業務概要
平成 18 年度 共同利用研究一覧
研究課題 ’06-14
共生・寄生二形性真菌の形態と生態に関する研究 畑 邦彦(鹿児島大学農学部)
川本 進 , 大楠美佐子(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-15
真菌が生産する抗アスペルギルス物質の研究 深井 俊夫(東邦大学薬学部)
宇野 潤 , 三上 襄(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-16
環境内真菌の吸入と非感染性ヒト疾患との関連に関する 研究
渋谷 和俊(東邦大学医学部)
亀井 克彦(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-17
琉球大学医学部皮膚科で分離された真菌の形態学的 , 生
理学的 , 分子生物学的同定
稲福 和宏(琉球大学医学部附属病院)
佐野 文子 , 亀井 克彦(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-18
分子生物学的手法を用いた魚類病原真菌の同定に関する 研究
畑井喜司雄(日本獣医生命科学大学獣医学部)
佐野 文子 , 横山 耕治 , 亀井 克彦(千葉大学真菌医学 研究センター)
研究課題 ’06-19
家畜・家禽等の真菌症の病原学的および病因学的診断 木村久美子 , 播谷 亮(動物衛生研究所感染病研究部)
佐野 文子 , 横山 耕治 , 三上 襄 , 亀井 克彦(千 葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-20
宿主の病原真菌感染防御能に対するDHAの影響・その 分子機構の解明
二川 健(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
大荒田素子 , 栗田 啓幸 , 五ノ井 透 , 亀井 克彦(千 葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-21
Aspergillus 及び関連菌の分子系統解析と形態学的研究と
の比較研究
堀江 義一(千葉県立中央博物館)
矢口 貴志(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-22
病原酵母の株識別法の検討
神戸 俊夫(名古屋大学医学部附属神経疾患・腫瘍分子医学 研究センター)
田中 玲子 , 知花 博治(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-23
新規に単離した抗真菌性物質Fr604の作用機序 河合 清(中京女子大学大学院健康科学研究科)
福島 和貴(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-24
真菌からの新規生理活性リード化合物の探索 河合 賢一 , 細江 智夫 , 板橋 武史(星薬科大学)
福島 和貴 , 矢口 貴志(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-25
犬の耳道内M . pachydermatisの耳道内環境に与える影響 について
小守 忍(岩手大学農学部)
福島 和貴 , 田口 英昭(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-26
Candida albicans脂肪酸不飽和化酵素遺伝子破壊株のアレ
イ解析
村山 琮明(北里大学北里生命科学研究所)
横山 耕治 , 知花 博治(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-27
病原真菌Candida tropicalisの二形性変換のゲノム・ネッ
トワーク
鈴木 孝仁 , 岩口 伸一(奈良女子大学理学部)
横山 耕治(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-28
Aspergillus section Nigriの分子分類などによる類別とオク ラトキシン産生
髙橋 治男(千葉県衛生研究所)
一戸 正勝(東京家政大学家政学部)
浅尾 務 , 久米田裕子(大阪府立公衆衛生研究所)
田端 節子(東京都健康安全研究センター)
陰地 義樹 , 大橋 正孝(奈良県保健環境研究センター)
横山 耕治(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-29
Cryptococcus neoformanas薬剤耐性のスクリーニングと分子
機構解析
野村 文夫(千葉大学大学院医学研究院)
川本 進 , 大楠美佐子(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-30
真菌の窒素代謝とNOストレス耐性機構の研究 祥雲 弘文(東京大学大学院農学生命科学研究科)
山口 正視 , 川本 進(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-31
Candida albicansバイオフィルムの微細構造
杉田 隆(明治薬科大学)
山口 正視 , 川本 進(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-32
海洋生物を素材とした抗真菌物質の探索 小林 淳一(北海道大学大学院薬学研究科)
三上 襄(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-33
Nocardia属細菌が持つイソプレノイド生合成遺伝子資源
の探索
大利 徹(富山県立大学工学部生物工学研究センター)
三上 襄(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-34
高度病原真菌のトポイソメラーゼ遺伝子(top2)による 同定法の研究
安藤 昭一 , 篠山 浩文(千葉大学大学院自然科学研究科)
雨宮 良幹 , 齋藤 明広(千葉大学園芸学部)
三上 襄 , 知花 博治 , 矢澤 勝清(千葉大学真菌医学 研究センター)
研究課題 ’06-35
カンジダ酵母の遺伝子の組換え技術に基づく機能解析 長 環 , 豊田 美香(福岡歯科大学)
中山 浩伸 , 青山 俊弘(鈴鹿工業高等専門学校)
水野 貴之(徳島文理大学)
宮川 洋三(山梨大学)
知花 博治 , 三上 襄(千葉大学真菌医学研究センター)
研究課題 ’06-36
糸状菌Aspergillus属のミトコンドリア・マトリックス局在
タンパク質の機能解析
前田 浩 , 岡 千寿(千葉県産業支援技術研究所)
五ノ井 透 , 三上 襄(千葉大学真菌医学研究センター)
研究成果
オクロコニス属の新種に原因する養殖ヤマメの大量死 亡例について研究した .
養殖ヤマメに不完全菌類のOchroconis属菌に原因する 慢性的に死亡する症例が発生した . 罹病魚の外観は腹部 膨満を呈する程度であったが , 開腹すると腎臓が腫大 し, 部分的に白斑状を呈していた . 腎臓内部には多数の 淡褐色の菌糸が繁殖しており , 病理組織学的に肉芽種を 形成していた . 患部からはサブロー寒天培地などで1種 類の菌を培養することができた . 分離・培養された菌は 3隔壁を有する淡褐色の長楕円形の分生子を仮軸状に産
生し , 分生子の表面には細い棘状突起を有した . これら
の特徴から本菌は , Doty and Slater(1946)によって米 国のマスノスケから報告されたOchroconis tshawytschaeに 近似する種であると考えられた .
そこで基準株であるATCC 9915とヤマメ株とを走査 電顕で詳細に形態を比較検討した結果 , ヤマメ株は疣状 突起が1種類であるのに対して9915株は大小2種類の 突起が存在した . また分生子の形状は , 9915株の方が , ヤマメ株よりも細長かった . また , 集落の形状や色調も 若干異なった .
さらにヤマメ株のD1/D2 LSU rRNA遺伝子の配列は 既知種の配列とは異なり , 相同性は80%であった . な
お , 他の病原性黒色菌の配列にヤマメ株の配列を加えて
クラスター解析を行った結果 , 他のOchroconis属菌と同 一のクラスターに位置した . 以上のことからヤマメ株は Ochroconis属の新種であると判断した .
こ れ ら の 他 に , イ ヌ の リ ン パ 節 よ り 分 離 さ れ たLecythophora hoffmanniiに つ い て の 論 文 がMedical Mycologyに受理された .
研究発表 原著
1) Sakaeyama S , Sano A , Murata Y , Kamei K, Nishimura K , Hatai K : Lecythophora hoffmannii isolated from a case of canine osteomyelitis in Japan . Med Mycol 45 , 2007 , in press.
学会発表
1)畑井喜司雄 , 佐野文子 , 西村和子 : オクロコニス
属の新種に原因する養殖ヤマメの大量死亡例につい
て . 第50回日本医真菌学会総会 , 真菌誌47(増刊
1号): 33 , 東京 , 10月21−22日, 2006.