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第 3 章 浮力作用下の周辺地盤の抵抗メカニズムに関する模型実験

3.3 実験結果

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42 3.3.2 地下水位上昇実験

地下水位上昇実験でのせん断ひずみ分布の推移を図 3.3.2に示す.

図 3.3.2 地下水位上昇実験のせん断ひずみ分布の推移

せん断ひずみ分布は①~④のように推移する.①に示すような初期の状態から,地下水 が上昇して,アーチ肩部の付近にまで水位が到達すると,シールドトンネル模型周辺の地 盤の抵抗とトンネル模型の浮き上がりの釣り合いが崩れ,トンネル模型は一気に浮き上が った.せん断ひずみ分布は,まず,②のように浮き上がりの瞬間でトンネル模型周辺地盤 右上部にて約16%程度のせん断ひずみを生じ,その後,③のような浮き上がりの過程でS.L

付近に約 40%程度のせん断ひずみを生じるような結果となった.その後,④でトンネル模

型が完全に浮き上がり周辺地盤が破壊した.

また,マーカーの間隔からせん断ひずみが変化した周辺地盤の影響範囲はトンネル模型 のS.L付近の左右で約0.2D,トンネル模型の天端部付近の左右で約1Dとなった.

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① ②

③ ④

43 3.3.3 トンネル模型引き抜き実験

トンネル模型引き抜き実験でのせん断ひずみ分布の推移の結果を図 3.3.3に示す.

図 3.3.3 トンネル模型引き抜き実験のせん断ひずみ分布の推移

せん断ひずみ分布は①~⑥のように推移する.また,地下水位の位置は,トンネル模型 引き抜き前は地表面に到達した位置で,トンネル模型を引き抜いていくにつれ,実験装置 の都合上,水位が減少していった.①は引き抜き前の初期状態であり,水位が地表面まで 達した状態である.シールドトンネル模型が浮き上がらないのは,強制変位装置により,

80%

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80%

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①引き抜き量0mm ②引き抜き量5mm

③引き抜き量10mm ④引き抜き量20mm

⑤引き抜き量30mm ⑥引き抜き量115mm

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ねじ鋼棒で固定されているからである.引き抜きに伴い,②の引き抜き量が 5mmの場合,

せん断ひずみはトンネル模型の右上部と左右のS.L付近に生じる.その大きさは約16%程 度である.③の引き抜き量が10mmとなると,せん断ひずみはトンネル模型のS.L付近よ り上部で範囲約0.2Dの周辺地盤に約56%程度の値が発生する.トンネル模型の直上地盤に

は約16%程度のせん断ひずみが生じる.次に,④の引き抜き量が20mmの場合,S.L付近

で72%程度の大きいせん断ひずみが生じる.また,そのせん断ひずみの影響範囲はS.Lマ

ーカー列のトンネル模型近傍付近と天端部マーカー列のトンネル模型近傍付近で約0.2Dで あるが,肩部マーカー列のトンネル模型近傍付近で約0.4Dとなっており,トンネル模型の 肩部の高さの地盤に強いせん断ひずみが生じていることがわかる.また,ここでトンネル 模型直上の地盤は完全に崩壊している.⑤の引き抜き量が 30mmとなると,S.Lマーカー 列のトンネル模型近傍付近,肩部マーカー列のトンネル模型近傍付近,天端部マーカー列 のトンネル模型近傍付近と地表面マーカー列のトンネル模型近傍付近で 80%程度の大きい せん断ひずみが生じる.また,それらのせん断ひずみの影響範囲は,S.Lマーカー列のトン ネル模型近傍付近では0.2Dであるが,肩部,天端部,地表面マーカー列のトンネル模型近 傍ではそれぞれ0.4Dとなった.最後に,⑥の引き抜き量が115mmのトンネル模型が完全 に浮き上がった状態では,地表面部マーカー列の付近に生じているせん断ひずみが,トン ネル模型を挟んで約1Dの影響範囲で生じた.

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