1 関係機関・団体等の役割
(1)県の役割
○県民の生涯を通じた健康づくりを実現するため、市町村、学校、職域、健康関 係団体等と協力し、健康づくりに取り組みやすいように環境整備を行い、県民 が取り組む健康づくりを支援していきます。
○健康づくりの参考となる県内の生活習慣病予防や健康づくりに関する情報の収 集・分析を行い、市町村や関係団体等に提供していきます。
○また、市町村等と協力し、健康づくりを支える人材の育成に取り組みます。
○保健福祉事務所は、広域的、専門的な立場から、市町村や学校、職域、地域の 関係団体等が行う健康づくりを支援していきます。
○市町村が作成する健康増進計画の策定等への支援を行います。
○計画所管課の健康増進課は、推進のための会議を開催し、生活習慣病予防や健康 づくりに関する取組みについて、市町村・職域及び各関係団体等との連携体制を整 えていきます。また、県民健康・栄養調査の企画・結果の分析、計画の進行管理・評 価方法、改定計画に係る検討を行います。
○関係事業所管課など庁内の関係課を構成員とした連絡会議により、進捗状況の 確認や事業の評価を行うとともに、健康づくりに関連する計画や事業について 情報交換及び連携し、効果的に県民の健康づくりを推進していきます。
※関係事業所管課の役割等については、P66〜67「主な分野と県の役割及び関係 事業所管課一覧」を参照。
(2)市町村の役割
○市町村は、住民に身近な組織であり、住民の健康づくりの推進役であるため、
地域の行政機関、学校、職域、健康関係団体、地域団体や自主的グループ等と 連携を図り、市町村の実態に合わせた健康づくりを展開していきます。
○また、住民に身近な拠点で、健康相談や健康教育を行うとともに、生涯教育や スポーツなどの各分野と連携し、保健事業を効率的に行っていきます。
○住民が健康づくりや疾病予防に取り組めるように、生活習慣病予防の啓発や健 康に関する情報、保健事業等の情報を住民や関係団体等に提供していきます。
○また、住民の健康づくりを推進するため、地域の健康づくりの人材を育成し、
活動の支援を行います。
○各種事業や地域活動を通して、住民が主導する健康づくりを支援し、地域のコ ミュニティの活性化を図ります。
○市町村は健康増進計画等により、市町村の実態に応じた健康づくりを計画的に 推進していきます。
(3)企業・保険者の役割
○企業では、従業員の健康管理という観点から、働き盛り(成人期)の健康づくり に重要な役割を担っています。そのため、定期健康診断や保健指導の実施、メ ンタルヘルス対策等健康に関する体制整備とともに、従業員の健康管理や健康 づくりを行います。
○保険者は、被保険者・被扶養者に対する特定健康診査・特定保健指導、保健事 業等の実施による健康の保持・増進を図るとともに、メタボリックシンドロー ムや生活習慣病の予防について普及啓発を行っていきます。
○また、保健指導等は行動変容につながるよう効果的な方法を工夫していきます。
(4)学校の役割
○学校は、心身の発達段階にある児童・生徒に対して、健康の大切さを認識し、
生涯を通じて自らの健康づくりを実践していけるように、知識を身につけ、実 践できる能力等を育むための教育を行います。
○家庭や地域と連携し、健康的な生活習慣を身につけるための教育や未成年者の 喫煙や飲酒防止に取り組みます。
○学校の施設開放等を通じて、地域のコミュニケーションを図るとともに、地域 の健康づくりを支援していきます。
○地域、家庭と連携し、多様化する児童・生徒のこころの健康対策などに取り組 みます。
(5)健康関連団体等の役割
○医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、栄養士会、歯科衛生士会等の団体 は、その専門性を活かして、県民に健康に関する情報提供や相談等を実施しま す。
○また、県内の健康づくりに関する事業に積極的に協力し、健康づくりを支援す るとともに、メタボリックシンドロームや生活習慣病予防について、普及啓発 を行います。
(6)地域団体等の役割
○老人クラブ、婦人団体、消費者団体、食生活改善推進団体などの地域団体や NPOは、地域における健康課題や地域住民の健康意識等を把握し、健康づく りに関する学習の場の提供や健康に関する情報提供などの自主的な活動を通じ て、住民の健康づくりを支援します。
○メタボリックシンドロームや生活習慣病予防の重要性について、普及啓発を行 います。
○各種事業や活動を通して、地域のコミュニティの活性化を図ります。
(7)(公財)かながわ健康財団の役割
○県内の広域的な健康づくりの推進母体として、県・市町村・企業・健康関連団 体・地域団体等と協力をして、県民の健康づくりを支援していきます。
○健康まつりやイベント、健康セミナー等を通じて、健康づくりに関する情報を 広く県民に提供します。
○メタボリックシンドロームや生活習慣病予防の重要性について普及啓発を行っ ていきます。
○がん征圧月間運動や講演会等を通じて、がん検診の必要性やがん予防に対する 情報を広く県民に提供します。
2 計画の推進体制
(1)健康寿命日本一戦略会議(仮称)
○「健康寿命 日本一」を達成するため、有識者、先進的な取組みを行っている 民間企業や自治体等により、「かながわ健康プラン21(第2次)」の戦略的 な実行方法などについて検討をしていきます。
(2)かながわ健康プラン21推進会議
○県民、企業、学校、行政が一体となり、県民健康づくり運動の指針である「か ながわ健康プラン21(第2次)」を推進していきます。
(3)神奈川県生活習慣病対策委員会
○県の附属機関として、県内の生活習慣病の現状やその対策等に関して、調査審 議を行います。
○また、専門的知見から「かながわ健康プラン21(第2次)」について、進捗 状況の確認や評価、計画の改定等の検討を行います。
主な分野と県の役割及び関係事業所管課一覧
主な分野 主な関係局 主な関係課等
①市町村、学校、企業や関係団体と連携し、食生活・栄養に 関する教育・指導を実施する
環境農政局 保健福祉局 教育局
かながわ農林水産ブランド戦略課 健康増進課
保健福祉事務所 保健体育課
②市町村、学校、企業、食生活改善推進員などが行う食生 活改善活動を支援する
保健福祉局 保健福祉事務所
③特定給食施設等における栄養成分表示を推進する 保健福祉局 保健福祉事務所
④食生活に関する情報をインターネットやリーフレット等を通 じ広く提供する
環境農政局 保健福祉局
かながわ農林水産ブランド戦略課 健康増進課
保健福祉事務所
⑤「医食農同源」として、食を中心とした健康の保持・増進を 図る取組みを推進する
環境農政局
保健福祉局
保健福祉大学 教育局
かながわ農林水産ブランド戦略課 農政課
農業技術センター 健康増進課 保健福祉事務所 衛生研究所 保健体育課
①生涯スポーツ社会の実現に向けて、乳幼児から高齢者ま でのライフステージに応じたスポーツ活動を推進する
教育局 スポーツ課
体育センター
②スポーツに親しめる環境を整えるため、県の運動施設、学 校や大学のスポーツ施設の活用など、スポーツをする場 の充実を図る
教育局 スポーツ課
③気軽に運動・身体活動に取り組めるよう県立都市公園等 の整備を進める
県土整備局 都市公園課
④高齢者が健康で生きがいのある生活を送ることができるよ う、社会参画活動を支援する
保健福祉局 高齢福祉課
⑤神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例などに基づ き、公共施設、商業施設等の建物や、道路、公園などのバ リアフリー化を推進し、高齢者等が外出しやすい街づくり に努める
県土整備局 保健福祉局
建築指導課 地域保健福祉課
①こころの健康の保持・増進のための普及啓発活動や相談 体制を充実する
商工労働局 保健福祉局
労政福祉課 保健福祉事務所 精神保健福祉センター
②インターネットなどの活用により生涯学習情報等を充実し、
県民の余暇活動を支援する
教育局 生涯学習課
③自然にふれあい、心身のリフレッシュを促進するため、自 然公園・保全緑地・都市公園等の整備、活用を推進する
環境農政局 県土整備局
自然環境保全課 森林再生課 農地保全課 都市公園課
④心身のリフレッシュを図るため、多様な農業体験の場を提 供し、「農」への参加や交流機会の拡大を推進する
環境農政局 農地保全課
⑤日常生活の活力の源である睡眠について、適切な知識の 普及を図る
保健福祉局 健康増進課 保健福祉事務所
①飲酒がもたらす健康被害や適正飲酒に関する情報を広く 提供する
保健福祉局 健康増進課 保健福祉事務所
②飲酒に関する相談や指導体制を充実する 保健福祉局 保健福祉事務所 精神保健福祉センター
③青少年が酒類を容易に入手できない社会環境づくりを進 める
県民局 青少年課
①受動喫煙防止対策を推進する 全局 がん対策課
保健福祉事務所
公共施設を所管する全室課
②喫煙がもたらす健康被害に関する適切な情報を広く提供 する
保健福祉局 がん対策課 保健福祉事務所
③喫煙に関する相談・指導体制を充実する 保健福祉局 がん対策課 保健福祉事務所
④青少年がたばこを容易に入手できない社会環境づくりを 進める
県民局 青少年課
身 体 活 動
・ 運 動
休 養
・ こ こ ろ の 健 康 づ く り
飲 酒
喫 煙
県の役割
栄 養
・ 食 生 活