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気象・水象判断

ドキュメント内 PowerPoint Presentation (ページ 31-47)

5.1 気象判断の基本 5.2 低気圧と前線

5.3 偏西風,海陸風と凪

5.4 地形と風,水域での特性

5.5 局地的な突風,雷など

5.1 天候判断の基本

• 艇種により航行能力は異 なる.「白波が出ているか ら乗艇しない」では現行の シェル艇種では心もとない 判断基準.白波が出てい ない段階での乗艇可否の 判断が求められる.

• 現在の天候が乗艇可能か どうかの判断は,退避(着 岸)所要時間で決定できる

(通常練習では30分先程 度で良いが,確実性が求 められる)

• ただし茨戸事故のように,

突風の危険も無視できな い.

The Story of World Rowingより.

この強風でも,この艇とクルーなら大丈夫

(?) 艇種,クルーによる航行能力や現 在の波・風の状態から,少し先の状態を 知る能力が求められる.

5.2 低気圧と前線(天気図の見方)

低気圧は概ね東へ移動

寒冷前線の東行〜冷気侵入 温暖前線  天候の急速な悪化

 (南風→強い北風,強雨)

注意点:

  気圧の低さ

  等圧線の詰まり   風力記号

危険領域

5.3 偏西風,海陸風と凪

陸(土)は温まりやすく冷め やすい,海(水)は温まりに くく冷めにくい.

日中は陸が先に暖まって 上昇気流が発生.海から 陸へ風が吹く.

夜間は陸が先に冷えて下 降気流が発生.陸から海 へ「陸風」が吹く.

海風・陸風の切り替えが凪

(なぎ).瀬戸内海では夏 季の晴れの日に,海陸風 と凪がはっきりする.

大きな気圧配置×海陸風

×局地の事情(地形等)で 水域に吹く風が決まる.

5.4 地形と風,水域の特性

橋の下では,水面と橋げたの 狭い隙間を抜ける風が強い 風となります.

山の鞍部や谷に沿って,「風 の道」ができて強い風を吹か せることがあります.

高地の冷気が斜面に沿って 吹き降ろすと,強い風が吹き ます.

風や流れの変化は,理由があります.

風には揺らぎがあるので,10分以上の平均の変化で判断しましょう.

水域周辺の地形や人工構造物によって,水域特有の風が吹きます.

自然の声に耳を傾ける素直な気持ちで,いつも風や波を観察することで,次第 にその意味がわかってきます.そして少し先の予測ができるようになります.

しかし外れることももちろんあります.予測を悲観側にシフトしましょう.(「あぶな いと思って中止したが,大丈夫だった」という方向の外れは問題ありません.

5.5 局地的な突風,雷など

雷の接近は,雷光と雷鳴の時間間隔で 判断.約5秒以内は危険.

天候の急変は,前線の通過だけではありません.夏の積乱雲などによる急 激な上昇気流が,ダウンバースト(下降気流による突風)を発生させます.

雷も要注意です.南アフリカでは8+に落雷・死亡事例があります.確率は 低いとはいえ,水上では無防備.落雷の直撃は致命的になるため,雷鳴が 近づく気配があったら,すぐに橋の下に入るか,艇庫に帰りましょう.

画像は,インターネットより(落雷情報HP,他)

6.艇の整備,取り扱いの重要性

・ 6.1 モノコック艇の船底に穴が開いたら?

・ 6.2 軽合金部品の腐食

・ 6.3 カーボンシャフトのリスク

・ 6.4 救命具のこと

・ 6.5 浸水と対策

6.1 船底に穴が開いたらどうなる?

カバーが締まっていて…

ハルが空気室として機能 テープに傷がなければ…

少しでも空気が漏れれば…

お風呂で洗面器を逆さに沈めても,空気は漏れません.

ボートも同じ.(気密室部分では)船底に孔が開いても,他が完全であれば, 容 易に浸水しません.しかし,カバーやテープの傷みから空気が漏れる状態だと,

急速に浸水します(小さな穴でも急速に空気が抜けます).

ボートの部品は,どんな小さなものも,安全のために重要です.ボートはただの 道具ではなく,命を預ける重要な相棒だと理解し,丁寧に整備してください.

6.2 軽合金部品の腐食

軽合金ウィングリガーの亀裂.漕ぐたびに状況は悪化

レールとの亀裂.ステンレス(異種金属)との接触で進む電 食.

古いアルミハンドルではこの部分が腐食し折れます(欠陥).

少なくともシングルスカルでまだこのタイプを使っている場 合は,すぐに使用を中止し,コンポジットに交換しましょう.

軽合金部品の腐食に注意しましょう(特に海水域の場 合).こまめに分解クリーニングし,乾燥状態で保管する ことが大事です.

6.3 カーボンシャフトのリスク

シャフトを少しでも傷つけてしまうと,レースで大きなリスクを負うことに.

試合で折れてしまったカーボンシャフト

木製オールの時代は,ブレードに細心の注意が必要でした.

現在のオールは,ブレードは丈夫でそう神経質になる必要はありません.しか し代わってカーボンシャフトには最新の注意が必要です.

硬いもの(コンクリートや金属など)に当てて少しでも傷がつくと,(まるでガラス 切りで傷をつけられたガラスのように)負荷が掛かると簡単に折れてしまいま す.

シャフトを決して硬いものに当ててはいけません.

6.4 救命具のこと

ボート専用のベストタイプ(桑野造船HP り) 他に自動膨張式もある.

ときどき膨らませて見よう.濡れて不潔な 状態では,いざというとき使えない.

耐用年数にも注意しよう.

・救命具は常に携行しましょう.

・使い方を理解しておきましょう.(一度は実習しておく)

・適時点検し,いつも使える状態にしましょう.

6.5 浸水・沈の場合の対処

• 浸水の危険:浸水で艇が沈下すると,加速度的に浸水が進行.

• 構造的要素:良い1×は浸水しても問題なし〜2×以上では漕げなくなる.

(英国では,すべての艇で,デッキ下も浮力室となるように安全ルールが変 更された.完全に浸水しても,漕ぎ続けられることが条件)

• 4+〜8+:浸水したまま乗り続けない.1×〜2×:そのまま維持できれば維 持する.ただし艇の強度による.)

• 浸水後の回収時:不用意に持ち上げない(コックピット内,デッキ内の水を排 水しないと艇が折れる.特に1×,2×で艇を折る事例が少なくない.)

浸水したまま乗り続け ていて艇を折った事例.

なお疲弊したクルーを 残すことはある.

オールを外してロールさ せながら水を出せばよい のだが,パニックになると 適切な行動がとれない.

7.安全実技講習会の計画 

集合形式の講習は以上ですが,今後以下のような実技講習を各団体にて 実施することをお勧めします.

以下は,自主的に実施していただく場合の参考・注意点です.

実施すべき安全実技講習項目(案)

7.1 スイムテスト 7.2 沈の回復訓練 7.3 心肺蘇生法

7.4 事故発生時の対処,救助訓練

7.1 スイムテスト

沈をしたら,「艇につかまり,離れて泳がないこと」が原則です.加えて,基本 的な泳力の確保が必要です.(競漕規則上も,水泳ができることが必須です)

現在泳げない人は,焦らず「立ち泳ぎを覚え,浮いていられる安心感」を先ず 持ちましょう.

現実の沈の場合と同じように着衣のまま泳ぐことも経験しておこう.

具体的な基準はないが最低限,「10分程度は浮き続け,少しは移動できる」 程度の泳力は持ちましょう(注:それで絶対十分という意味ではありません).

指導者は,「選手の泳力を正しく把握する」ことがまず大原則です.新入部員 を含めて,全員の泳力を具体的に把握していますか?

7.2 沈の回復訓練

• シングルスカルでの自力回復

• 2×での自力回復

• 1×による回復補助(上級者向け)

• バックステイつき1×での回復

• 回復できない場合,艇に捕まっておく方法

両方のハンドルを持って泳ぎあがる.

両方のハンドルを持って泳ぎあがる.

シングルスカラーは,必ず早めに,沈の回復訓練 を受けてください.

安全を確保(モーターボート補助,救命具装着)し て実施しましょう.

※水質の悪い水域で沈の回復訓練が困難という話も聞きました.いざ沈したら水質 のことなど気にしていられない,とか.だとしても,それは回復訓練をしない理由には なりません.いざというとき,沈した者は,通常の回復技術を,水質の悪い不快なコン ディションの中で実施しなければならないと考えれば,どのような水域でも回復訓練 は必要です.かならず回復訓練を実施しましょう.

練習すれば,沈艇に近づきリガーを保持して回復を助けるこ ともできる.コンディションによっては二次遭難に注意が必要.

7.3 心肺蘇生法

• 心肺蘇生法は,一度受講して方 法を理解していればよいというも のではありません.

• いざというとき,実際にできるよう,

機会があれば何度も受講しましょ う.

• 最新手法では,(人工呼吸もさる

ことながら)「心臓マッサージ」の

即時実施・継続が脳死防止に重

要であると強調されています.

ドキュメント内 PowerPoint Presentation (ページ 31-47)

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