第４章 推進体制
２ 役割分担
観光新戦略を推進するためには、県のみならず、県民や観光事業者、関係団体、
市町などがそれぞれの現状や課題を認識し、役割を担いながら力を結集することが 重要です。
主体 主な役割
県 ・社会経済情勢の変化に的確に対応しながら、新戦略の各プロジェ クトを計画的かつ効果的に推進します。
・新戦略推進のため、体制・組織を強化するとともに、観光統計の 収集・分析・活用を充実するなど観光振興の基盤を整えます。
・市町や観光団体等が相互に連携・協働できるよう、総合調整や支 援を行います。
・都道府県間や、テーマや目的に応じた広域的な観光推進団体等と の連携を強化します。
＜具体的な役割の例＞
○新戦略に掲げる施策の進行管理や成果等を踏まえた見直し
○観光客入込数など観光統計や市場動向を踏まえた観光マーケ ティングの分析・取りまとめ
〇本県のイメージリーダーとなる観光拠点等の整備の推進
〇国内外への情報発信・誘客宣伝活動の強化
〇市町、観光関係団体、観光事業者などが行う自主的・主体的な 観光振興活動への支援
○近隣府県、広域観光団体との連絡調整、広域事業の実施
県民 ・県民がふるさとに誇りと自信を持つことが重要です。県民がおも てなしの主役であり、自らが本県の素晴らしさを再認識し、その 発信に努めます。
＜具体的な役割の例＞
○自らが住む地域の魅力の再発見・再認識
〇県内旅行による各地の歴史・文化、自然等の体験
○来訪者へのあいさつや道案内など親切な応対
○清掃や景観づくり、祭事・イベントなど地域づくり活動への積 極的な参加、参画
○県内外の友人・知人への福井の魅力のＰＲ
82 民間事業者
・民間団体
＜観光事業者（旅行業者、交通事業者、宿泊業者、飲食業者等）＞
・自らの企画力と経営力を高め、魅力ある商品・サービスの提供や 顧客満足度の向上を図ります。
・観光振興の最前線での担い手として、自らの創意工夫により、観 光地域づくりに参画し、観光客と地域を繋げる役割を担います。
＜具体的な役割の例＞
○観光サービスの提供者として、おもてなしの心の醸成、質の高 いサービスの提供
〇市町、観光協会と連携した着地型旅行商品の造成
〇事業者同士の連携等による新たな観光の魅力の創出
○国内外の観光客のニーズやユニバーサルデザインに対応した 宿泊・観光施設のグレードアップやリニューアル
〇地域の観光情報の収集と情報発信
＜その他の民間事業者（農林水産事業者、商工業者等）＞
・農林水産事業者や商工業者など、各々の立場で、地域全体の活性 化・魅力づくりに努めます。
＜具体的な役割の例＞
○農商工の連携による観光客のニーズにあった新たな商品やサ ービスの開発
○農林漁業や食、里山里海湖での暮らしなど、魅力ある体験の提 供
○伝統工芸などのものづくりや工場見学など、本県のオンリーワ ン技術の見える化による観光商品の創出
＜市町観光協会＞
・観光地の活性化・魅力づくりの中心的な役割を担う団体であり、
商工会・商工会議所、農・森林・漁協など多様な団体と連携し、
地域の魅力ある資源の発掘、宣伝・売込みに努めます。
＜具体的な役割の例＞
○市町と連携した観光素材を活用した商品の企画・造成や宣伝活 動の実施、旅行業の登録
○農・森林・漁協や商工会・商工会議所、ＮＰＯなどと連携した 新商品・サービスの開発
○着地型周遊観光商品の企画・造成
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＜福井県観光連盟＞
・観光客ニーズの多様化を踏まえ、民間事業者間や、宿泊施設と観 光施設などをつなぐ観光振興のコーディネート機能を担います。
・国内外での誘客宣伝活動を強化します。
・自らが旅行商品の企画・販売を実施します。
＜具体的な役割の例＞
○民間事業者等との連携による観光素材の発掘・磨き上げ
○県内宿泊・観光施設と連携した、本県ならではの観光素材を活 かした旅行商品の造成・販売
○市町や近隣府県等と連携したテーマ性、ストーリー性を活かし た広域的な旅行商品の企画・造成
〇国内外への情報発信・誘客宣伝活動の強化
市町 ・観光・まちづくりの主体として、その地域振興に向けたビジョン、
具体的な施策の企画・調整機能を強化します。また、景観形成や ハード整備を行い、魅力ある観光地づくりに努めます。
＜具体的な役割の例＞
○県民のふるさと意識の醸成を図るため郷土歴史講座の開催や 小中学校での観光読本の普及、県内遠足の推進
○観光協会や農・森林・漁協、商工会・商工会議所などと連携し た観光素材の発掘・活用と総合調整
○市町間で連携した広域観光の推進
○伝統的工芸品や地場産業の振興、これらを活用した産業観光の 推進、土産品の開発
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