を全道・全国、そして世界に発信し、地域再生や活性化に結び付けていこ うというねらいです。また、地域格差や高齢化、環境、食料など、北海道 が直面する課題に７局一体となって真正面から向き合い、視聴者のパート ナーとして地域再生の拠点としての役割を果たそうと考えています。さら に、スポーツや地域文化の振興など、“地域の元気”を伝えることも公共 放送の役割です。また、事件・事故などの緊急報道にも全力であたります。
ＮＨＫ北海道は、道内７つの放送局の地域における存在感を高めるため、
年間計画の中で道内各局月間を設定し、公開番組や地域発全国番組の収 録・放送、さらに全道向けのニュース・情報番組のキャラバンなどを集中 的に実施します。
平成２３年（２０１１年）７月２４日、テレビは完全なデジタル時代に なります。ＮＨＫ北海道は、道内のデジタル受信機普及を着実に進めるた め、“ＮＨＫ北海道だからできる”質の高いニュースや番組を発信してい きます。また、平成２３年の完全デジタル化へ向けて、デジタル放送なら ではの魅力ある番組の制作や編成を戦略的に実施していきます。
また、放送と通信が融合する本格的なデジタル時代に向けて、放送を軸
に、パソコンや携帯端末など“3-Screens”でのコンテンツ展開を行い、
≪重点事項≫
１．視聴者の信頼に応える充実した地域放送
○厳しさを増す北海道経済、疲弊する自治体財政、医療問題など、人々の暮らしを 取り巻く状況は不透明感を増しています。こうした北海道の課題にタイムリーに 切り込み、正確で信頼できる情報を伝え、公共放送としての役割をはたします。
また、道内の有識者・視聴者とともに課題解決に向けた道筋を考えます。
○道内各地を訪ねる公開番組、北の大地に生きる人物の思いや雄大な自然を描くド キュメンタリーなどの多彩な番組群で、北海道が持つ魅力を幅広く伝えます。多 様な番組をとおしてふるさとの良さを再発見し、地域の活性化に尽くします。
○「北海道はひとつ」を合言葉に道内７つの放送局のネットワーク力をさらに生か し、迅速で正確、かつ厚みのあるニュースを伝えるとともに、視聴者の日々の生 活に関わる身近なニュースや課題を多角的に取材し、「北海道の今」が“まるご と”わかるニュース番組を放送します。また、地域の暮らしに役立つさまざまな 情報をコンパクトにわかりやすく伝える情報番組も放送します。
２．北海道の魅力を発信する「まるごと体感！北海道」
○「まるごと体感！北海道」をキャッチフレーズに、北海道７つの放送局が連携し、
各放送局の地域におけるステーションイメージの向上をはかるため、「Ｄ（どさ んこ）広域プロジェクト」を推進します。多彩な特集番組やミニ番組の放送をは じめ、それぞれの放送局ごとに集中編成月間を設けてキャラバン展開を行うなど、
担当地域ごとの魅力あふれる情報を全国・全道に放送していきます。
○北海道の豊かな自然や、世界的に認知度の高まる食文化など北海道の魅力を番組 やニュースで全国に発信し、北海道の地域再生・活性化に貢献します。また、北 海道洞爺湖サミットの開催で、世界的に注目が集まっている北海道の魅力を、国 際放送を通じて全世界に向けて発信します。
○北海道の魅力をニュースや番組で伝えるほか、地元の人だけが知る“美しい風景”
や地域の活性化に取り組む“人”、北海道の自然や文化を満喫するための“楽し み方”を、ホームページやデータ放送と連動し、紹介していきます。
３．迅速で的確な報道と防災への取り組み
○地震・津波・雪害・噴火活動などの自然災害や、事件・事故などの緊急報道につ いては、道内７放送局のネットワーク力を最大限に発揮し、地域のライフライン としての役割を果たします。また、データ放送やホームページなどでも情報を伝 えます。
第４５回衆議院議員総選挙（任期満了日 平成２１年９月１０日）にも万全を期 してあたります。
４．デジタル放送ならではのサービスの充実
○平成２３年７月のアナログ放送終了を告知するミニ番組を制作・放送し、完全デ ジタル化へ円滑に移行できるよう視聴者の理解促進に努めます。
○「北海道日本ハムファイターズ」や「コンサドーレ札幌」などのスポーツ中継な どでは、５．１ＣＨサラウンドや連動データ放送などデジタル放送ならではのサ ービスを展開し、地上デジタル放送の普及促進に努めます。
また、今年度は計画的に「デジタル普及ウイーク」を設定し、集中的に地上デジ タル放送の魅力を伝えます。
５．地域に根ざしたスポーツ情報の発信
○日本一奪還を目指す「北海道日本ハムファイターズ」やＪ１再昇格を目指す「コ ンサドーレ札幌」、バスケットボールの「レラカムイ北海道」の地元チームの試 合を、中継やニュースできめ細かく伝えます。
また、平成２２年２月開催の冬季オリンピック・バンクーバー大会にむけて、北 海道ゆかりの選手への応援の声を伝えるほか、その選手の活躍をニュースなどで 伝えます。
そのほか、視聴者の関心の高い高校野球やアイスホッケー、スキージャンプ競技 などのウインタースポーツの情報も伝えていきます。
≪各局の重点事項≫
札幌放送局
○道内７つの放送局の地域における存在感を高めるため、放送の年間計画の中に各局 月間を設定し、札幌局が中心となって、公開番組や地域発全国番組の収録・放送や ニュース・情報番組のキャラバンなどを集中的に実施します。
○厳しさを増す自治体の財政、医療・教育・雇用の問題など、北海道の人口の約半数 が集中する道央圏はさまざまな問題を抱えています。小樽・千歳・岩見沢・滝川の ４つの報道室とのネットワークを生かして、きめ細かく伝えます。
○番組・ホームページ・データ放送が連携してさまざまな北海道の情報を発信し、「Ｎ ＨＫ on 3-Screens」を実現します。“まるごと体感！北海道”キャンペーンの一 環として、視聴者から写真やエピソードを募集し、ホームページや番組で、年間を とおして北海道の魅力を紹介していきます。
○番組やイベントを通じて視聴者とのふれあいを深め、地域に信頼され親しまれる放 送局を目指します。大学生バンドや道内で活躍するミュージシャンを招いての公開 ライブを行います。また、学園祭で学生とともに公開放送を行うなど、ＦＭの音楽 情報番組を中心に、ＮＨＫと若者のふれあう機会の拡大に努めます。
函館放送局
○開港１５０年を迎えた観光都市函館の魅力を広く伝えるとともに、地域のさまざま な課題を多角的にとらえ、深く掘り下げて発信します。また、放送を通じて、地上 デジタル放送の普及に力を注いでいきます。
○万一の災害や大事故に備え、緊急報道体制をいっそう強化します。第４５回衆議院 議員総選挙（任期満了日 平成２１年９月１０日）では迅速で正確、かつわかりや すい情報提供に努め、視聴者の信頼に応えます。
○道南地方向けのラジオ公開番組は、内容をさらに充実させ、会館ロビーからの公開 放送を続けます。渡島・桧山支庁の各市町村へ出かけ放送する「出前放送」も引き 続き展開し、より視聴者に親しまれる放送局を目指します。
旭川放送局
○“まるごと体感！北海道”キャンペーンの一環として、道北各地の多彩な魅力や課 題について、ニュースや番組で積極的に取り上げます。旭山動物園や富良野をはじ めとする観光への取り組み、また、道北４７市町村の食やイベントを情報番組など で伝えます。
○財政難で疲弊する自治体、厳しさ続く雇用など、地域が抱えるさまざまな課題を掘 り下げて伝えます。解決に向けた先進的な取り組みについても、生活者の視点で可 能性を探っていきます。また、意欲的に活動するグループや市民にもスポットをあ て、地域が元気になるような番組を発信します。
○平成２３年（２０１１年）７月に迫った地上デジタル放送への円滑な完全移行に向 けて情報を発信します。また、「美瑛の丘」の四季の移ろいなど、道北の圧倒的な自 然やその地に暮らす人々の生活などを高画質・高音質のハイビジョンで制作し、地 上デジタル放送の普及促進に努めます。
帯広放送局
○十勝の基幹産業である農業をはじめ、環境問題や観光など、地域の課題や魅力を深 く掘り下げ、多様なかたちで発信します。全国向け・道内向けにさまざまな番組を 集中して放送する“十勝月間”を設け、地域の魅力を伝えます。
○十勝向けの情報番組の内容充実をはかります。地元の情報をきめ細かく伝えるため、
全１８市町村から寄せられる情報を紹介するコーナーを新設するなど、より親しみ やすい番組づくりをめざします。
○太平洋を震源とする地震や津波など、大規模な災害から生命・財産を守るために、
緊急報道や防災の意識を高める報道に力を注ぎます。また、第４５回衆議院議員総 選挙（任期満了日 平成２１年９月１０日）をはじめとする選挙報道などを迅速か つ正確に伝えます。