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対象操作の評価・検討

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第 6 章 対象操作 33

6.6 対象操作の評価・検討

6.5.2 引き出し操作実験

筆者の研究室にあるメールボックスを対象とし、引き出し操作実験を行った。実験の様子 を図6.9に示す。第6.1.2小節で述べた手順で引き出しを操作し、対象物やアームに大きな負 荷をかけることなく「抜き動作」、「差し動作」を実現することができた。

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図6.9:引き出し操作実験の様子

7 章 おわりに

本研究では、まず実現したいタスクの具体例を示し、アームの仕様を検討した。そして、仕 様に基づき伸縮機構を有するアームの設計、製作を行った。

アームの制御においては、各関節で位置に関するPI制御を行った。ここで、アームが受け る重力の影響をキャンセルするため、重力補償項を加えた。また、アームのたわみによって 手先が目標位置からずれてしまうのを防ぐため、たわみ補償を行った。このたわみ補償では、

インバースキネマティクスで各関節角度を求める際に、たわみによる垂れ下がりを考慮して、

予め適当な量だけ上向きの目標位置を設定するものである。この制御系により、手先の位置 誤差3mm以内という、高い精度を実現することができた。

最後に、開発したアームを用いて対象操作を行った。ロボットのオドメトリで自己位置推 定を行いながら対象付近へ移動した。オドメトリには累積誤差が生じるため、測域センサに よって廊下の壁などを検出することで、推定自己位置の修正を行った。壁の検出では、測域セ ンサにより得られた壁の点群から最小二乗法で近似直線を求めることで、その傾きとロボッ トからの距離を算出した。対象操作時は、カメラによって対象を認識し、ロボットとアーム の位置合わせを行うことで、対象物の操作を実現した。

今後の課題は、ノートPCへアームの状態を知らせる機能や振動抑制制御など、アームコン トローラの機能拡張である。また、確実に対象物を操作するためには、より高い精度で周囲 の環境や対象物を認識する必要がある。

謝辞

本研究は工学博士 大矢晃久 筑波大学システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻助 教授のご指導のもとに行われました。桐陰横浜大学 小柳栄次教授には、アームの設計・製作 にあたり、貴重なご助言、ご協力を頂きました。工学博士 油田信一 筑波大学副学長、工学博 士坪内孝司 筑波大学システム情報工学研究科知能機能システム専攻助教授にも多くのご助言 を頂きました。さらに、知能ロボット研究室の皆様には研究に限らず、多くの支援やアドバ イスを頂きました。以上の方々に厚くお礼を申し上げます。

最後に、精神的にも経済的にも支援してくれた家族に深く感謝します。ありがとうござい ました。

参考文献

[1] NEC:PaPeRo, http://www.incx.nec.co.jp/robot/20-03papero/index.html

[2] 東芝:ApriAlpha, http://www.toshiba.co.jp/about/-press/2003 03/pr j2001.htm

[3] PFU:MARON-1, http://www.pfu.fujitsu.com/mar-on/characteristic.html

[4] 江口 純司:“移動系の自由度も用いて物体を操作する移動マニピュレータ”,平成13年度 筑波大学 大学院 修士課程 理工学研究科 修士論文.

[5] T.Tomizawa, A.Ohya, S.Yuta : “Book Browsing System using an Autonomous Mobile Robot Teleoperated via the Internet”, Proceedings of IROS’02.

[6] 蛭田 かおり:“お茶をサービスする自律移動ロボットの開発”,平成15年度 筑波大学 大学 院 修士課程 理工学研究科 修士論文.

[7] 永谷,松浦,田中:“自律移動マニピュレータによるエレベータ昇降動作の実現”,ロボティ クス・メカトロニクス講演会’03予稿集, 2A1-1F-B6 (2003-05)

[8] 日下部 稔:“移動ロボットに搭載するためのマニピュレータとその制御システムの開発”, 平成9年度 筑波大学 大学院 修士課程 理工学研究科 修士論文.

[9] 吉村 尚秀:“多種の作業を実現するための自律型移動マニピュレータ用自動ハンド交換シ ステムの開発”,平成11年度 筑波大学 大学院 修士課程 理工学研究科 修士論文.

[10] 鈴木 昭仁:“研究用プラットフォームとしての自律移動マニピュレータの開発”,平成12 年度 筑波大学 大学院 博士課程 工学研究科 修士論文.

[11] 冨沢 哲雄:“遠隔地より図書を閲覧するロボットシステムの開発”,平成14年度 筑波大学 大学院 博士課程 システム情報工学研究科 修士論文.

[12] 須田信英:“PID制御” , (1992)朝倉書店

[13] 吉田 智章:“自律移動ロボットの行動制御とそのプログラミング環境に関する研究”、 平成15年度 筑波大学 大学院 博士課程 工学研究科 博士論文

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