2.7.3 臨床的有効性
2.7.3.6 有効性のまとめ及び考察
2.7.3.6.1
既治療の非小細胞肺癌010
試験の結果より、PD-L1
高発現の既治療の非小細胞肺癌患者で、MK-3475
両群はドセタキセ ル群と比較してOS
、PFS
及びORR
で臨床的に意味のある治療効果を示した。また、PD-L1
発現 陽性の既治療の非小細胞肺癌患者では、MK-3475
両群はドセタキセル群と比較してOS
及びORR
で臨床的に意味のある治療効果を示し、PFS
ではドセタキセル群と比較し延長傾向を示した。1) OS
の比較以下より、
MK-3475
はドセタキセルと比較して統計的に有意なOS
の延長を示した。
PD-L1
高発現の集団でのOS
中央値は、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群で14.9
ヵ月(HR
:0.54
、P=0.00024
)、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で17.3
ヵ月(HR
:0.50
、P=0.00002
)、ドセタキセル2.7.3 臨床的有効性
- 135 -
群で8.2
ヵ月であった。
PD-L1
発現陽性の集団でのOS
中央値は、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群で10.4
ヵ月(HR
:0.71
、P=0.00076
)、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で12.7
ヵ月(HR
:0.61
、P<0.00001
)、ドセタキセル 群で8.5
ヵ月であった。
PD-L1
高発現及びPD-L1
発現陽性の非小細胞肺癌の集団にて、MK-3475
両群のOS
のKaplan-Meier
曲線は、ドセタキセル群を4
ヵ月前後から上回り始め、途中で交差することなくその差を維持していた。
PD-L1
高発現及びPD-L1
発現陽性の非小細胞肺癌の集団にて、MK-3475
両群では12
ヵ月前後で
OS
のKaplan-Meier
曲線が平坦となり始めるのに対し、ドセタキセル群の生存割合は減少を続けた。
2) PFS
の比較以下より、
PD-L1
高発現の集団では、MK-3475
はドセタキセルと比較し顕著なPFS
の延長を示 した。また、PD-L1
陽性の集団では、MK-3475
はドセタキセルと比較しPFS
の延長傾向が示唆さ れた。
PD-L1
高発現の集団では、PFS
中央値はMK-3475 2 mg/kg Q3W
群で5.2
ヵ月(HR
:0.58
、p=0.00009
)、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で5.2
ヵ月(HR
:0.59
、p=0.00007
)、ドセタキセル群 で4.1
ヵ月であった。
PD-L1
発現陽性の集団では、MK-3475
各群のドセタキセル群と比較したHR
は1
を下回ったものの、治験実施計画書に規定した多重性を調整した上での有意水準α
=0.001
では統計的 な有意差は認められなかった:PFS
中央値はMK-3475 2 mg/kg Q3W
群で3.9
ヵ月(HR
:0.88
、p=0.06758
)、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で4.0
ヵ月(HR
:0.79
、p=0.00462
)、ドセタキセル群 で4.0
ヵ月であった。3) ORR
及びDOR
の比較以下より、
PD-L1
高発現及びPD-L1
発現陽性の集団にて、MK-3475
はドセタキセルよりORR
を 明らかに改善し、また、奏効が持続していた患者の割合は、ドセタキセル群と比べてMK-3475
群 で高かった。
PD-L1
高発現の集団のRECIST 1.1
を用いたIRC
評価に基づくORR
は、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群で30.2%
、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で29.1%
、ドセタキセル群で7.9%
であった。ド セタキセル群との差の検定のP
値は、いずれのMK-3475
群でも0.00001
未満であった。DOR
の中央値は、ドセタキセル群の246
日(範囲:63+
~268+
日)に対し、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群は未到達(範囲:20+
~512+
日)、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群は未到達(64+
~542+
日)であった。
PD-L1
高発現患者で奏効がみられた患者のうち、データカットオフ時点で奏効が持続していた患者は、
MK-3475
併合群で84%
、ドセタキセル群で58%
であった。
PD-L1
発現陽性の集団のRECIST 1.1
を用いたIRC
評価に基づくORR
は、MK-3475 2 mg/kg
Q3W
群で18.0%
、MK-3475 10 mg/kg Q3W
群で18.5%
、ドセタキセル群で9.3%
であった。ド2.7.3 臨床的有効性
- 136 -
セタキセル群との差の検定の片側
P
値は、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群で0.00045
、MK-3475
10 mg/kg Q3W
群で0.00024
であった。DOR
の中央値は、ドセタキセル群で189
日(範囲:43+
~
268+
日)に対し、MK-3475 2 mg/kg Q3W
群では未到達(範囲:20+
~610+
日)、MK-3475
10 mg/kg Q3W
群では未到達(範囲:64+
~542+
日)であった。PD-L1
発現陽性患者で奏効がみられた患者のうち、データカットオフ時点で奏効が持続していた患者は、
MK-3475
併 合群で72%
、ドセタキセル群で34%
であった。2.7.3.6.2
未治療の非小細胞肺癌024
試験の結果より、PD-L1
高発現の非小細胞肺癌の未治療患者に対し、MK-3475
はペメトレキ セド維持療法を含む標準化学療法と比較し、PFS
、OS
及びORR
のいずれも有意な改善を示した。1) PFS
の比較MK-3475
は標準化学療法と比較し顕著なPFS
の延長を示した。PFS
中央値はMK-3475
群で10.3
ヵ月、標準化学療法群で
6.0
ヵ月であった(HR
:0.50
、P<0.001
)。2) OS
の比較MK-3475
は標準化学療法と比較し顕著なOS
の延長を示した。OS
中央値は、MK-3475
群及び標準化学療法群ともに未到達であった(
HR
:0.60
、P=0.005
)。また、MK-3475
群と標準化学療法群の
OS
のKaplan-Meier
曲線は、1
ヵ月前後の時点から乖離し始め、以降もその差は維持され、両群が交差することはなかった。
3) ORR
及びDOR
の比較MK-3475
は標準化学療法と比較してORR
を明らかに改善し、ORR
はMK-3475
群で44.8%
、標準化学療法群で
27.8%
であった(名目上p=0.0011
)。DOR
の中央値(範囲)は、標準化学療法群の6.3
ヵ月(
2.1+
~12.6+
ヵ月)に対し、MK-3475
群で未到達(1.9+
~14.5+
ヵ月)であった。奏効がみられた患者のうち、データカットオフ時点で奏効が持続していた患者は、
MK-3475
群で84.1%
、標準 化学療法群で40.5%
であった。4) PRO
及び健康関連QoL
EORTC QLQ-C30
で評価された全般的健康状態/QoL
のスコアの、登録時から15
週目までの変化では、
MK-3475
群は標準化学療法群と比較して約8
ポイントのスコア改善を示した。また、咳嗽、呼吸困難及び胸痛を複合した
EORTC QLQ-LC13
によるQoL
評価値が真に悪化するまでの期間は、標準化学療法群と比較して
MK-3475
群で延長した。2.7.3.6.3 MK-3475の用法・用量の比較
MK-3475 2 mg/kg Q3W
群及び10 mg/kg Q3W
群のOS
の結果に、統計的に有意又は臨床的に2.7.3 臨床的有効性
- 137 -
意味のある差はみられなかった。
MK-3475
両群ともに、すべての有効性評価項目(OS
、PFS
、ORR
、奏効までの期間及びDOR
)でドセタキセル群と比較し、治療効果が優れていた。
PD-L1
高発現の集団でのMK-3475
両群のOS
のKaplan-Meier
曲線は10
ヵ月付近までは重なっており、その後、試験後半で乖離がみられたもののその差はわずかであった。
PD-L1
発現陽性の集団でのMK-3475
両群のOS
のKaplan-Meier
曲線は9
ヵ月付近までは重なっており、その後、試験後半で高発現の集団よりは乖離を示したものの、その差はわずか であった。
DOR
のKaplan-Meier
曲線はMK-3475
両群で重なっており、治験早期の段階でドセタキセル群と乖離がみられた。
PD-L1
高発現患者でOS
をMK-3475
両群間で比較したところ、OS
のHR
は1.12
(95%CI
:0.77
~1.62
)であり、用量間で同程度であった。
MK-3475 2 mg/kg Q3W
又は10 mg/kg Q3W
を投与した患者の曝露量-反応性の関係は平坦であり、曝露量と有効性の間に関連は認められなかった。
体重に基づいて用量調整した場合及び体重によらず固定用量で投与した場合のいずれも、
薬物動態の変動は同程度であった。
疫学調査の体重分布及び薬物動態シミュレーションより、
2 mg/kg
の投与量と概して同程度 の曝露量が見込める固定用量は200 mg
であった。
MK-3475 200 mg Q3W
群は、標準化学療法群と比較して顕著なPFS
及びOS
の延長を示し、かつ日本人未治療患者でも同様の有効性が確認されたこと、既治療患者と比較して安全性 上の特段の問題は認められなかったことから、
200 mg Q3W
の用法・用量は妥当であると 判断した。2.7.3.6.4
日本人集団
010
試験にて、MK-3475
併合群のドセタキセル群に対するOS
のHR
は、PD-L1
高発現患者 で0.83
(95%CI
:0.21
~3.27
)、PD-L1
発現陽性患者で0.88
(95%CI
:0.43
~1.81
)であり、い ずれの患者集団でもMK-3475
のドセタキセルに対する優越性が示唆され、概して全集団の 結果と同様の傾向を示した。
025
試験にて、PD-L1
高発現の患者及びPD-L1
発現陽性の1
年OS
率は56.3%
及び51.0%
であり、010
試験の全集団及び日本人集団の結果と同様であった。
025
試験にて、PD-L1
高発現の患者及びPD-L1
発現陽性のORR
(確定)は、27.3%
及び18.9%
であり、
010
試験の全集団及び日本人集団の結果と同様であった。
024
試験の日本人集団でのPFS
、OS
及びORR
の結果は、全集団で観察された結果と同様の 傾向を示した。以上の根拠データに基づき、
MK-3475
は既治療のPD-L1
発現陽性の非小細胞肺癌患者及び未治療の
PD-L1
高発現の非小細胞肺癌患者に対して、新たな治療の選択肢として有効性が期待できると考えられた。また、非小細胞肺癌患者に対する推奨用法・用量として、
200 mg Q3W
が適切で あると考えられた。2.7.3 臨床的有効性
- 138 -
ドキュメント内
CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 臨床的有効性 MSD 株式会社
(ページ 135-139)