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4. 生産性および品質に影響を与える細胞代謝状態の検討

4.1. 方法

理食塩水で2回洗浄し,メタボローム解析のためのサンプルとして,–80 °Cで保存した.培養 液中の抗体濃度の測定結果は,2.2.1を実施する際に取得した値を用いた.

・抗体の精製

2.2.1で行った精製サンプルを用いた.

・メタボローム解析

・メタボローム解析のためのサンプル調製

2つの異なった分離方法を用いたHPLC(逆相クロマトグラフィーおよび親水性相互作用ク ロマトグラフィー)で分析を行うために,細胞から代謝物を抽出した.−80 °Cで保存しておい た1.0 × 107の細胞に,−20 °C で保存しておいた992 μL の50% (v/v)メタノール水溶液,4 μL の2.5 mM methylsuccinic acid,4 μL の2.5 mM L-methionine sulfoneを加え,攪拌後,細胞を破壊 するために−80 °Cで凍結・融解を行った.この溶液に250 μLのクロロホルムを溶液に加え,

激しく攪拌後,2280 ×gで15分間遠心分離を行い,水相を新たなチューブに移した.得られた 水相を6000 ×gで15分間遠心を行った後.上清を精製水で洗浄したAmicon Ultra 10K (Millipore)

に移し,14000 ×gで15分間遠心を行った.溶液を凍結乾燥し,分析まで−80 °Cで保存した.

・逆相クロマトグラフィーを用いたLC-MSによる代謝物分析

トリカルボン酸(TCA)サイクル中間体,リボキシリボヌクレアーゼ,デオキシリボヌクレ アーゼ,抗酸化関連物質の様な主要の代謝物を算定するために,逆相クロマトグラフィー

(RP-LC)を用いたLC-MSを行った.分離は,Sunniest RP-AQUA column (2.0 mm i.d. × 15.0 cm, 3 μm particle size; ChromaNik)を装着した AQUITY UPLC (Waters)を用い,カラム温度37 °C,

流速0.2 mL/minで行った.分析用サンプルは,凍結乾燥したサンプルを100 μL精製水で再溶

解したものを用いた.カラムを100% 移動相 A (10 mM ギ酸アンモニウム水溶液)で平衡化 し,サンプル注入後,25分間で移動相B (移動相A:アセトニトリル; 70:30, v/v)を0%から42%

まで直線的に増加させる条件で分析を行った.質量分析(MS分析)は,Xevo TQ MS (Waters)

を用いて,エレクトロスプレー・イオン化(ESI),ネガティブモード,2.7 KVのキャピラリ

-電圧,800 L/hの乾燥ガス流量,350 °Cの気化温度,50 L/hのコーンガス流量,120 °Cのイオン

源温度の条件で行った.RP-LCで分析を行った対象物質の測定時のコーン電圧はTable 19に記

載した.標準溶液は,それぞれの代謝物から調製し,succinic acid と L-methionine sulfoneをサ ンプルと最終濃度が同じになる様に添加した.代謝物の細胞内濃度は,検量線から算定を行っ た.

Table 19. RP-HPLC-MS cone voltage

Compound Cone voltage (V) Compound Cone voltage (V)

Citrate 20 Malate 25

Succinate 25 Fumarate 15

Pyruvate 15 Isocitrate 20

Lactate 15 AMP 40

ADP 40 ATP 40

NADH 40 NAD+ 20

NADPH 40 NADP+ 25

GSH 30 Ophthalmic Acid 35

UDP-Gal 40 CMP-NANA 25

UDP-GlcNAc 40 GDP-Fuc 40

D-Erythrose 4-phosphate 40 Fructose 1,6-bis-phosphate 30

3-Posphoglycerate 40 Phosphoenolpyruvate 30

L-Asparagine 20 L-Arginine 40

L-Histidine 30

・親水性相互作用クロマトグラフィーを用いたLC-MSによる代謝物分析

アミノ酸や単糖の様な主要の代謝物濃度を算定するために,親水性相互作用クロマトグラフ ィー(HILIC-LC)を用いたLC-MSを行った.分離は,ZIC-HILIC column (2.0 mm i.d. × 15.0 cm, Merck, Darmstadt, Germany)を装着した AQUITY UPLC (Waters)を用い,カラム温度37 °C,

流速0.1 mL/minで行った.分析用サンプルは,凍結乾燥したサンプルを100 μL精製水で再溶

解し,その溶液を200 μM のmethyl succinic acid と200 μM のL-methionine sulfone を含んだ100 μLのアセトニトリル:水精製水(50:50, v/v)で2倍希釈したものを用いた.カラムは,83% 移 動相 A (アセトニトリル)と17% 移動相 B (5 mM 酢酸アンモニウム水溶液pH 6.8)で平 衡化し,サンプル注入後,移動相Bの25分間での17%から45%まで直線的に増加させる条件 で分析を行った.MS分析はXevo TQ MS (Waters)を用いて,エレクトロスプレー・イオン 化(ESI)ネガティブモード,2.7 KVのキャピラリ電圧,800 L/hの乾燥ガス流量,350 °Cの気

化温度,50 L/hのコーンガス流量,120 °Cのイオン源温度で行った.HILIC-LCで分析を行った 対象物質の測定時のコーン電圧はTable 20に記載した.標準溶液は,それぞれの代謝物から調 製し,succinic acid と L-methionine sulfoneをサンプルと最終濃度が同じになる様に添加した.

代謝物の細胞内濃度は,検量線から算定を行った.

Table 20. HILIC-MS cone voltage

Compound Cone voltage (V) Compound Cone voltage

(V)

Glycine 15 L-Alanine 15

L-Valine 15 L-Leucine 15

L-Isoleucine 15 L-Serine 20

L-Threonine 15 L-Cysteine 15

L-Methionine 15 L-Aspartic acid 15

L-Glutamic acid 20 L-Glutamine 25

L-Phenylalanine 25 L-Tyrosine 35

L-Tryptophan 35 L-Proline 20

L-Cystine 20 Glucose 15

Sorbitol 25

・統計解析

統計解析はSPSS (IBM)を用いて行った.スチューデントのt-testは2つのグループ間の分 散に有意差が無かった場合(F 検定が P > 0.05の場合)に対応の無いサンプルの解析に使用し,

ウエルチのt-testは2つのグループ間の分散に有意差が認められた時に用いた.対応のあるサン プルのためのt-testは同じ細胞株から得られた差を比較するのに用いた.P < 0.05の時に有意で あると判定した.

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