日本では、はっきりしない。
遺伝性
発症率に男女差はない。女性はうつ症状 が出やすく、男性は躁症状が出やすい
社会的・経済的に豊かな階層の人に多く
みられ、主に
10〜
30代で発症する。
症状と診断
躁うつ病は通常、抑うつ状態から発症し、いずれかの時点で少なくと も1回は躁状態になるケースをいいます。抑うつは概して3〜6カ月続 きます。
双極I型障害の場合は、抑うつと激しい躁状態が交互に現れます。
それより軽度の双極II型障害の場合は、短期間の抑うつと軽躁状態 が交互に現れます
たとえば秋と冬の時期は抑うつ、春と夏の時期は躁状態になるなど、
季節によって抑うつと躁状態が切り替わるケースもよくあります。
躁うつ病の診断は、特徴的な症状のパターンに基づいて行います。
適切な治療を行うため、医師は患者がその時点で抑うつまたは躁状 態の最中であるかどうかを判断します。躁うつ病ではおよそ3人に1 人の割合で、躁(または軽躁状態)と抑うつの症状を同時に発症する ことがあり、混合性エピソードと呼ばれます。
気分循環性障害
軽度の躁うつ病と呼ばれる。
気分の高揚や落ちこみの程度は比較的軽い
通常は数日間しか続かない。不規則な間隔でかなり頻繁 に再発する。
ビジネスでの成功、リーダーシップ、功績、芸術的創造性 にプラスの影響を及ぼすことがある。
一方で、仕事や学校の成績にむらがある、頻繁に転居す る、失恋や離婚を繰り返す、アルコールや薬物依存にな るといった問題が生じる人もいる。
気分循環性障害の人の約3分の1が気分障害へ悪化す るおそれがあり、治療を必要とします。
経過
ほぼ例外なく再発する。
正常な気分の時期を経ることなく、抑うつから躁 状態、あるいはその逆に変わることが多い。
短いサイクルで両方の状態を交互に繰り返す急 速交代型も存在し、最大
15%がこのサイクルを
1年間に
4回以上起こし、その多くは女性です。
サイクルが速いと治療が難しくなります。
治療
抗うつ薬を服用するとき、抑うつから軽躁状態や 躁状態へ急転したり、抑うつと躁状態を短いサイ クルで繰り返すことがあるため、抗うつ薬は気分 に与える効果を慎重に観察する。
軽躁状態や躁状態への移行をうかがわせる徴 候がみられれば、ただちに抗うつ薬を中止する。
躁うつ病の人が抗うつ薬による治療を受けてい
るときには、リチウムなどの気分安定薬や抗けい
れん薬を使用する。
治療 リチウム
躁うつ病の70%で気分の変調傾向を抑える。
投与中は、血液検査で血液中のリチウム濃度を監視する。
副作用:ふるえ、軽い筋肉のけいれん、吐き気、嘔吐、下痢、のどの 渇き、多尿、体重増加、にきびや乾癬(かんせん)の悪化、甲状腺ホ ルモン低下
重篤な場合、慢性的な頭痛、錯乱、眠気、発作、不整脈が起こる。副 作用は高齢者に多くみられる。
投与量を減らすか中止すれば副作用は消失する。
リチウムの長期使用が腎機能低下がありうるので、6カ月ごとに血液 検査と尿検査を行って腎機能をチェックする必要がある。
リチウムはまれに、発達中の胎児に心臓の異常を引き起こすので、
妊娠する可能性のある女性はリチウムの使用を中止しなければなり ません。
治療 他の薬
突然の躁状態の治療には、重大な副作用の危険が少ないリスペリド ン、クエチアピン、オランザピン(非定型抗精神病薬)が使用される。
ゾデピン、レボプロメジン、フルニトラゼパムも使用される。
カルバマゼピンやバルプロ酸などの抗けいれん薬もよく使われる。
カルバマゼピンは赤血球数と白血球数を減らす副作用があり、バル プロ酸は肝障害を引き起こし(主に小児の場合)、まれに膵臓に重度 の損傷を引き起こすこともある。
抗けいれん薬であるラモトリジンを躁うつ病の治療、特に抑うつに対 して使用することで抗うつ薬が必要なくなる場合もある。
カルバマゼピンとラモトリジンは重篤な発疹を引き起こす場合がある。
オクスカルバゼピンとトピラメートもよく使われる。
治療 他の治療法
心理療法は、治療の継続に役立てる目的で、気 分安定薬を服用している人に勧められる。
グループ療法は本人、配偶者、親族に、躁うつ 病の正しい知識を伝達するために役立つ。
光線療法は躁うつ病の患者の中で、軽度または 季節性の傾向を示すうつ病(秋冬はうつ、春夏は 軽躁状態になる季節性感情障害)の治療に使用 される。
あまり光の量が多いと軽躁状態に移行したり、眼
を傷める。
躁病エピソード
三つかそれ以上が持続 単なる易怒的の場合は四つ
自尊心の肥大、または誇大(自分が偉くなったと思いこむ、怒りっぽい、気分 の著しい高揚)
睡眠欲求の減少(3時間眠っただけでよく休めたと感じる、寝ないでも平気 )。
普段よりも多弁で、しゃべり続けようとする心迫。しゃべりやまない。
観念奔逸、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験。
色々な考えが頭の中にあふれてくる
注意散漫(すなわち、注意があまりにも容易に、重要でないかまたは関係の 無い外的刺激によって他に転じる、すぐに気が散る )。
目標志向性の活動(社会的、職場または学校内、性的のいずれか)の増加、
または精神運動性の焦燥。活動的になる、じっとしていられない
まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中すること(制御のきかな い買い漁り、性的無分別、馬鹿げた商売への投資などに専念すること)。
そううつ病
躁病エピソードが間に挟まるうつ病。
躁病エピソードからうつ病に移行する場合 もそううつ病。
躁病エピソードが1週間以上続けば、双極
I型障害、4日以上6日以下なら
II型。
II
型の見落としが多いといわれている。
パニック障害
強い猛烈な「不安感」をおもな症状とする精神疾患
いくつかの物質(カフェイン、乳酸、炭酸ガスなど)でパ ニック発作がでてしまうことや、
睡眠中に発作が起こる
1992年、世界保健機構(WHO)の国際疾病分類によっ てこの「パニック障害」が独立した病名
アメリカでは100人に3人の割合で発症している
パニック障害を発症した患者さんの状況的な原因として 考えられるのは、重度のストレスや過労、睡眠不足、そ れに加え風邪などの体調の悪い時がかさなった時などに 発症することが多く誘因となるともいわれています。
パニック障害の具体的な症状
突然、表現のしようがない体の底からわきあがるよう理由のない不 安感
様々な不安の身体的症状からおこるパニック発作
激しい動悸、めまい、息が詰まる感じ、手や足が震える、生きていて はいけないのではないかという恐怖感や絶望感、
パニック発作が起こり、繰り返されてしまうため、「また起こるのでな いか?」という予期不安に悩まされはじめる。
だんだん自分の行動範囲が狭められていき、電車などに乗っても、
普通列車のように停車間隔の短くない特急列車に乗れなくなったり、
車を運転していても、長時間の渋滞や長いトンネルなどに強い不安 を感じたりして、1人で外出することができなくなる。
原因
「脳内不安神経機構の異常」と考えられている
「幼児期の体験などトラウマや性格的なもの」に注目する考え方は少ない
発症や悪化の誘引としてストレスなどが関係している
ストレスで壊した胃を薬で治療するように、パニック障害も薬で治療する
ノルアドレナリン仮説
脳の青斑核などのノルアドレナリンの過剰分泌、あるいはレセプターの過敏反応が 起きているのではないか。
セロトニン仮説
ノルアドレナリンにより引き起こされる不安感を抑制するセロトニンという神経伝達物 質が不足したり、またはレセプターが鈍くなっているためではないか。
セロトニンの過剰によるという説もある。
ギャバ・ベンゾジアゼピン仮説
不安を抑える働きのある神経伝達物質のGABAのレセプターや、連結しているベンゾ ジアゼピン・レセプターの感受性に問題があるのではないかという説。
パニック障害の克服と治療法
これまでのおこった症状の流れを思い出す。
初めて起きたパニック発作が原因で、「また発作が起こったら・・・」という強い 不安のために、いつの間にか自己暗示がかかってしまい、それが原因でパ ニック発作が起きていることを理解します。
この症状が単なる「パニック障害」という一時的な病気であることを自分の中 で確認する。
「パニックにならないように・・・」と気にして生活していることが、余計に予期 不安を強めてしまい自己暗示になってしまう悪循環を作っているんだと自分 にも周囲の人にも理解してもらいます。
日常の生活で不安に左右されず、不安は不安のままで置き、「こんなのどう でもいいこと」と不安をかるく考えるように心がけましょう。
しかし焦りは禁物です。家族とゆっくり話し合い、また専門の医師とお話した り、マイペースでゆっくりとステップアップするように克服していくことが大切で す。