グルクロン酸と結合し ないビリルビンの増加
グルクロン酸と結合し ないビリルビンの増加 溶血性黄疸
新生児黄疸
特に未熟児の場合に、ビリルビング ルクロニルトランスフェラーゼ(ビリル ビンをグルクロン酸に結合させる酵 素)の活性が出生後しばらくはまだ十 B:ビリルビン
BG:グルクロン酸ビリルビン
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新生児黄疸の経過と治療
1.ビリルビンをグルクロン酸と結合させる酵素(GT)の 活性が、未熟児では正期産児よりも低い
正期産児
未熟児
2.正期産児でも血中ビリルビン濃度が上昇するが危 険なほどではない。
3.未熟児では血中ビリルビン濃度の上昇は脳神経 系に危険なほどに上昇することがある。
光線療法によって、ビリル ビンは、より可溶性な形に なって腎臓から排出され やすくなる。
その他の含窒素物質の例:クレアチン
• クレアチンリン酸:高エネルギー物質。 ADP に リン酸基を与えて ATP にする。
• 筋肉に貯蔵
• 運動開始直後数分間に消費される。
• 分解されてクレアチニンになり、尿中に排出さ れる。
– 血中クレアチニン濃度の上昇:腎不全の兆候
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クレアチンの生成と分解
クレアチン
クレアチンリン酸 クレアチニン
クレアチン キナーゼ グリシン
アルギニン
オルニチン
グアニジノ酢酸
クレアチン
尿中クレアチニン排出量は筋肉量の推定 に利用される。
その他の含窒素物質の例
• メラニン
– 皮膚や色素
– チロシンから生成
④核酸の構造と代謝
核酸
• 遺伝情報の運び手
– ヒストンなどのタンパク質とともに染色体を構成 (DNA)
• 情報の処理装置
– tRNA, リボゾーム RNA
• デオキシリボ核酸 (DNA)
• リボ核酸 (RNA)
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核酸(DNAまたはRNA)の構成
• 塩基
– アデニン – グアニン – シトシン
– チミン(DNAのみ)
– ウラシル(RNAのみ)
• 5炭糖
– リボース(RNAの場合)
– デオキシリボース(DNAの場合)
• リン酸基(1~3個)
DNAどうしの相補的結合: A と T
アデニン チミン
2-デオキシリボース 1
2 4 3 5 リン酸
2’-
デオキシアデノシン
5’-リン酸
12
4 5
チミジン
5’-リン酸
A T
水素結合(2本)
DNAどうしの相補的結合: G と C
グアニン シトシン
2’-
デオキシグアノシン
5’-リン酸
G
2 1 3 5 4
1
2 3 54
2’-
デオキシシチジン
5’-リン酸
C
水素結合(3本)
DNA 2本鎖の生成:二重らせん
1 回転あたり 10 塩基対
1 回転の長さは 34 Å
DNA2 本鎖の生成:逆向きに伸長
T A
1
2
3 4 5 2 1
3
4 5
T A
1
2
3 4 5 2 1
3
4 5
T A
1
2
3 4 5 2 1
3
4 5
RNA はさまざまな形をとる
トランスファー RNA リボソーム RNA
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塩基:プリンとピリミジン
プリン:DNAとRNAで共通
DNAのピリミジン:チミン(T)とシトシン(C)
RNAのピリミジン:シトシン(C)とウラシル(U)
アデニン(A)とグアニン(G)
図22.1
塩基への修飾
シトシン N4-アセチルシトシン
ウラシル ジヒドロウラシル
アデニン
N5,N6-ジメチルアデニン
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ヌクレオシド
塩基+5炭糖
リボース デオキシリボース
シチジン
デオキシアデノシン シトシン+リボース
アデニン+デオキシリボース
塩基+リボース→リボヌクレオシド
塩基+デオキシリボース→デオキシリボヌクレオシド
ヌクレオシドと塩基
• 糖がリボースのとき、
– 塩基がアデニン→アデノシン – グアニン→グアノシン
– シトシン→シチジン
– ウラシル→ウリジン
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ヌクレオチド
塩基+5炭糖+リン酸(1~3個)
=ヌクレオシド+リン酸(1~3個)
例:アデノシン二リン酸
= アデノシン+リン酸基+リン酸基
= アデニン+リボース+リン酸基+リン酸基
ヌクレオチドの種類
図は、糖がリボースの場合。
塩基 高エネルギー結合
リボヌクレオシド 5’-一リン酸 (NMP)
以下、「リボヌクレオシド」には、ア デノシン、グアノシン、シチジン、ウ リジンのいずれか、
NにはA, G, C, Uのいずれかが入 る
リボヌクレオシド 5’-二リン酸 (NDP)
リボヌクレオシド 5’-三リン酸 (NTP)