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小売業

ドキュメント内 ディスクロージャー優良企業選定 (ページ 62-69)

三越、 島屋、伊勢丹、阪急百貨店、丸井、ダイエー、イトーヨーカ堂、ジャスコ、

西友、マイカル、ユニー (計11社)

1.ディスクロージャー優良企業および選考理由 優良企業 ユニー

選考理由 同社は、決算発表翌日の決算説明会の開催により、迅速な情報開示をお

こなうとともに、社長自らが経営方針の説明をおこなっている。また、決 算説明会以外の経営者出席によるアナリストミーティングの開催をおこ なうとともに、説明資料の開示においても、昨今投資家の関心が深い連結 決算の実績と計画、主な連結子会社・関連会社の詳細な情報の開示など、

説明資料14項目中11項目でトップを占めている。加えて、同社はIR部 門に十分な情報が集積されており、インタビュー等を通じてIR担当者と 有益なディスカッションを可能にしている。

これら同社の努力と姿勢は、ディスクロージャーのさらなる発展のため に他の企業の模範となると認められるので、同社を本年の当業界における 優良企業として推薦する。

2.ディスクロージャーの改善が著しい企業 改善企業 三越

選考理由 同社は、決算説明会において経営トップによる現状説明を実施するとと

もに、説明資料においても14項目中連結関連事項を含めて9項目におい てかなり大きな開示の改善をおこなった。さらに同社は、IR 担当者への インタビュー等の容易さにおいても大きな改善を示すなど、過去1年間に ディスクロージャーの著しい改善(前年比改善ポイント 13.5 点、順位第 10位より第5位に上昇)を図った。

3.評価方法等

小売業(百貨店・スーパー)ディスクロージャー評価基準(スコアシート)は、「1.

決算短信」(以下「短信」と省略)を8点、「2.説明会、インタビューおよび説明資料 等」(以下「説明会等」と省略)を 67点、「3.タイムリー・ディスクロージャー」(以 下「タイムリー・ディスクロージャー」と省略)を10点、「4.企業の自主的公表情報」

(以下「自主的公表情報」と省略)を15点、合計100点満点とした。評価実施(スコア シート記入)アナリストは31社、33名である。

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4.評価結果 (1) 総括

平成11年の評価結果の概要は、次のとおりである(ディスクロージャー評 価比較総括表は65頁参照)。

総平均点では、昨年度の59.3点より2.3点改善し61.6点と上昇した。

総平均点が昨年度より上昇した要因を分析すると、昨年度よりレベルの高い ディスクロージャーを求めた評価項目 1 項目を追加したタイムリー・ディス クロージャーにおいて、配点の増加(5点増)および平均得点率(評価対象企 業各社の平均点/配点)の上昇により、評価平均点が昨年度より4.1点上昇し たことが寄与している。また、昨年度に平均得点率が高かった評価項目等 9 項目を削除し、かつ、昨年度よりレベルの高いディスクロージャーを求める ために項目の追加・修正をおこなった説明会等において、評価平均点が1.5点 低下したが、これは配点 5 点の減少によるものであり、実質的にはこの分野 のディスクロージャーは向上しているものと評価できよう。

また、評価項目数と配点に変更がなかった短信は、評価平均点(1.5点)が 昨年度と変わらなかった。

なお、自主的公表情報では平均得点が0.3点低下したが、これは、昨年度よ りレベルが高いディスクロージャーを求める高い配点での新規追加評価項目 があったことによるものである。

次に評価対象企業別に見ると、総合評価点が前年度比上昇した企業は、11 社中5社であり、前年度と同得点が1社であり、残りの5社は総合評価点が 昨年度より低下している。しかしながら、評価実施アナリストの意見(コメ ント)を総合すると百貨店業界を中心に、対象企業各社のディスクロージャ ーは、社長のアナリストミーティングの実施をはじめとして、全体として多 くの項目で開示改善がおこなわれていると評価されている。

次に、評価対象企業の開示格差と評価得点のレンジを見ると、評価対象企業 の開示格差は、昨年度の最高得点82.4点、最低得点42.8点(1.9倍)から、

本年度の最高得点86.9点、最低得点45.7点(1.9倍)と格差は変わらなかっ たが、評価得点のレンジはほぼ3点以上上昇した。

これらの動きを業界別に見ると、スーパー6社の平均改善ポイント2.1点に 対して、百貨店5社の平均改善ポイントは2.4点であり、百貨店のディスクロ ージャーの改善が僅かながら上回っている。

以上総合すると、評価対象企業の評価平均点が僅かな改善に止まった要因は、

昨年度に平均得点率が高かった評価項目を削除するとともに、本年度に開示 がより遅れている評価項目を新たに追加したことなど、昨年度よりレベルが

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高いディスクロージャーを求めたことによるものと見られるので、上位評価 企業のディスクロージャーの現状はかなり評価できる。しかし、中・下位評 価企業においては、未だ改善の余地がかなり残されているものと見られる。

個別企業の総合評価点では、第 1 位は、ユニー(分野別では、説明会等 1 位、短信2社同得点1位、自主的公表情報2位、タイムリー・ディスクロー ジャー3社同得点4位)、第2位は、 島屋(短信2社同得点1位、説明会等 2位、タイムリー・ディスクロージャー8位、自主的公表情報10位)、第3位 は、ジャスコ(自主的公表情報1位、タイムリー・ディスクロージャー3位、

説明会等5位)、第4位は、イトーヨーカ堂(タイムリー・ディスクロージャ ー1位、説明会等4位、自主的公表情報2社同得点4位)となった。

なお、改善度合が特に大きかったのは、三越(改善ポイント13.5点、5 順 位アップ)であり、同社は説明資料の開示充実など説明会等において大きく 得点を伸ばした。

今後特に改善が望まれる点は、決算短信同時配布資料(平均得点率 18%)

および、説明資料による連結関連項目開示の充実等であるが、下位評価企業 については、その他の項目も含めて万遍なく開示レベルを引き上げていくこ とが望まれる。

(2) 決算短信

有価証券報告書における開示は法定開示事項が中心であり、企業間の開示格 差がかなり小さいので昨年に引き続き評価対象から除外した。その結果、短 信とアナリストが要請している開示資料の同時配布が行われたユニーと 島 屋のみが得点し、他社は総て 0 点となった。今後は、総ての企業が決算短信 とアナリストが要請している開示資料を同時に配布することが望まれるとい うアナリストの声が多かった。

(3) 説明会、インタビューおよび説明資料等

この分野では、トップのユニー(87%)は前記1.に記載した事項のほかに、

問い合わせに対しての丁寧な電話対応などアナリスト受入れ姿勢(5項目の合 計94%)、まとまりがよく分りやすい説明資料(14項目合計80%)および説 明会・インタビューにおける開示(2項目合計87%)と 3つのカテゴリー総 てにおいてトップとなり、高い評価を受けている。第 2 位の 島屋は、説明 資料による開示の充実(14項目中8項目で満点)で高い評価を受けているほ か、各種ミーティングにおいて社長自らがスピーカー役をつとめる等アナリ スト受入れ姿勢を改善していることなどが評価されている。第3位の三越は、

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前記2.に記載した事項のほか、IR担当者へのインタビュー等の容易さが大き

く改善されたことが評価されている。

本年度のこの分野における特徴としては、アナリスト受入れ姿勢の評価が評 価対象企業全社で上昇し、かなりの水準(平均得点率 86%)になった点があ げられる。これは、各企業がIR部門を中心に真剣にディスクロージャーに取 組んでいることを推察させるものである。

さらに改善が望まれる点は、(1)で述べた連結関連項目の説明資料による開 示の充実、および経営トップなど経営全般について語れる人へのインタビュ ー等の容易さ(50%)などであるが、中・下位評価企業については、その他 の項目も含めて万遍なく開示レベルを引き上げていくことが望まれる。

(4) タイムリー・ディスクロージャー

この分野は、東証へのファイリング事項、およびデリバティブ・オフバラン ス取引等を含むアナリストが重要と判断する事項の遅滞ない開示と適切な対 応、ならびに重要事項発生時の緊急アナリストミーティングの開催を評価す るものである。重要事項の開示が必要と思われた企業の中では、ダイエーと 西友を評価するアナリストが多かった。両社とも、11年3月にリストラ策に ついての緊急説明会を開催している。そのほか、企業買収を行ったユニー、

子会社に関する重要事項の開示が必要だった阪急百貨店の開示も評価されて いる。しかし、中・下位評価企業については、業績変動やリスク情報の遅滞 ない開示などの重要性が高まっている昨今、重要事項発生時における緊急ア ナリストミーティングの開催を軸に、タイムリー・ディスクロージャーの一 層の開示改善が望まれる。

(5) 企業の自主的公表情報

この分野では、トップのジャスコ(93%)は、四半期ミーティングの実施等、

決算説明会以外の経営者出席によるアナリストミーティング開催などで高い 評価を受けている。また、第 2 位のユニー(92%)は、豊富な情報量が評価 されており、第 3 位の西友(88%)は、経営者が出席する自主的な投資家向 け説明会を開催したことが評価されている。このほか、情報請求に対して反 応の早いダイエー(87%)およびイトーヨーカ堂(87%)も高い評価である。

これを業態別で見ると、上位評価企業は総てスーパーであり、百貨店では、

三越と阪急百貨店が2社同得点の第7位(60%)を占めたにすぎない。

今後特に改善が望まれる点は、百貨店を中心に、決算説明会以外の経営者出 席によるアナリストミーティングの開催などであるが、中・下位評価企業は、

その他の項目を含めて開示改善が望まれる。

ドキュメント内 ディスクロージャー優良企業選定 (ページ 62-69)

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