5. 成形品中の物質についての情報の入手
5.2 成形品中の物質の化学分析
成形品中の物質は同定可能であり、その濃度は各種分析方法により定量される。もし情報 取得の別の手段が不調、あるいは煩雑すぎる場合には、化学分析の实施が、成形品の組成 に関する情報を得る選択肢となろう。成形品が均質材料からなる場合は、もちろんできる が、しかし又、複雑で小さな成形品についても、サンプルの裁断及び試験は实現可能な手 段である。
ある成形品(玩具、靴等)については、生産中あるいは最終製品の製造に使用される原材
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料の化学分析が通常作業として行われている。その他の法令のコンプライアンスあるいは 製品品質管理のチェックに定常的に实施される分析は REACH 遵守に必要な情報獲得に役 立たせることができる。
化学分析はある状況下では有用であるが、不明瞭な結果を出す場合もあり、また非常にコ ストが高く情報獲得の好ましい道具としては推奨されない。
5.2.1. 化学分析の困難性
成形品中の物質の化学分析における困難性は、次のような問題に直面するが、化学分析が 实施される場合に、このことを念頭に置かねばならない。
・ 複雑な成形品でいろいろな部分又は原材料で構成されている場合がある。成形品全体の 分析用代表サンプルを作成することが難しい。
・成形品担体中に含まれる物質はそれから抽出されねばならない18。
-これは化学反応を生じて、成形品中には存在しない新しい物質を生成する場合もあ る。
-抽出は完全ではないので、担体中の物質の全量は得られない。
・ サンプル中の各種の物質の存在のスクリーニング及び同定に各種分析方法が利用でき る。
-測定はほとんどの場合、サンプル中の化学成分を同定できるが、最初に成形品の製 造に使用された「物質」を必ずしも測定できるとは限らない。物質はいくつかの成 分からなる場合があることを念頭に置くこと。詳細は「物質同定についてのガイダ ンス」を参照のこと。
-ある方法は、物質の存在というより、元素の存在(例えば、ハロゲン)を示す。
-多くの種類の物質が含まれている場合、全物質の同定には数種類の分析が必要にな るだろう。測定すべき目的物質が明確でない場合は、適切な分析方法の決定が特に 困難である。
-物質の定量化はさらに追加の測定が必要とされる。
5.2.2. 成形品中の物質の化学分析の計画
化学分析は、どの方法でどの情報が得られるかをよく考慮に入れて慎重に計画されねばな らない。分析实施の場合には、経験の深い試験機関と共同で、实現可能な分析方法に基づ
18 成形品から意図的に放出される物質は、原理的には成形品から抽出やその他の特別な方法によらずに分 離されるので、化学分析用にそれぞれのサンプルを作成するのは、普通は可能である。
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く戦略が作成されねばならない。試験戦略及び試験結果の解釈は、成形品に関し既に分析 されたその他の入手可能情報(例えば、産業セクター機関、研究機関、認定化学分析試験 場からの)を考慮に入れて行わなければならない。どの方法を、又どの検査所を使用する かについての公式な要求事項はない。しかしながら、できるだけ、既存の標準法、及び適 切な認定試験所が使用されるべきである。成形品中の物質のサンプリング及び分析方法の 標準法は、付録5に記載されている。
化学分析の計画時には、次のステップを取ることが推奨される。
・ 検討する物質を絞り込むために、専門家に相談する、あるいは産業セクター情報源を参 照する(例えば、多くの成形品について、気体物質が含まれるものは排除される)。
・ 試験戦略を階層状プロセスとして作成する、すなわち、広範スクリーニング、限定スク リーニング、及び半定量法等による同定。
・ 成形品のどの部分を分析するかを特定する:成形品中に含まれる液体、気体、粉体、成 形品担体からの抽出物、特定のSVHCが含まれそうな部分、その他。
・ 物質同定のために化学分析を实施する。
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