• 検索結果がありません。

起業や事業承継によって経営者として活躍する女性の企業家の中には、新しい視点、発想、価値観等に基づいて、新 しい製品・サービスの開発や事業革新によるイノベーション・生産性向上を実現し、また、新たな働き方やライフスタ イルを実践する人々が存在している。

このような新たなロールモデルとなる女性企業家の創出、育成を図り、更なる活躍を推進する方策を検討するため、

「未来を切り拓く女性企業家懇談会」を10月に発足した。

令和2年3月までに、東京、広島、高松で全3回開催し、起業のきっかけ、起業時や事業を拡大・成長させていく中 での課題、女性起業家に対する効果的な情報発信の在り方などについて意見交換を行った。

以下では、懇談会で聞かれた主な意見を紹介する。

<懇談会での主な意見>

起業のきっかけ・特徴

・子育てしながら仕事をしていく上で、プライベートをサポートしてくれるサービスがあればと思ったことがきっかけ。

・出産後、ストレスで体調を崩した経験を踏まえ、子育て中に気分転換できる時間を提供したいと思った。

・得意な焼き菓子を友達等に試食してもらっていたところ、好評だったことが始まり。

・ワーク・ライフ・バランスをとって、規模が小さくても生活の不便等ちょっとしたことに気づいて、事業に結びつけてい る人が多い。

事業を拡大・成長させていく中での課題

・契約など専門家に相談したいと思うが、適切な人か否か見極め方が難しい。

・支援・助言にとどまらず、中に入って一緒に手伝ってくれる人がほしい。

・投資する側、例えば金融機関の職員、ビジコン審査委員、メンター等も男性が圧倒的に多い。女性が増えると、女性 目線での支援・取組が進むのではないか。

女性起業家に対する効果的な情報提供の在り方

・情報が溢れている中で、いい情報・正しい情報を見極めるのが難しい。

・ショッピングセンター等、身近な場所で相談ができるといい。

・子育てとの両立の工夫などを発信してきたことで、自分もやってみたいという人が出てきた。ロールモデルをどんどん 見せていくことが重要。

コラム1-3-7①図 懇談会の様子 コ ラ ム

1-3-7

なお、コラム1-3-7②図は、中小企業における役員の男女比率を見たものである。これを見ると、中小企業の役員の うち約3割が女性となっていることが分かる。また、従業者規模の小さい企業ほど、女性役員の割合が高くなっているこ とが見て取れる。

コラム1-3-7②図 中小企業における役員の男女比率(従業者規模別)

資料:中⼩企業庁「中⼩企業実態基本調査」

(注)ここでいう役員とは、代表取締役社⻑・取締役社⻑と有給役員のことをいう。

5⼈以下 6〜20⼈ 21〜50⼈ 51⼈以上

0%

20%

40%

60%

80%

100%

66.3% 71.3% 75.1%

82.1%

69.9%

33.7% 28.7% 24.9% 17.9% 30.1%

中⼩企業における役員の男⼥⽐率(従業者規模別)

性別

女性起業家を含む多様な人材の活躍の場としても、中小企業・小規模事業者の重要性は高いと言えよう。

中小企業白書 2020

- 161

4 1 3 2

2 ベンチャー企業の動向

起業活動が低水準にとどまる中、ベンチャー企 業に注目が集まっている。政府の「成長戦略実行 計画」

(令和元年 6

21

日閣議決定)においても、

イノベーションの担い手として期待されており、

我が国経済の成長にとって重要な存在である。こ こからは、次世代の経済成長の中核となり得るベ ンチャー企業の動向について見ていく。

まず、国内のベンチャーキャピタル等(以下、

「VC

等」という。

)による国内のベンチャー企業

へ投資について見ると、2014年度以降は投資金 額及び投資件数共に増加傾向で推移しており、

2017

年 度 か ら

2018

年 度 に か け て 投 資 金 額 は

25.3%の増加、投資件数も 10.3%の増加となって

いる(第1-3-45図)。

第1-3-45図 日本のVC等による国内向け投資金額と投資件数の推移

資料:⼀般財団法⼈ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャー⽩書2019」

2014 2015 2016 2017 2018

0 500 1000 1500 2000

0 500 1000 1500 2000 2500

1,092

1,362

1,706

740

874

1,108 954

727

1,344 1,483

⽇本のVC等による国内向け投資⾦額と投資件数の推移

国内向け投資⾦額(左軸) 国内向け投資件数(右軸)

(億円) (件)

(年度)

また、1件当たりの投資金額について見ると、

2015

年度以降は増加傾向で推移しており、2017 年度から

2018

年度にかけて

13.5%の増加となっ

ている(第1-3-46図)。こうした国内ベンチャー 企業への投資の増加から、その注目度の高さがう かがえる。

第1-3-46図 日本のVC等による国内向け1件当たり投資金額の推移

資料:⼀般財団法⼈ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャー⽩書2019」

2014 2015 2016 2017 2018

0 20 40 60 80 100 120 140

101.8 101.3

115.0

91.6 98.5

⽇本のVC等による国内向け1 件当たり投資⾦額の推移

(億円)

(年度)

中小企業白書 2020

- 163

4 1 3 2

ここまで日本のVC等によるベンチャー企業へ の投資の増加について見てきたが、ベンチャー企 業への資金供給は

VC

の他にも多様な主体が担っ ている。第1-3-47図は、投資家のタイプ別のス タートアップへの投資額の推移を示している。

2018

年について見ると、事業法人による投資が 最も多く、全体の

43.8%を占める。また、VC

に よる投資も全体の

36.0%を占めており、資金供給

元としての存在感は大きい。さらに、全体に占め る割合は小さいものの、個人からスタートアップ への投資も増加傾向にあることが分かる。

2017

年版中小企業白書においては、創業期に おける課題として「資金調達」の割合が最も高く なっていることが確認されており9、ベンチャー 企業への投資の拡大によりこうした課題の解決に つながることが期待できる。

第1-3-47図 投資家タイプ別投資額の推移

資料:INITIAL「JAPAN STARTUP FINANCE REPORT 2018」(2019年2⽉21⽇ 基準) (注)1.「その他」には未分類を含む。

2.数字は、事業法⼈、VC、個⼈の投資額を⽰す。

2009 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000

32 62

1,615

190

1,963

345

投資家タイプ別投資額の推移

事業法⼈ VC ⾦融機関 海外 個⼈ その他

(億円)

(年) 4,481

関連したドキュメント