本研究の位置付けについて図2.14に整理する.
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図2.14: 本研究の位置付け
以下,各技術要素毎に本研究の目的に対する関連研究との比較を行い,本研究の位置付けについて 説明を行う.
2.5.1 バックエンド技術
本研究におけるバックエンド技術に関する目的は,動画データの効率的な管理方式の確立であり,
その必要条件として,次の要件を設定する.
1. 動画素材の柔軟な蓄積方式を持ち,構造化及びアノテーションにより動画データの効率的な管 理を図る
2. 動画データの物理的な形式と独立して,個々の動画応用システム毎に論理的なビューを持ち,
複数の動画応用システム間での動画データの共有を図る
関連研究でとりあげたOVID[12]は,映像データからのビデオクリップの検索の効率化を目的とし たシステムであり,複数の動画応用システム間での動画データの共有については考慮されておらず,
本研究では上記要件を満たす方式の確立を基本方針とする.
2.5.2 オーサリング技術
本研究におけるオーサリング技術に関する目的は,アンカーの効率的な設定方式の確立である.
関連研究を分析した結果,手動方式は非常に手間がかかり,自動方式は現状の動画像解析では,100
%自動化は難しいという結果となった.そこで,自動方式と手動方式を組み合わせることが重要であ るが,関連研究でとりあげたCmew[81]では,追跡誤りが発生する度に追跡処理が中断し手作業で修 正する必要が出てくるため,対象とする動画データの種類のよっては自動追跡処理中に何度も追跡処 理が中断してしまう可能性がある.
これらの検討結果を元に,以下の2項目を基本方針として設定する.
1. 動画像解析を応用したオブジェクト領域の自動追跡の性能向上
2. 自動追跡の結果がコンテンツ制作者の意図に反した場合を想定した手作業での修正作業を効 率化
2.5.3 配信技術
本研究における配信技術に関する目的は,映像と付加情報の同期配信技術の確立であり,そのシス テム要件としては,次の要件を設定する.
1. 映像の形式や配信方式に依存しない同期方式であること 2. 付加情報の使用目的にあわせた同期精度が設定可能なこと
関連研究でとりあげた動画ハイパーメディアシステムおよびネットワーク環境での複数メディア間 の同期方式では上記要件を満たすものは無く,本研究では上記要件を満たす方式の確立を基本方針と する.
2.5.4 応用
本研究における応用に関する目的は,動画ハイパーメディアの初等教育への応用であり,そのシス テム要件としては,次の要件を設定する.
1. インタラクティブ動画による教育効果向上 2. 編集作業の簡易化
3. WWWブラウザでの利用
4. ストリーミング配信への対応
関連研究でとりあげた動画ハイパーメディアシステムであるVHM[46],IntelligentPad[49],CMML[51]
では,専用のプレーヤーを必要としWWWブラウザ上での利用が考慮されていない,Cmew[81]で はストリーミング配信に対応していない,など上記要件を満たすものは無く,本研究では上記要件を 満たす方式の確立を基本方針とする.