまでに終息していることからも確認できる.この変動以降の2 つのプラズマの合計のエネルギー量は微減するだけで余り変化がないが,衝突 時刻である260τAを過ぎると主プラズマが減少し,副プラズマが増加する.これ

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はどちらのプラズマかを判定するアルゴリズムによって副プラズマの領域のほ うが広く判定されているためであり,合計で見れば衝突過程で輸送されるエネ ルギーは余り多くないことがわかる.この結果は Fig. 3.21 の圧力分布と一見矛 盾しているように思えるが,この分布は円筒座標系の2次元分布であるため,r 座標値の大きさによってその場所の値が示すエネルギー総量が大きく異なって いる.このため,内側に存在していたプラズマが外側に拡散した場合見かけ上プ ラズマが少なく見えるようになっており,図の衝突合体過程においてはそれが 起こっていると考えられる.600τA以降の合体過程においては,副プラズマが主 プラズマに吸収されることで主プラズマの体積が急激に増大し,内包するエネ ルギーも大きく増加していることがわかる.またこの際 2 つのプラズマの総エ ネルギーも微増している.

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5.2.3. 粒子供給率の結果

粒子数の変化を表すプラズマの総質量の時間変化については,Fig. 5.2に示す ようにエネルギーの体積積分と異なり 2 つのプラズマの合計質量が時間ととも に増加している.これは,Fig. 3.18で示したアルゴリズム上でのゼロ除算の発生 を防ぐために導入されている密度の切り上げによって,質量の増加が起きてい るためだと考えられる.この増加分については,時間ごとの計算領域内の合計を 出力することでグラフ上での補正を行っているが,切り上げの発生場所の偏り によって 2 つのプラズマ内部の増分は完全に補正できているとは言い難い.こ のため,この質量の時間変化から粒子の供給を評価することは難しく,別の方法 を考える必要がある.

Fig 5.1 STプラズマへの小型トーラスプラズマ移送合体の3次元MHDシミュレーショ

ンにおける,主プラズマ・副プラズマそれぞれの領域内と双方の合計,計算領域全体に おけるエネルギーの体積積分の時間変化.

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5.2.4. 3次元MHDシミュレーションの結果についての課題

以上の 2 つのプラズマの質量・エネルギーの時間変化の結果より,プラズマ エネルギーについての移送合体による主プラズマへの供給は認められたものの,

粒子そのものが供給されているかについては判断が難しいという結論が得られ た.このことから,MHDの計算結果を使用しつつ質量密度分布とは個別に粒子 供給効果を評価する方法を考案する必要がある.

Fig 5.2 STプラズマへの小型トーラスプラズマ移送合体の3次元MHDシミュレーショ

ンにおける,主プラズマ・副プラズマそれぞれの領域内と双方の合計,計算領域全体に おける総質量の時間変化.

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