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材料研究共通基盤技術

ドキュメント内 全頁 (ページ 93-102)

■リチウム 二 次 電 池 の 高 性 能 化 に 必 要 な 、正 極 LiCoO2と電解質のエチレンカーボネイト(EC)分 子間のリチウムの移動機構を明らかにするため、

第一原理分子動力学計算を行った結果、EC分子

の酸素原子が正極LiCoO2のLiおよびCoと結合 しているという結果が得られ、界面での相互作用 にECの酸素が関係している可能性があることが わかった。

■様々な種類の鉄系超伝導体薄膜の微視的な断面透 過電子顕微鏡観察と元素分析を実施し、超伝導体と 基板材料の元素置換が超伝導体に格子歪みを誘発 し超伝導特性を変化させることを明らかにした。

■大量生産に適した塗布プロセスによる作製が可能な 省エネ照明用次世代有機発光デバイスを試作し、低 電圧で液晶テレビの輝度の約3倍の1500cd/m2を 達成した。

手 前 の パ ネ ル が 北 向き設 置 。グ ラフは 、開 発した 出 力 推 定 モ デ ル に 基 づく推 定 値 の 定 格 出 力 に 対 す る 月 別 誤 差 。ど の 方 向 でも 3 % 程 度 の 誤 差 で 実 測 値 の 再 現 が 可 能 で ある。

高 温・低 応 力 で 早 い 時 期 に 加 速クリー プ に 入 る 等 、G r a d e 1 2 2 鋼 の 特 徴 を 考 慮したクリー プ ひ ず み 式 を 開 発し、各 種 温 度 、応 力 条 件 で 遷 移クリー プ から加 速クリー プに移 行 するクリー プ ひず み 速 度 の 変 化を 精 度 良く表 現 できることを確 認した 。

図2 多様な方位(南、西、北)での出力推定のための太陽   電池設置状況(赤城試験センター、傾斜角30°

図1 Grade122鋼のクリープ変形の比較

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3 .主要な新規研究設備

主要新規研究設備

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設置目的

概要・特徴

  P C S 多 数 台 試 験 設 備 は 、過 渡 的 な 現 象に 対してもPVアレイを高精度に模擬できる直 流電源装置10台と、定常運転状態を模擬で きる直 流 電 源 装 置 1 0 台を装 備しており、合 計20台のPVシステムの模擬が可能である。

また、系 統 電 源 の 擾 乱( 瞬 時 電 圧 低 下 、電 圧 位相跳躍等)を高精度に模擬でき、逆潮流の 耐量が十分である81kW低圧交流電源を装 備している。さらに、低 圧 交 流 電 源と同 等 の R L C 負 荷 設 備 、低 圧 モ ーター 負 荷としてP V

(1)直流模擬電源装置:容量4kW、最大電圧 400V、最大電流30A、応答速度100μsec

(2)低圧交流電源装置:容量81kW(三相3線)、 54kW(単相3線)、周波数応答1kHz

(3)負荷設備:R負荷63kW、L負荷30.6kvar、

C負荷30.6kvar、グラインダ負荷12台

(4)低圧線路模擬インピーダンス:3セット(R:

30mΩ/セット、L:45μH/セット)

 固定買取価格制度の導入等により、太陽光 発 電( P V )の 電 力 系 統 へ の 連 系 量 は 急 速に 増大している。連系量の増大により発生する 問題点としては、配電線電圧の変動、保護協調

(単独運転等)、事故時の一斉脱落等があり、

これらの 現 象 把 握と対 策を検 討 するために は、複数のPVシステムを用いた試験により評

価する必要がある。そこで、PVアレイの動作 を高 精 度に模 擬でき、複 数 台 の P V 用パワー コンディショナ(PCS)の同時運転試験が可能 な試験設備を赤城試験センターに設置し、将 来 の 電 力 系 統に生じる課 題 の 抽 出と対 策 の 構築に活用する。

用 P C S の 認 証 試 験 等で用 いられているグラ インダ負荷、低圧配電線や引き込み線を模擬 するための線路模擬インピーダンスを装備し ている。試験設備は、高圧と低圧連系の分散 形電源の相互影響や上位系統での擾乱等を 評価するために既設の配電設備やBTB電源 装 置と接 続されている。これらにより、P Vシ ステムの複数台運転時の各種系統状態での 挙動を精度よく模擬でき、問題点の抽出や対 策の検討が可能となる。

(5)計測装置:1周期毎に実効値(電圧、電流)、

電力(有効、無効)、周波数を演算可能 計測器:分解能16bit、1MHzサンプリング、

トリガ同期可能

(6)パワーコンディショナ:新型(ステップ注入 付周波数フィードバック方式)14台、従来型 20台以上

(7)実PVアレイ:約5kW 主な仕様

【設置場所・時期・所管研究所】

赤城試験センター・2012年11月・システム技術研究所

PCS多数台試験設備の概要

設置目的

長尺CVケーブル絶縁特性試験設備

 CVケーブルは都市部の地中送配電設備と して、また変 電 設 備 の 構 内 連 系 線として、送 配電系統において極めて重要な役割を担うよ うになっている。そ の 導 入は1 9 7 0 年 代より 開始され、1980年代に導入が急速に進んだ ことから、現在では30年を超えた高経年ケー ブ ル が 増 加してきている。このため、高 経 年 CVケーブルの絶縁性能および経年劣化の要 因を撤 去ケーブ ルを用 いた試 験で明らかに

することが、現用設備の更新計画策定を支援 する上で重 要 課 題となっている。本 設 備は、

ケーブ ル 長 2 0 0 mクラスの 長 尺 供 試ケーブ ルに対して課電試験を行い、絶縁破壊直前に 瞬 時に課 電を遮 断して絶 縁 耐 力 の 実 力 値 の 把握および絶縁性能低下要因の把握を可能 とする試 験 ( 絶 縁 破 壊 前 駆 遮 断 試 験 )を実 施 し、CVケーブルの絶縁性能の診断に活用する。

概要・特徴

  ケ ー ブ ル 長 2 0 0 mクラス の 2 2 〜 7 7 k V  C Vケーブ ルに対して、絶 縁 性 能とそ の 低 下 要因の双方を把握することが可能な「絶縁破 壊前駆遮断試験」を効率よく実施することを 可 能としている。最 大で5 0 0 k Vまでの 電 圧

を加えることが 可 能である。また、絶 縁 破 壊 前駆現象として微弱な部分放電を検出できる ように、ケーブル端末部での部分放電が発生 しないように工夫されている。

●高電圧電源

・最高電圧:500kV(コロナフリー)、最大定格 容量:1000kVA

・可変共振リアクトルにより共振を取ることで 所要電源容量を低減

・高速遮断装置付き(遮断指令から電圧遮断ま で100マイクロ秒以内)

●課電用ケーブル端末(水端末装置)

・最高電圧:250kV、600kV  (2種類、各々最高 電圧までコロナフリー)、強制循環イオン交換 水にて高電圧絶縁を維持

●実験棟ホール

・天井高:11m

・天井走行クレーン:1t

・ターンテーブル:直径10m 主な仕様

【設置場所・時期・所管研究所】

横須賀地区・2013年3月・電力技術研究所

長尺CVケーブル絶縁特性試験設備

*  高電圧印加時にケーブル端末部での放電ノイズを抑制する ため、イオン交換水を内部に充填して絶縁性能を確保する 課電端末装置。

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設置目的  大容量電力短絡試験設備では電力機器・機 材 の 安 全 性 確 認や特 性 評 価を行うため遮 断 器 の 短 絡 試 験や 、が いし装 置 、ケ ーブ ル 、変 圧器等の耐アーク試験等を実施している。屋 外断路器は、各種試験を実施する際に試験電 圧・電流に応じた変圧器の結線や試験場所へ

の配線に使用されるため、試験時に流れる最 大 8 0 k A 程 度 の 大 電 流を通 電する性 能 が 必 要である。屋外断路器は1963年の大容量電 力短絡試験設備設置時から使用しており、交 換の時期を迎えていることから更新した。

概要・特徴

 本断路器は、変圧器から試験場所まで短絡 電流を通電するため、適切な試験回路を構成

する。試験電圧や試験電流の大きさにあわせ て複数台を組み合わせて使用する。

主な仕様 下記で構成されている。

(1)断路器本体部

①115kV垂直断路器

開閉機構:垂直一点切  操作方式:電動操作

(50Hz、200V)

定格短時間電流:実効値100kA、2sec  波高 値:250kA

定格電圧:115kV 定格電流:4000A 台数:26台

②115kV水平断路器

開閉機構:水平二点切  操作方式:電動操作

(50Hz、200V)

定格短時間電流:実効値50kA、2sec  波高 値:125kA

定格電圧:115kV  定格電流:4000A  台数:3 式(3機連動/式)

③23kV断路器

開閉機構:垂直一点切  操作方式:電動操作

(50Hz、200V)

定格短時間電流:実効値20kA、2sec  波高 値:50kA

定格電圧:23kV  定格電流:800A  台数:4台

(三相一括:1、単極:3)

(2)制御部

発電機運転支援システムの屋外断路器制御 ソフトの変更

(3)監視装置部 

屋外断路器ブレードの監視用ビデオカメラシ ステムの設置

【設置場所・時期・所管研究所】

横須賀地区・2013年2月・電力技術研究所

115kV垂直断路器(開路状態) 115kV水平断路(3機連動)

設置目的

短波長レーザー装置の搭載によるアトムプローブ装置の機能増強

 軽水炉の再稼働や長期安定運転に備え、原 子 炉 圧 力 容 器 鋼や炉 内 構 造 物 用ステンレス 鋼等の構造材料の経年変化を予測する手法 の高精度化が求められている。当所では、こ れまでにアトムプローブ等のミクロ組織観察 装置群からなる「軽水炉材料分析ステーショ ン」を整 備し、圧 力 容 器 鋼 の 照 射 脆 化メカニ

ズム解 明に基づく脆 化 予 測 式 の 開 発 等に用 いてきた。短波長レーザー装置を既設のアト ムプローブに追加することにより、結晶粒界 の極微量元素分析等、従来詳細な分析が難し いとされる部位の分析を可能にし、損傷メカ ニズムの解明等に活用する。

概要・特徴

  本 短 波 長レー ザ ー 装 置を放 射 線 管 理 区 域 内( 狛 江 地 区 )に既 設 の 高 分 解 能 型アトムプ ローブに搭 載することにより、世 界 最 高レベ ル の 質 量 分 解 能と空 間 分 解 能を有する高 分 解能レーザー支援型三次元アトムプローブへ の機能増強となる。旧型レーザーでは困難で あった酸化皮膜を含む領域の観察を容易にす るとともに、より短 時 間でデ ータ取 得 が 可 能 であるため、分析の効率が著しく向上する。

 また、レーザー入熱による材料組織への影 響を最小限にできることに加えて、高質量分 解能検出器との組み合わせにより、旧型レー ザ ー で は 空 間 分 解 能 の 劣 化 の た め 困 難 で あった微細析出物や粒界偏析の分析を容易に し、かつ、極微量元素の分析も可能となる。な お 、同 様 のシステムを搭 載したアトムプロー ブを放射線管理区域に導入した例はない。

 本増強により三次元アトムプローブの機能は 以下のとおり向上する。

・紫外域(355nm)のレーザーを用い、さらに 広範囲にパワーを可変(数fJ〜1.0nJ)するこ とができ、幅広い材料を高い歩留まりで分析 することが可能となる。

・3μm以下のレーザービームスポット径が実 現できることで、非常に高い分解能の質量ス ペクトルを得ることができる。

・最大250kHzというレーザーパルス速度で迅 速に分析を行うことができる。

主な仕様

【設置場所・時期・所管研究所】

狛江地区・2013年3月・材料科学研究所

短波長レーザー装置を搭載した三次元アトムプローブ装置

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