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1)木製軸組造に使われる柱、間柱及び胴縁等 a)柱、間柱及び胴縁等の断面寸法

(試験体の仕様)

仕様の中で、断面の縦及び横の寸法が最小となるもの。

(選定理由)

断面の縦及び横の寸法が小さい方が、熱容量が小さくなり、同じ加熱を受けても温度が上がりや すく、炭化しやすくなる。

b)柱、間柱及び胴縁等の密度 (試験体の仕様)

仕様の中で、密度が最小となるもの。

(選定理由)

密度が小さい方が、熱容量が小さくなり、同じ加熱を受けても温度が上がりやすく、炭化しやす くなる。

2)枠組壁工法に使われる枠、桟及び胴縁等 a)枠、桟及び胴縁等の断面寸法

(試験体の仕様)

仕様の中で、断面の縦及び横の寸法が最小となるもの。

(選定理由)

断面の縦及び横の寸法が小さい方が、熱容量が小さくなり、同じ加熱を受けても温度が上がりや すく、炭化しやすくなる。

b)枠、桟及び胴縁等の密度 (試験体の仕様)

仕様の中で、密度が最小となるもの。

(選定理由)

密度が小さい方が、熱容量が小さくなり、同じ加熱を受けても温度が上がりやすく、炭化しやす くなる。

3)鉄骨造(メンブレーン工法)に使われる柱 a)H型鋼の種類

(試験体の仕様)

一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)SS490又はSS400、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM490又は SM400、建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136)SN490又はSN400、若しくはJIS鋼材と高温性能の同等性 が確認されている国土交通大臣認定のH形鋼の場合、490N級の鋼材。

(選定理由)

一般的に490N級の鋼材の方が、高温での強度低下が大きい。

b)軽量H型鋼の種類 (試験体の仕様)

一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)SS400、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM400、建築構造用圧 延鋼材(JIS G 3136)SN400、若しくは一般構造用溶接軽量H形鋼(JIS G 3353)SWH400のH形鋼の場 合、いずれかのもの。

(選定理由)

過去の研究の結果から、高温での強度低下傾向に差がないことが確認されている。

- 37 - c)角形鋼管の種類

(試験体の仕様)

一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)SS490又はSS400、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM490又は SM400、建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136)SN490又はSN400、一般構造用角形鋼管(JIS G 3466) STKR490又はSTKR400、若しくはJIS鋼材と高温性能の同等性が確認されている国土交通大臣認定 の角形鋼管の場合、490N級の鋼材。

(選定理由)

一般的に490N級の鋼材の方が、高温での強度低下が大きい。

d)円形鋼管の種類 (試験体の仕様)

一般構造用炭素鋼管(JIS G 3444)STK490又はSTK400、一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)SS490又 はSS400、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM490又はSM400、建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136) SN490又はSN400、建築構造用炭素鋼鋼管(JIS G 3475)STKN490又はSTKN400、若しくはJIS鋼材と 高温性能の同等性が確認されている国土交通大臣認定の円形鋼管の場合、490N級の鋼材。

(選定理由)

一般的に490N級の鋼材の方が、高温での強度低下が大きい。

e)軽量形鋼の種類 (試験体の仕様)

溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM490又はSM400、一般構造用角形鋼管(JIS G 3466)STKR490又 はSTKR400の角形鋼管、一般構造用軽量形鋼(JIS G 3350)SSC490又はSSC400、若しくはJIS鋼材と 高温性能の同等性が確認されている国土交通大臣認定の軽量形鋼の場合、490N級の鋼材。

(選定理由)

一般的に490N級の鋼材の方が、高温での強度低下が大きい。

f)鋼材の寸法 (試験体の仕様)

仕様の中で、鋼材断面の各寸法及び鋼材厚さが最小となる鋼材。

(選定理由)

鋼材断面の各寸法及び鋼材厚さが小さい方が、鋼材断面積が小さく、加熱を受けた際に部材の温 度が上がりやすい。

4)薄板軽量形構造(メンブレーン工法)に使われる枠組材等 a)枠組材等の種類

(試験体の仕様)

溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯(JIS G 3302)SGC490、SGC400、SGH490又はSGH400、塗装溶融亜鉛め っき鋼板及び鋼帯(JIS G 3312)CGC490又はCGC400、溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板 及び鋼帯(JIS G 3321)SGLC490、SGLC400、SGLH490又はSGLH400、塗装溶融55%アルミニウム-亜 鉛合金めっき鋼板及び鋼帯(JIS G 3322)CGLC490又はCGLC400、一般構造用軽量形鋼(JIS G 3350) SSC490又はSSC400、若しくはJIS鋼材と高温性能の同等性が確認されている国土交通大臣認定の 鋼材の場合、490N級の鋼材。仕様に塗装した鋼材を含む場合は、塗装した鋼材。

(選定理由)

一般的に490N級の鋼材の方が、高温での強度低下が大きい。また、塗装による有機量が多くなる と発熱が増し、鋼材の温度が上昇しやすくなる。

b)枠組材等の寸法 (試験体の仕様)

仕様の中で、鋼材断面の各寸法及び鋼材厚さが最小となる鋼材。

(選定理由)

鋼材断面の各寸法及び鋼材厚さが小さい方が、鋼材断面積が小さく、加熱を受けた際に部材の温 度が上がりやすい。

第 2 章 準耐火性能試験・評価方法

- 38 - 5)鉄骨造に使われる間柱及び胴縁等の断面寸法 (試験体の仕様)

仕様の中で、断面の縦及び横の寸法が最小となるもの。

(選定理由)

断面の縦及び横の寸法が小さい方が、熱容量が小さくなり、同じ加熱を受けても温度が上がりやす い。

6)鋼材のめっき処理の有無 (試験体の仕様)

鋼材にめっきを施したものとめっきを施していないものがある場合、いずれかのもの。

(選定理由)

過去の研究の結果から、高温での強度低下傾向に差がないことが確認されている。

7)壁の厚さ(有機系の断熱材を含む場合を除く) (試験体の仕様)

仕様の中で、壁厚が最も薄くなるもの。

(選定理由)

壁厚が薄い方が、熱抵抗が小さくなり、同じ加熱を受けると、荷重支持部材の温度が上がりやすく なるとともに、非加熱面への遮熱性が低下する。

8)外装材の張り方(1) (試験体の仕様)

外装材の留め付け方法・工法及び下地(胴縁等)が同じで、縦張り仕様と横張り仕様がある場合、横 張り仕様。

(選定理由)

横張りの方が、面外変形が大きく目地が開きやすい。

9)外装材の張り方(2) (試験体の仕様)

木下地で木の胴縁を用いる場合で、仕様に直張りの仕様と通気胴縁の仕様がある場合、直張りの仕 様。但し、直張りと通気胴縁の仕様で外装材の固定先が異なる場合は、それぞれの仕様。

(選定理由)

直張りの仕様は壁厚が薄くなり、遮熱性能上、不利となる。直張りと通気胴縁の仕様で外装材の固 定先が異なる場合は、外装材の変形・脱落等の性状が異なるためそれぞれの仕様について性能を確 認する。

10)内装材の張り方 (試験体の仕様)

仕様が真壁(欠き込み仕様又は受け材あり仕様)又は大壁の場合、欠き込みありの真壁仕様。

(選定理由)

欠き込みありの真壁仕様の方が、荷重支持部材への熱の流入が多い。

11)目地の仕様 (試験体の仕様)

以下の目地仕様がある場合、仕様の中で最も若い番号の仕様。

①目透かし目地 ②シーリング材 (アクリル、ポリウレタン系)

③シーリング材 (ポリサルファイド系)

④金属ジョイナー (ハット形、T形)

⑤シーリング材 (シリコーン、変成シリコーン系)

- 39 - (選定理由)

過去の研究の結果から、番号の若い仕様ほど遮炎性能上、不利となることが確認されている。

12)目透かし目地(シーリング材等の充てん材、金属ジョイナーを用いる場合を含む)の目地幅 (試験体の仕様)

目透かし目地は、最大目地幅を試験体とする。

(選定理由)

目地幅が大きくなるほど、遮炎性能上、不利となる。

13)シーリング材等の充てん材 (試験体の仕様)

目地に充てんする材料は、バックアップ材等の補助材を含め単位長さ当たりの使用量を最小とす る。

(選定理由)

充てん材の量が少ないほど、遮炎性能上、不利となる。

14)遮熱能力を期待できないシート状の防水紙、気密フィルム又は透湿フィルム等 (試験体の仕様)

仕様の中で、有機量が最大となるもの。

(選定理由)

有機量が多い方が燃焼した際に発熱が大きくなる。

15)グラスウール又はロックウール等の無機系の断熱材(充てん断熱材) (試験体の仕様)

断熱材なしの仕様がある場合、断熱材なしの仕様。

断熱材なしの仕様がない場合、厚さ及び密度が最小となるグラスウール。

(選定理由)

断熱材なし又は厚さ及び密度が小さいと断熱性能が落ち、遮熱性に劣る。また、グラスウールは、

ロックウールより耐熱性に劣る。

16)押出法ポリスチレンフォーム・ビーズ法ポリスチレンフォームの区別 (試験体の仕様)

ポリスチレンフォームについては、押出法とビーズ法の製法は区別しない。

(選定理由)

ポリスチレンフォームは、押出法、ビーズ法、製法問わず熱を受けて溶融するため、製法による 差は見られない。

⑧金属ジョイナー (H型)

⑨突き付け

+シーリング材

⑩本実、

合いじゃくり等

⑥金属ジョイナー

+シーリング材

⑦突き付け

第 2 章 準耐火性能試験・評価方法

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17)押出法ポリスチレンフォーム・ビーズ法ポリスチレンフォームの密度 (試験体の仕様)

仕様の中で、密度が最大となるもの。

(選定理由)

ポリスチレンフォームは加熱を受けると溶融するため、加熱側の被覆材が脱落する前であれば、密 度が遮熱性能および荷重支持部材の温度上昇に及ぼす影響は小さい。

加熱側の被覆材が脱落した後は、密度が大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能 上、不利となる。

18)押出法ポリスチレンフォーム・ビーズ法ポリスチレンフォーム(充てん断熱材)の厚さ (試験体の仕様)

仕様の中で、厚さが最小および最大となるもの。

(選定理由)

ポリスチレンフォームは加熱を受けると溶融するため、厚さが小さいほど、融け抜けが早く、遮熱 性上不利となる。

一方、厚さが大きいほど、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆材が脱落した後 は、厚さが大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上、不利となる。

19)押出法ポリスチレンフォーム・ビーズ法ポリスチレンフォーム(外張断熱材)の厚さ (試験体の仕様)

仕様の中で、厚さが最小および最大となるもの。

(選定理由)

ポリスチレンフォームは加熱を受けると溶融するため、厚さが小さいほど、融け抜けが早く、遮熱 性上不利となる。また厚さが小さいほど、壁厚が小さくなるため、遮熱性能が劣る。

一方、厚さが大きいほど、屋内加熱時、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆材 が脱落した後は、厚さが大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上不利となる。

20)硬質ウレタンフォーム (試験体の仕様)

硬質ウレタンフォームについては、原料組成を明らかにした上で、樹脂を特定する。

(選定理由)

硬質ウレタンフォームは、原料組成が異なると、加熱を受けた際の熱分解挙動が異なる。

21)硬質ウレタンフォーム・フェノールフォームの密度(充てん断熱材) (試験体の仕様)

仕様の中で、密度が最小および最大となるもの。

(選定理由)

密度が小さいほど、遮熱性能上、不利となる。

一方、密度が大きいほど、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆材が脱落した 後は、密度が大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上、不利となる。

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22)硬質ウレタンフォーム・フェノールフォームの密度(外張断熱材) (試験体の仕様)

仕様の中で、密度が最小および最大となるもの。

(選定理由)

密度が小さいほど、遮熱性能上、不利となる。

一方、密度が大きいほど、屋内加熱時、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆 材が脱落した後は、密度が大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上、不利と なる。

23)硬質ウレタンフォーム・フェノールフォームの厚さ(充てん断熱材) (試験体の仕様)

仕様の中で、厚さが最小および最大となるもの。

(選定理由)

厚さが小さいほど、遮熱性能上、不利となる。

一方、厚さが大きいほど、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆材が脱落した 後は、厚さが大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上、不利となる。

24)硬質ウレタンフォーム・フェノールフォームの厚さ(外張断熱材) (試験体の仕様)

仕様の中で、厚さが最小および最大となるもの。

(選定理由)

厚さが小さいほど、遮熱性能上、不利となる。また厚さが小さいほど、壁厚が小さくなるため、

遮熱性能が劣る。

一方、厚さが大きいほど、屋内加熱時、荷重支持部材の温度が上がりやすい。また加熱側の被覆 材が脱落した後は、厚さが大きいほど、有機量が多くなり発熱が増すため、遮熱性能上、不利と なる。

25)構造用面材 (試験体の仕様)

構造用面材なしの仕様がある場合、構造用面材なしの仕様。

仕様に日本農林規格に適合する製材、構造用合板、構造用パネル、若しくはパーティクルボード(JIS A 5908)、繊維板(JIS A 5905)のミディアムデンシティファイバーボード※1、シージングボード※2、 繊維強化セメント板(JIS A 5430)のけい酸カルシウム板、スラグせっこう板、フレキシブル板、木 質系セメント板(JIS A 5404)の硬質木毛セメント板、硬質木片セメント板、パルプセメント板 (JIS A 5414)、せっこうボード(JIS A 6901)の普通せっこうボード、強化せっこうボード及び火山 性ガラス質複層板(JIS A 5440)がある場合、厚さが最も薄く、密度が最も小さい木質系ボード。

※1 ミディアムデンシティファイバーボードについては、密度0.70g/cm3以上とする。

※2 シージングボードについては、構造用合板の厚さ9mm以下を試験体とした場合に限り、厚さ 12mm以上、密度0.33~0.42g/cm3とする。

(選定理由)

セメント板、火山性ガラス質複層板及びせっこうボードは、準不燃材料以上の性能を有しているの で、燃焼しやすい木質系材料の最小密度を試験体に選定する。また、材料の厚さが薄いほど、遮熱 性能上、不利となる。

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