8-1 提 言
(1)プロジェクトマネジメントへの提言
1)トンガの状況にあったものとなるようPDMの改訂を提案する。プロジェクトの残り期間 にかんがみると、実用性と持続可能性を十分考慮し活動を行っていく必要がある。
2)プロジェクトが行う研修について、研修生のキャパシティを考え研修のペースを落とす ことを考慮することが望ましい。また、既に実施された研修トピックのうちのいくつかは 再度フォローアップが必要と思われる。確実な能力の基礎を築くためには、プロジェクト は案件のスコープを縮小する、あるいはNB-ISTメカニズムのトピックや分野を減らす必要 があるかもしれない。
3)プロジェクトはIST調整官とスーパーバイザーの役割と責任を明確にするべきである。ま た 、 看 護 ス ー パ ー ビ ジ ョ ン の 構 造 を 定 義 す るIST調 整 官 や ス ー パ ー バ イ ザ ー の 機 能 、 qualifications、 報 告 系 統 に つ い て 、 早 期 に 看 護 ス ー パ ー ビ ジ ョ ン シ ス テ ム のProcess and Procedure等に明記され、関係者間で共有される必要がある。
(2)MOHへの提言
1)MOHには、CSの卒前教育及び新人教育への統合、PSCのパフォーマンス評価のツールと しての活用、NB-IST関連活動を年間マネジメント計画に統合するなどの方法により、プロ ジェクトが開発したCSをメインストリーム化していくための努力が求められる。
2)MOHは、パイロット地域以外の地域におけるNB-IST関連活動の実施のために予算確保を 行うことが求められる。
3)MOHは、スーパーバイザーの能力開発のために継続的に資金を確保する必要がある。
8-2 教 訓
(1)広域案件は、対象国間で経験をシェアできるというメリットはある。一方で国によって、
ヘルスシステムや健康課題が異なるため、テーラーメイドの支援が必要である。したがって、
詳細策定時にはそれぞれのコンテクストに沿ってリソースニーズを適切にアセスメントする 必要がある。
(2)本プロジェクトでは、トンガの保健システムを考慮し、臨床看護師も対象に含めるなど、
他国で開発されたモデルをローカライズした。モデルを用いた広域案件を実施する際には、
フレキシビリティをもたせ、その国にあったモデルにModifyすることが必要である。
プロジェクトのデザイン上、他国でつくられたシステムを確立(PDM上の文言は「強化」)する ことを命題とすることは、特にプロジェクトの開始時にはC/Pにその意義が実感として理解されず、
相手国側のオーナーシップと持続性の担保に影響を与える可能性がある。本プロジェクトではCS とアセスメントに関しては、フィジーの先行プロジェクトに啓発されたトンガ側が率先して取り 組んでおり、持続性を見据えた将来的な構想もある程度描けているが、それ以外の要素に関して はプロジェクトのなかでひととおり体験し、その有用性や効果を見極めたうえで「採用」を決め
る(=持続させる努力をするか検討する)というスタンスであるように見受けられる。「NB-ISTの 仕組みを確立・強化すること」の有用性をより早い段階で認識させるためにも、それによって相 手国の何がどのように向上するのか、それが相手国のニーズにどのように対応するものであるの かを、PDM上でより明示的に示すことが必要である。
付 属 資 料
1.M/M〔合同評価報告書(JER)を含む〕(フィジー)
2.PDM Ver. 2(フィジー)
3.PDM Ver. 3(フィジー)
4.M/M〔合同評価報告書(JER)を含む〕(トンガ)
5.PDM Ver. 3(トンガ)
6.PDM Ver. 4(トンガ)
7.評価グリッド(フィジー)
8.評価グリッド(トンガ)