1. <隣部屋のリフォームが原因と思われる発疹> 自分が住むマンションの隣部屋は、先月からリ フォーム中である。5日ほど前から上半身に発疹ができ、皮膚科の診察を受けたところ「ジンマ シンではなく、何かに触れて酷くかぶれている」と言われて、薬を処方された。ちょうど発疹が 出たころから、隣部屋では塗装工事が始まり、気分が悪くなるような臭いがしていた。塗装工事 が発疹の原因というようなことが、あるだろうか。自分はアレルギー体質ではなく、ジンマシン やかぶれなどの経験はない。化学製品PL相談センターはインターネットで知った。(若い女性)
〈消費者〉
⇒伺ったお話からだけでは、かぶれの原因はわかりかねます。一般に「かぶれ」とは接触性皮膚 炎を指し、何らかの刺激性の物質に触れた皮膚に湿疹が生じる症状を言います。皮膚科医が「か ぶれ」と診断しているのであれば、塗装工事による異臭だけでなく、工事によって生ずる粉塵 や飛沫などが原因となっている可能性もあります。また、普段とは違うものに触れた等、工事 以外の原因もあり得るでしょう。もう一度こういったことを検討しつつ、医師とよく相談され てはいかがでしょうか。
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(2) 「一般相談等」
1) 住宅全般
住宅の新築・改築にあたっては、事前に、使用する建材・施工材・内装材の安全性と効果、作業手 順、入居後に要する注意などについて、業者から十分に説明を受け、家族の体調や化学物質に対 する感受性などを考慮した上で、それぞれにふさわしい材料、方法を選択するようにしましょう。
“シックハウス”対策などといっても、化学物質に対する感受性や臭いの感じ方には個人差があ るため、人によって解釈が異なる可能性もあります。それが何を意味し、何を保証するのかにつ いて、契約の際に具体的に確認しておく必要があります。口頭でも契約は成立しますが、後にな って「言った」、「言わない」というトラブルになることを避けるために、特に重要と思われる事項 は契約書面に記しておくのがよいでしょう。
施工直後は特に化学物質が放散しやすいと考えられることから、入居するまでの換気期間をな るべく長く取り、ご心配なら保健所等に依頼して室内の化学物質濃度を測定することをお勧めし ます。室内空気汚染の原因となる揮発性有機化合物としては、厚生労働省において、ホルムアル デヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、クロルピリ ホス、フタル酸ジ-n-ブチル、テトラデカン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン、
アセトアルデヒド、およびフェノブカルブの 13 物質(最新設定日:平成 14 年 1 月 22 日)につい て、室内濃度指針値(現時点で入手可能な毒性に係る科学的知見から、人間がその濃度の空気を一 生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値)が示されて います(ただし、これは、「現時点で入手可能な毒性に係る科学的知見から、人間がその濃度の空 気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響は受けないであろうと判断される値」であ り、化学物質に対する感受性には個人差があるため、指針値を満たしている室内空気質であれば 絶対に安全であるとは言えない場合もあります(「厚生労働省シックハウス(室内空気汚染)問題に 関する検討会 中間報告書-第6回及び第7回のまとめ」より)。)また、入居後も引き続きこまめに 換気をするよう心がけるとよいでしょう。
◆ <ベッドから放散されるホルムアルデヒドの測定法> 自宅で3年前に、ベッドを新調した。それ以 来、頭痛がする等、なんとなく体調が悪いと感じていた。最近になって保健所にシックハウスの調査 を依頼したところ、ホルムアルデヒドは検出されなかった。自分で、簡易測定キットを購入して検査 したところ、ベッドからホルムアルデヒドが検出された。3年たっていまだに、ホルムアルデヒドが放 散されているとは考えにくい。どこか、このベッドを検査してくれる機関はないか。化学製品PL相
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談センターは保健所から紹介された。(若い女性)〈消費者〉
⇒独立行政法人 国民生活センターが検査機関のリスト(http://www.kokusen.go.jp/test_list/)を 掲載しています。また、独立行政法人 製品評価技術基盤機構のウェブサイトにも、「原因究明機関 ネットワ-ク」に登録されている検査機関の一覧(http://www.nite.go.jp/jiko/network/)が掲載 されています。ベッド全体のホルムアルデヒド放散量は難しいとしても、ベッドの材料についての 検査方法はあるでしょうから、ご相談されてはいかがでしょうか。なお、検査費用は依頼者の自己 負担となります。
◆ <ポリエーテルエマルジョンとグリコールの関連性> 住宅関連の営業の者だが、客先から「新築 の家庭用浴槽で湯を沸かしたところ、浴槽の内側に黄色の物質が付着した」と調査を依頼され、調 べたところ、グリコールが検出された。発生元を調べているが、配管の製造過程でポリエーテルエ マルジョンが使用されていることが分かった。一般的に、このポリエーテルエマルジョンはグリコ ールとの関連性があるか分かるか。(中年の男性)〈事業者〉
⇒一般的には、ポリエーテルの中にポリエチレングリコールなども含まれ、グリコールとの関連性はあ りますが、黄色の物質と直接関連があるかは分かりません。詳しくは、配管のメーカーに直接尋ねら れるとよいでしょう。
◆ <ラテックス製高反発マットレスからのゴム臭の減臭方法> 「2年程前に上海でラテックス製高反 発マットレスを購入した。購入した当時は気にならなかったが、2ヵ月程前からゴム臭が強くなり、
気になって仕方がない。このゴム臭を中和したり消したりする方法は無いか」との問い合わせを中 高年の女性から受けたがどうか。なお、販売元は既に倒産しており、製造元も分からず、品質表示 もないため、天然ゴム製か合成ゴム製かも分からない。〈消費生活C〉
⇒当センターでは、ゴム臭の中和や消臭についての知見はありません。一般的に考えられる方法と しては、消臭効果のある消臭剤を使用するか、マットレスをニオイの通し難いもので覆うこと等 が考えられます。しかし、この場合、消臭剤では、一時的な効果しか得られないこと、ニオイの 通し難いもので覆うにしても、感触も変わるので、あまり現実的ではないと思われます。
◆ <ラテックス枕の安全性> 「6年来、ラテックス枕を使用してきた。今のところ取り立てて体に異 常は感じていないものの、最近になってラテックスアレルギーがあることを知り、心配になった。
よく見ると枕から白い粉が出ており、知らぬ間にこの粉を吸い込んでいる可能性がある。この枕を 使い続けてよいものだろうか。製品はアメリカ製で、販売店は「耐用年数は4年くらいだろう」と言 っている。」との相談を、若い女性から受けている。どのように回答すべきか、アドバイスいただき たい。〈消費生活C〉
⇒当センターは、ラテックスアレルギーについて専門的な知識を持ち合わせておりません。公益財
- 48 - 団法人 日本薬学会のウェブサイト
(http://bukai.pharm.or.jp/bukai_kanei/topics/topics15.html)の記載によれば、ラテック スアレルギーは『天然ゴムに含まれるタンパク質が経皮的・経気的に体内に吸収されると、私達 の身体はそれを異物と認識して、それに対抗する抗体を産生します』とのことです。ご心配であ れば専門の医師にご相談されるようお話しされてはいかがでしょうか。
◆ <衣装ケースの安全性> 自宅で今使用しているタンスを市販の検査キットで調べたところ、引き 出し中のホルムアルデヒド濃度が高い状態が続いていることがわかった。そこで、プラスチック製 の衣装ケースを購入して、衣類を移そうと考えている。市販のプラスチック製の衣装ケースは、人 体に有害な成分を放散しないだろうか。化学製品PL相談センターは、消費生活センターから紹介さ れた。 (中年の女性)〈消費者〉
⇒市販の衣装ケースは、ポリプロピレンを成型した製品が大半です。これは、人体に対し極めて安 全性の高い樹脂で、ホルムアルデヒド等の揮発性化学物質を放散する恐れはほとんどありません。
しかし、製品によっては、それ以外の成分や材料を用いていることもないとは言えませんので、
購入にあたって品物をよく確認し、販売店やメーカーと充分ご相談されてはいかがでしょうか。
◆ <家具の残留ホルムアルデヒドに関する情報収集> 最近自宅(マンション)用に食器棚などの家 具を、△△で新規にいくつか購入した。自宅に置いたところ異臭がするので、インターネットで調 べてみると、有害なホルムアルデヒドが出ている可能性があることがわかった。△△の相談室に問 合せたところ、「製品は、国の基準に準拠したホルムアルデヒドの少ない材料を使用している」との 回答だった。この家具を使用していて大丈夫だろうか。化学製品PL相談センターは消費生活センタ ーから紹介された。(若い女性)〈消費者〉
⇒ホルムアルデヒドについては、建築基準法で室内の環境基準が定められ、家屋の建設に当たり、
その放散量の少ない建材を使用することが義務付けられています。一方、家具については法的規 制はありません。業界ではホルムアルデヒドについて自主基準を定め、基準に合格する家具には
「室内環境配慮マーク」を貼付しています。△△の相談室の回答は、このことを踏まえてのもの と思われます。ホルムアルデヒドは喉や鼻に刺激性のある気体で、「目がちかちかする」といっ た症状を引き起こすこともあります。保健所によっては、ホルムアルデヒドの濃度測定ができる ところもありますので、ご心配であればご相談されてはいかがでしょうか。