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4.3 測定データの処理
測定データは MATLABを用いてデータ処理を行う.データ処理の流れを図 4.6に示 す.まず,GNU Radioでアンテナ2の実部の受信信号を記録したバイナリファイルを読
図4.3 キャリブレーション実施前の復調信号波形
図4.4 キャリブレーション実施後の復調信号波形
図4.5 受信データを復調するGRCフローグラフ
表4.3 受信条件
パラメータ名 値
中心周波数Fc 2402 MHz ベースバンド信号のサンプリング周波数Fs 4 MHz
ゲイン 60 dB
み込み受信記録時間の確認を行い25秒を超える場合は5秒から25秒までの切り出しを 行い,データ処理の負荷軽減と処理時間の低減をする.アンテナ2の実部のみを計算対象 としているのは,フレネルゾーンの中心に近く単アンテナによる処理の簡素化を行うため である.5秒から開始するのは環境が安定するためのマージンとしてとっており,5秒を 超えない場合はすべてのデータを計算に用いる信号として利用する.
切出した信号を解析し4つのグラフを生成する.1つ目は,時間軸で切出した受信信号 の強度を表示したグラフである.2つ目は,切り出した信号のFFT変換し周波数軸で切り 出した受信信号の周波数スペクトラムを表示したグラフである.3つ目は,計算量削減の ために係数2でダウンサンプルしHampelフィルタを適用,db4ウェーブレットでウェー ブレット変換したグラフである.これには,4つ目で用いる包絡線も同時に表示する.4 つ目は,3つ目の信号から包絡線を算出し周波数スペクトラムを表示したグラフである.
受信データ読み込み 受信時間が25秒以上
yes no
5秒後から25秒後までを切り出し 全て切り出し
時間軸で受信信号を表⽰
FFT
周波数軸での受信信号を表⽰
係数2で間引き
6点近傍でHampelフィルターを適⽤
db4ウェーブレット変換
表⽰
ピーク値から包絡線を算出
包絡線をFFT
周波数軸での包絡線を表⽰
図4.6 測定データの処理の流れ
第 5 章
実験方法と実験結果
本章では,実験方法とその実験結果について述べる.
5.1 実験方法
測定場所は図5.5に示すように,測定エリアとする2 m四方が開けている反射のある実 験室を利用する.送受信アンテナの床からの高さは,フレネルゾーンに床が接しないこと と対象者の胸の高さを考慮し1.2 mとした.実験は以下の6つの環境を整備し受信データ の解析を行う.
実験1 送信機は動作させず受信機のみ動作させ環境を受信する構成(図5.1)
実験2 送受信機間に何も設置せずに受信するSingle Input Multiple Output(SISO)の構 成(図5.2)
実験3 人を模したアルミバルーンをフレネルゾーンの縁に置き呼吸および心拍に相当す る拍数で膨張収縮させ受信する構成(図5.3)
実験4 人がフレネルゾーンの縁に直立した状態で受信する構成(図4.1,図5.4)
アルミバルーンおよび人が介入する実験を除き実験装置操作者の影響が出ないよう,PC とRaspberry PiはSecure SHell(SSH)およびVirtual Network Computing(VNC)によ り遠隔から操作するようにし実験室内に人が立ち入らないようにする.アルミバルーン は図5.6で示すものを使用し,図4.1の人が立っている位置と同じ位置に置く.アルミバ ルーンは空気を入れていない状態で直径ϕb = 0.43[m]で空気充填可能量Vb = 14[L]であ り,人の全肺気量5.5 L–6.0 L,1回換気量0.5 L,深吸気量2.5 L–3.0 Lを大きく超えるた め,あらかじめ空気を入れておき最大膨張状態から3分の2程度までの空気量を変化させ
る.呼吸数の目標拍数を15 bpm,心拍数の目標拍数を70 bpmに設定しメトロノームの音 に合わせアルミバルーンの膨張収縮および呼吸数の調整をする.アルミバルーンの換気は 直径ϕpump = 0.05[m],高さhpump =0.28[m]のポンプで行い空気漏れを考慮しない理想 状態で,1回の反復で0.55 Lの換気が行われる.このとき,アルミバルーンの変化が緩や かであるとポンプの隙間から空気が抜けることから,息を吹き込むことにより呼吸数に相 当する拍動を実現する.
Tx Rx
図5.1 [実験1]受信のみ動作させる構成
Tx Rx
図5.2 [実験 2]送受信機間に何も設置せ ずに受信する構成
1
stfresnel zone
Tx Rx
アルミバルーン
図5.3 [実験3] アルミバルーンを膨張収 縮させ受信する構成
Tx Rx
1
stfresnel zone
⼈
図5.4 [実験4]人が直立し受信する構成