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 一方、業績に重要な影響を与えるもう一つの要因である為替 相場ですが、2014年3月期は1米ドル94円近辺で始まりました。

4月の日銀金融政策決定会合で、市場予想を上回る規模・内容 の「量的・質的金融緩和」が決定され、円は対米ドルで軟調に推 移し、5月中旬には103円台後半まで弱含みました。5月下旬に、

バーナンキFRB議長が量的緩和の縮小を示唆した際は、リスク 資産回避の動きから円売り持高の解消が進み、円は対米ドルで 93円台後半まで買い戻される局面がありましたが、米国金利が 上昇すると、再び円売りが優勢となりました。その後暫くは方向 感のない値動きが続きましたが、11月以降は米雇用統計を中心 に米国の景気回復が確認されたことに加え、12月のFOMCで 量的緩和の縮小が決定されたことから、円はじり安推移となり、

105円40銭台後半まで弱含みました。年明け後は、新興国経済 の先行き不安によるリスク資産回避の動きから、100円台後半 まで円が買い戻される局面がありましたが、影響は限定的とな り、期末公示仲値(TTM)は2013年3月期末から8円93銭円安 の102円92銭となりました。なお、当社グループ売上の期中平均 レートは、2013年3月期に比べ、17円52銭円安の1米ドル100 円20銭となりました。

は立方メートル当たり50円31銭となり、2013年3月期に比べ3 円29銭、7.0%の上昇となっております。

 売上高の増加額1,181億円を要因別に分析しますと、原油及 び天然ガスの売上高に関し、販売数量の減少により605億円の 減収、平均単価の下落により233億円の減収、売上の平均為替 レートが円安となったことにより2,120億円の増収、その他の売 上高が102億円の減収となりました。

売上高

2009 2010 2011 2012 2013

15,000

12,000

9,000

6,000

3,000

0

10,762

8,404 9,431

11,867 12,165

2014 13,346

■原油売上高 ■天然ガス売上高 ■その他

(億円)

財務・会社情報

7

国際石油開発帝石株式会社 アニュアルレポート2014 087

売上原価

3,000

1,000 4,000

2,000

0

3,190

2,982 3,348

3,954 4,263

(億円)

5,000

2009 2010 2011 2012 2013

4,904

2014

営業利益

6,000

4,000

2,000

0

6,633

4,617

5,297

7,094 6,934

(億円)

8,000

2009 2010 2011 2012 2013

7,336

2014 331日終了の連結会計年度

(百万円、%)

2013 2014 増減 増減率

売上高 ¥1,216,533 ¥1,334,626 ¥118,093 9.7%

原油 788,135 858,754 70,619 9.0

天然ガス 397,766 455,414 57,648 14.5

その他 30,632 20,458 (10,174) (33.2)

売上原価 426,326 490,417 64,091 15.0

売上総利益 790,207 844,209 54,002 6.8

探鉱費 20,125 28,206 8,081 40.2

販売費及び一般管理費 53,734 57,345 3,611 6.7

減価償却費 22,900 25,048 2,148 9.4

営業利益 693,448 733,610 40,162 5.8

その他収益 98,666 50,735 (47,931) (48.6)

受取利息 8,735 17,462 8,727 99.9

受取配当金 7,832 9,228 1,396 17.8

有価証券売却益 40 10,320 10,280 —

その他 82,059 13,725 (68,334) (83.3)

その他費用 73,968 34,267 (39,701) (53.7)

支払利息 1,518 2,335 817 53.8

持分法による投資損失 1,042 5,054 4,012 385.0

生産物回収勘定引当金繰入額 15,131 8,028 (7,103) (46.9)

探鉱事業引当金繰入額 12,452 1,165 (11,287) (90.6)

為替差損 30,056 4,280 (25,776) (85.8)

その他 13,769 13,405 (364) (2.6)

法人税等及び少数株主損益調整前当期純利益 718,146 750,078 31,932 4.4

法人税等 529,275 563,137 33,862 6.4

少数株主損益調整前当期純利益 188,871 186,941 (1,930) (1.0)

少数株主利益 5,909 3,250 (2,659) (45.0)

当期純利益 ¥ 182,962 ¥ 183,691 ¥ 729 0.4%

売上原価

2014年3月期の売上原価は、主に為替が円安に推移したことに より、2013年3月期の4,263億円に比べ641億円、15.0%増の 4,904億円となりました。

探鉱費

2014年3月期の探鉱費は、主に日本や中東・アフリカ地域での 探鉱活動が増加したことにより、2013年3月期の201億円に比 べ81億円、40.2%増の282億円となりました。

販売費及び一般管理費

2014年3月期の販売費及び一般管理費は、輸送費及び人件費 が増加したこと等により、2013年3月期の537億円に比べ36億 円、6.7%増の573億円となりました。

減価償却費

2014年3月期の減価償却費は、ACG油田における探鉱開発権 の償却費の増加等により、2013年3月期の229億円に比べ21億 円、9.4%増の250億円となりました。なお、コンセッション契約 の生産施設等の減価償却費は売上原価に計上しております。ま

た、当社グループの生産分与契約の会計処理においては、有形 固定資産及びその減価償却費として計上せずに、資本支出を生 産物回収勘定に資産計上して、生産分与契約に基づき算定され た当該年度の回収額を売上原価に計上しております。

営業利益

以上の結果、2014年3月期における営業利益は、2013年3月期の 6,934億円に比べ402億円、5.8%増の7,336億円となりました。

その他収益

2014年3月期のその他収益は、2013年3月期の987億円に比べ 479億円、48.6%減の507億円となりました。これは、有価証券 売却益が増加したものの、権益譲渡益等が減少したことによる ものです。

その他費用

2014年3月期のその他費用は、2013年3月期の740億円に比べ 397億円、53.7%減の343億円となりました。これは、探鉱事業

財政状況

2014年3月期末の総資産は、2013年3月期末の3兆6,162億円 に比べ4,220億円、11.7%増の4兆381億円となりました。この うち流動資産は、定期預金の増加等により2013年3月期末の1 兆1,065億円に比べ337億円、3.0%増の1兆1,402億円となり、

固定資産は、建設仮勘定や生産物回収勘定、長期預金の増加 等により、2013年3月期末の2兆5,097億円に比べ3,883億円、

15.5%増の2兆8,979億円となりました。

 一方、負債は、2013年3月期末の9,452億円に比べ969億円、

10.3%増の1兆421億円となりました。このうち流動負債は、未払 法人税等の減少等により、2013年3月期末の4,150億円に比べ

総資産

17,680 20,138

26,804 30,664

36,162

(億円)

2009 2010 2011 2012 2013

40,381

2014

20,000 25,000

10,000 15,000

5,000 0 30,000 45,000

35,000 40,000

引当金繰入額や為替差損が減少したことによるものです。

法人税等

2014年3月期の法人税等は、2013年3月期の5,293億円に比 べ339億円、6.4%増の5,631億円となりました。なお、法人税の ほとんどは海外で納めており、税負担率の高い地域があること に加え、日本国内で発生した費用は控除対象にならないことか ら、外国税額控除制度の適用はあるものの法人税等負担率が 75.1%と高くなっております。

少数株主利益

2014年3月期の少数株主利益は、2013年3月期の59億円に比 べ27億円、45.0%減の33億円となりました。

当期純利益

以上の結果、2014年3月期の当期純利益は、2013年3月期の 1,830億円に比べ7億円、0.4%増の1,837億円となりました。

当期純利益

1,500

1,000

500

0

1,451

1,072

1,287 1,940

1,830

(億円)

2,000

2009 2010 2011 2012 2013

1,837

2014

393億円、9.5%減の3,757億円となり、固定負債は、長期借入金 の増加等により、2013年3月期末の5,302億円に比べ1,362億 円、25.7%増の6,664億円となりました。

 純資産は、2013年3月期末の2兆6,710億円に比べ3,251億 円、12.2%増の2兆9,960億円となりました。このうち株主資本 は、2013年3月期末の2兆3,400億円に比べ1,578億円、6.7% 増の2兆4,977億円となりました。その他の包括利益累計額は、

2013年3月期末の1,413億円に比べ1,520億円の増加で2,934 億円となり、少数株主持分は、2013年3月期末の1,897億円に比 べ152億円、8.0%の増加で2,049億円となりました。

財務・会社情報

7

国際石油開発帝石株式会社 アニュアルレポート2014 089

2013年3月期及び2014年3月期のセグメント別の投資額(金利相当額及び固定資産計上された資産除去債務見合いの除去費用を除く)は 以下の通りとなっております。

(百万円)

2013331日終了の連結会計年度 日本 オセアニアアジア・ (欧州・ユーラシアNIS諸国) 中東・アフリカ 米州 合計

国際石油開発帝石株式会社及び連結子会社

探鉱投資 ¥ 62 ¥ 32,599 ¥ 231 ¥12,515 ¥ 8,577 ¥ 53,984 開発投資 2,145 198,700 52,163 29,515 11,964 294,487

 小計(注1 2,207 231,299 52,394 42,030 20,541 348,471

持分法適用関連会社

探鉱投資 — — — 8 — 8

開発投資 — 397 — 298 878 1,573

小計 — 397 — 306 878 1,581

その他への設備投資(注2 22,324 282,374 — 79 13 304,790 投資額合計(注3 ¥24,531 ¥514,070 ¥52,394 ¥42,415 ¥21,432 ¥654,842

1:ジャパン石油開発株式会社の持分法適用関連会社分が含まれております。

2 その他への設備投資には、国内の天然ガス販売用パイプライン、直江津LNG基地の建設費及び、イクシス下流事業会社(持分法適用関連会社Ichthys LNG Pty Ltd)での 投資額のうち当社分が含まれております。

32013331日終了の連結会計年度における資産除去債務に対応する除去費用の新規資産計上額は2,708百万円となります。

(百万円)

2014331日終了の連結会計年度 日本 オセアニアアジア・ (欧州・ユーラシアNIS諸国) 中東・アフリカ 米州 合計

国際石油開発帝石株式会社及び連結子会社

探鉱投資 ¥ 3,384 ¥ 36,689 ¥ 107 ¥16,590 ¥14,232 ¥ 71,002 開発投資 1,071 338,123 58,804 50,041 18,601 466,640

 小計(注1 4,455 374,812 58,911 66,631 32,833 537,642

持分法適用関連会社

探鉱投資 — — 194 105 — 299

開発投資 — 1,517 — 11,791 1,198 14,506

 小計 — 1,517 194 11,896 1,198 14,805

その他への設備投資(注2 37,036 388,271 — — — 425,307 投資額合計(注3 ¥41,491 ¥764,600 ¥59,105 ¥78,527 ¥34,031 ¥977,754

1:ジャパン石油開発株式会社の持分法適用関連会社分が含まれております。

2 その他への設備投資には、国内の天然ガス販売用パイプライン、直江津LNG基地の建設費及び、イクシス下流事業会社(持分法適用関連会社Ichthys LNG Pty Ltd)での 投資額のうち当社分が含まれております。

32014331日終了の連結会計年度における資産除去債務に対応する除去費用の新規資産計上額は10,651百万円となります。

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