理事長
A 施設 B 施設
施設長 X 施設長 Z
不正 → 事務員 Y 事務員
例: Y が施設の備品を架空発注して代金相当額を着服した場合
→ 理事長に A 施設の全ての発注を監視する義務があるか?
→ 監視できない場合であれば、発注・支出手続きで不正を防止でき るような仕組み・マニュアル・研修などの内部統制システムを構築して
いたかが問題となる。
42不正発生のメカニズム
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正当化 機会
動機
ドナルド・ R ・クレッシーの仮説
■ 研究対象
= 横領犯罪者(故意の経済犯)『信頼された人間が横領犯罪者となるのは、他人に打ち明けられない金銭問 題を抱え込み、金銭を信託された自分の立場を悪用すればその問題を秘密 裏に解決できると認識して、自分は信頼されているのだから、託された資金も しくは資産を利用してもよいのだという言い方を、その状況における自らの行 動に当てはめることができる場合である。』
【動機】(主観的事情)
『他人に打ち明けられない金銭的なニーズの認識』
【機会】(客観的事情)
『機会の認識』
【正当化】(主観的事情)
『正当化』
★ 3つの要素全てが揃った場合に、横領が行われる。
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不正メカニズムの例
お金に困っている
目の前にお金が置いてある 誰も見ていない
自分が拾わなくても誰かが拾う 困る人はいない
動機
機会 正当化
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不正にかかる内部統制システムの目的
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動機
正当化
機会 正当化
機会動機
内部統制システムの具体例
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人事制度による内部統制システム
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■ 人事制度
● トレーナー制度
➣ 若い年代の職員からの相談を聞く、複数担当者制(動機)
● 配置転換、職務転換
➣ 閉塞感からの脱却(動機)
➣ 聖域をつくらせない(機会)
➣ 担当者がかわることによる発見(機会、正当化)
● 複数者によるチェック(機会)
➣ 不正が起こりやすい状況の場合は特に注意が必要。
■ 有事の対応・準備
● 就業規則(服務規律、懲戒事由など)の整備
● 懲戒権の適切な行使(正当化)
研修
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■ 正確な知識(正当化)
● 虐待・不正とは何か ● 虐待と身体拘束
● 虐待・不正を発見した時の対応
■ 虐待・不正を行った場合の顛末を認識させる(正当化)
● 刑事
➣ 傷害罪、暴行罪、横領罪など ● 民事
➣ 懲戒処分
➣ 損害賠償
ジョブローテーション・複数体制
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■ 同じ職員が長年同一の業務を担当するリスク ● 例:経理担当
➣ 年月が経つにつれて権限が肥大化 ⇒ 機会 ✔ 定期的な人事異動・業務分担の見直し
■ 一人で職務を行うことのリスク ● 例:経理担当
➣ 誰からもチェックを受けない ⇒ 機会、正当化 ✔ 業務フローに複数の職員が関与するシステム
■ 業務執行状況を記録して事後検証可能にする
監督義務・内部統制システム構築義務 違反と考えられる裁判例(事故事案)
事故
大阪地裁平成27年2月13日 事案の概要
24か所の「自立ホーム」においてグループホーム事業を運 営し、4か所の授産施設を運営するなど、障害福祉サービス 事業を営む社会福祉法人が設置運営する自立ホームに入 所していた A (当時22歳)が、興奮状態となった際に、施設 職員らによって制止され、作業所内の布団の上で15分程う つぶせ状態で押さえつけられたところ、吐物の肺内吸引によ り窒息して心肺停止となり搬送先の病院で死亡。
A の相続人が、理事長 X 、施設職員らを相手に、共同不法
行為に基づく損害賠償として7363万円を請求した事案
51監督義務・内部統制システム構築義務 違反と考えられる裁判例(事故事案)
判決の概要
ドキュメント内
社会福祉法人制度改革の経営的影響とやるべきこと
(ページ 43-53)