1 炭職協への動き
炭鉱労働戦線は戦後離合集散を繰返し,昭和 20年代の終りには,炭労,全炭鉱,中立に三 分され,炭鉱職員組合は,夫々の組織に加盟していた。この様な状況のなかで,予てから,各 職連間で,炭鉱職員組合の全国組織を結集しようという話合いがすすめられていた。これが実 を結び,昭和 32年 10月 25,26の両日,東京衆議院第一議員会館で,全国炭鉱職員労働組合 協議会(略称炭職協)の結成大会が開催された。
大会には代議員 31名が出席,大会議長に北海道佐藤寅之助夕張職組組合長,中央 綾野三 社連事務局長,九州 矢島具島職組組合長を選び,綱領,規約,予算,行動方針を決めたあと,
初代役員を選出,戦後はじめて,炭鉱職員組合の全国組織が発足した。
議 長 佐藤 健一(三菱)
副議長 中野 政雄(北炭)
〃 樋口 正路(住友)
〃 長熊 治(麻生)
事務局長 田北 干城(三井)
炭職協加盟の組合は,炭労,全炭鉱との二重加盟のところが多かったが,その後石炭政策闘争 では,炭労,全炭鉱との共闘で果した役割は大きかった。
2 役員選出で異例の紛糾
昭和 33年8月 18,19の両日,北炭職連第 44回定期大会が開催された。主な議案は,規約 改正と役員改選であった。議事はスムーズに進行,役員改選は,各組合代表者により,小委員 会で選考を話合うことになりこの間本会議は休会した。北炭職連発足以来,役員選考には殆ん ど時間を要しなかったが,小委員会は,夕刻迄協議したが,まとまらなかった。それは,職連 委員長候補に,現職の中野政雄委員長を推す夕張職組と,浅野喜代治情宣部長を推す,平和,
幌内,空知職組が真向うから対立したためである。この対立の要因はさきの係長離脱に関し,
中野委員長と夕張職組に対する批判が主たるものであった。夕張職組佐藤寅之助委員長は,再 度山元機関にはからなければならないと主張,無期休会を提案したが,他の組合が了承せず,
協議は翌日に持越された。この結果,夕張職組は中野政雄を推すことを断念,次の役員を選出 した。
委員長 浅 野 喜代治(空知)
事務局長 佐々木 仁三郎(平和)
調査部長 橋 本 政 之(幌内)
尚,情宣部長は夕張職組から選出することを決め,後日 菅原条吉が就任した。
3 分離三鉱,職員組合結成
分離後,夫々の炭鉱では,夫々職員組合を結成した。
組合名 代表者
万字炭鉱職員組合 鈴木一郎 美流渡 〃 中村四郎 赤間 〃 中川 宏
北炭職連は,夫々の職組を準会員として加入を認めると共に,三山の会社との間に交渉権を 確立し,賃金,期末手当交渉は,三山の集合交渉方式をとりつけた。
4 北炭職連の単一化
35年 11月,万字,美流渡,赤間炭鉱の三山分離を契機として 職連組織の有機的,且合理 的運営と現会員の大巾減少に依る財政の有り方について,第 45(36.1),第 46(36.6)大会で 論議され組織専門委員会をもって検討することを決定した。
これにもとづき組織専門委員会は現職機構の一元化と財政の一元を図り指導体制を確立する ため完全単一化に移行する必要ありとの結論を得,それを受けて第 48回大会(37.6)はこれ を確認した。
しかしながらその後,石炭政策転換闘争や三鉱分離と反合理化闘争に忙殺され具体的取組み が出来なかったが,38年8月 10日漸く反合理化闘争が妥結調印したので,具体的作業を進め た結果,39年7月 26日新組織の結成大会を行い, 北海道炭鉱汽船職員組合 として名実共 に完全単一組織として発足した 。
注 北炭職組の規約は次の全文となる。
北海道炭鉱汽船職員組合規約 第一章 総則
(名称,事務所)
第一条 この組合は北海道炭鉱汽船職員組合(略称北炭職組)と称し 本部事務所を北海道札幌市北区北 10条西4丁目に置く
尚,支部事務所を夫々夕張市福住7番地,夕張市平和6番地 三笠市唐松青山町 141番地に置く
(法人)
第二条 この組合は法人である。
(組合員の範囲)
第三条 この組合は,夕張 平和 清水沢 真谷地 幌内の各炭鉱 その他の組合で認めた者で組織する。
但し労働協約に定める非組合員は除く。
(目的)
第四条 この組合は組合員相互の団結により組合員の労働条件の維持改善 生活の安定並びに社会的地位 の向上を図り我国石炭産業に寄与する事を目的とする。
(事業)
第五条 この組合は前条の目的を達成するため次の事業を行う 一,組合員の生活の安定及び労働条件の維持 改善に関する事項 二 労働協約締結に関する事項
三 会社経営の民主化に関する事項
四 組合員相互の親睦並びに文化向上に関する事項 五 その他目的達成に必要と認める事項
(組合員の資格保障)
第六条 この組合の組合員は全ていかなる場合においても 人種 宗教 思想 性別 門地又は身分に 依って資格を奪われることはない
(組合員の資格取得 喪失)
第七条 組合員の資格は原則として会社に採用された日から取得し,退職した日から喪失する 但し組合 が特に認めた者はこの限りでない
(組合員の権利 義務)
第八条 組合員はこの規約に基づきこの組合の全ての問題に参与し,均等の取扱いを受ける権利を有する と共にこの組合の規約及び決議事項を遵守し組合の発展に協力する義務を負う
第二章
(機関)
第九条 この組合に次の機関を設ける。
一,大会 二 執行委員会 三 支部執行委員会 四 地区委員会 第一節 大会
(大会の権限及び構成)
第十条 大会はこの組合の最高決議機関であって,この組合の役員並びに組合員 20名につき1名の割合 で選出された代議員を以って構成する。但し端数 10名以上の場合は1名追加する。
(大会の種類及び招集)
第十一条 大会は定期大会と臨時大会の二種類とし次により開催する。
一,定期大会は原則として毎年9月に執行委員長が招集する
二,臨時大会は執行委員長が必要と認めたとき又は代議員の5分の1以上の要請があったとき執行委員 長が招集する。
(大会の議長)
第十二条 大会の議長は代議員中より選出する
(大会附議事項)
第十三条 次の事項を大会に附議する。
一,組合運営の基本方針に関する事項 二 予算決算に関する事項
三,役員の選出及び解任に関する事項 四 罷業権行使に関する事項 五 規約改廃に関する事項 六 組合員の賞罰に関する事項
七 他団体への加入及び脱退に関する事項 八 組織解散に関する事項
九 その他特に重要なる事項
(大会の成立及び採決)
第十四条 大会は代議員の3分の1以上の出席をもって成立する。大会の決議は出席代議員の過半数の賛 同を要し,可否同数の場合は議長これを決める。
但し前条第八号については組合員の無記名投票による4分の3以上の賛同を要する。
第二節 執行委員会
(執行委員会の構成及び任務)
第十五条 執行委員会は役員(会計監査を除く)を以って構成し,規約,規程並びに大会の決議に基づき 具体的事項を執行する。
(執行委員会の議長採決)
第十六条 執行委員会の議長は執行委員長とし 会議は合議制とする。
第三節 支部執行委員会
(支部執行委員会の構成及び任務)
第十七条 支部執行委員会は支部役員並びに地区毎に選出された地区委員長を以って構成し,執行委員会 より委嘱された事項並びに支部及び地区の運営に必要な事項を執行する。
(支部執行委員会の議長及び採決)
第十八条 支部執行委員会の議長は支部委員長とし会議は会議制とする。
第四節 地区委員会
(地区委員会の任務)
第十九条 地区委員会は大会から大会までの中間決議機関で執行委員会より委嘱された事項並びに支部及 び地区の運営に必要な事項を審議する。
(地区委員会の構成及び招集)
第二十条 地区委員会は支部役員地区委員長並びに原則として組合員 15名につき1名の割合で選出され た委員を以って構成し,支部委員長が必要と認めたときこれを招集する。
(地区委員会の成立及び採決)
第二十二条 地区委員会は委員総数の3分の1以上の出席を以って成立する。地区委員会の決議は出席委 員の過半数の賛同を要し可否同数の時は議長が決める。
第二十二条 地区委員会の議長は委員中より選出する。
(合同地区委員会)
第二十三条 支部の運営に必要あるときは各地区合同の地区委員会を開催することができる。
第三章 役 員
(役員の構成)
第二十四条 この組合に次の通り役員を置く 執行委員長 1名
事務局長 1名 支部委員長 3名 支部書記長 3名 会計監査 3名
(役員の職務)
第二十五条 執行委員長はこの組合を代表し一切の業務を統轄する。
二,事務局長は執行委員長に事故があったとき その業務を代行すると共に事務局に関する業務を統轄 する。
三,支部委員長は支部を代表し 支部の一切の業務を統轄する。
四 支部書記長は支部委員長に事故があったときその業務を分担し支部の事務局業務を統轄する。
五,会計監査はこの組合の会計を監査する。
(役員の選出)
第二十六条 役員は第三十条で定められた選挙規定に基づいて組合員の直接無記名投票に依って選出する。
但し会計監査は大会において代議員の直接無記名投票に依って選出する。
(役員の任期)
第二十七条 役員の任期は一カ年とし 定期大会から翌年の定期大会までとする。
但し再任を妨げない
二,役員は任期満了後も後任者の決定までその業務を執行する。
(役員の辞任及び補充)
第二十八条 役員が辞任するときは執行委員会の承認を得なければならない。
二,補充選挙は第二十六条による。
三,後任者の任期は前任者の残存期間とする。
第四章 選挙
(選挙規程)