第 5 章 実験 26
5.2 実験結果
実験1 一つ目の実験として,以下の内容で実験を行った.
• 矩形数: 30
• SAパラメータ
開始温度: 10000,終了温度: 0.01,減少係数: 0.98 一温度辺りの繰り返しループ数: 500
• 各矩形の面積の総和: 22222
結果として得られた矩形配置は以下のとおりである.Γ−の周期ごとに色分けしたもの が図5.1であり,周期幅をx座標で規定して色分けしたものが図5.2である.配置領域の 面積(周期幅L×配置領域の高さH)は,23100(60×385)であり,面積の占有率(各矩 形の面積の総和÷配置領域の面積)は,0.961991である.また,SAの実行時間は,1119 秒であった.
縦に細長い配置が計算されていることがわかる.
SAについて,面積の変化とaccept回数の変化をグラフにしたものが図5.3,図5.4で ある.なお,面積の変化についてのグラフは,一温度における最も良い値をプロットして いる.
図 5.1: 実験1 配置結果(Γ−の周期で色分け)
図 5.2: 実験1 配置結果(x座標で周期を規定して色分け)
20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 55000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Area (L * H)
Temperature 図 5.3: 実験1 面積の変化
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Number of Acceptaces
Temperature
図 5.4: 実験1 accept数の変化
実験2 次に,シーケンスペアとの比較のため,実験1と同一の矩形データ,矩形数,SA パラメータを用いて実験を行った.なお,シーケンスペアでは,矩形配置面積は,(配置 領域の幅W×配置領域の高さH)である.
• 矩形数: 30
• SAパラメータ
開始温度: 10000,終了温度: 0.01,減少係数: 0.98 一温度辺りの繰り返しループ数: 500
• 各矩形の面積の総和: 22222
結果,以下の配置が得られた.配置領域の面積は,22932(156×147)であり,面積の 占有率は,0.969039である.また,SAの実行時間は,6秒であった.
SAについて,面積の変化とaccept回数の変化をグラフにしたものが図5.6,図5.7で ある.
図 5.5: 実験2 配置結果
シーケンストリプルでのSA結果とシーケンスペアでのSA結果を比較すると,まず,
シーケンストリプルでのSAの実行時間はシーケンスペアのそれに比べ,非常に低速で あることがわかる.また,シーケンスペアの配置結果が正方形に近い形となるのに対し,
シーケンストリプルの配置結果は非常に縦長になる傾向が見られる.一方,面積の占有率 は,どちらも大きな違いはない.ただ,シーケンストリプルはシーケンスペアに比べ解空 間が大きいため,同じ温度パラメータではシーケンスペアより良い解を得るのは難しいか もしれない.そこで,実験3では一温度あたりのループ回数を5000として実験を行った.
矩形データやその他のパラメータは同じである.
20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 55000 60000 65000 70000 75000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Area (W * H)
Temperature 図 5.6: 実験2 面積の変化
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Number of Acceptaces
Temperature
図 5.7: 実験2 accept数の変化
実験3
• 矩形数: 30
• SAパラメータ
開始温度: 10000,終了温度: 0.01,減少係数: 0.98 一温度辺りの繰り返しループ数: 5000
• 各矩形の面積の総和: 22222
結果,以下の配置が得られた.配置領域の面積は,23048(67×344)であり,面積の 占有率は,0.964162である.また,SAの実行時間は,11287秒であった.
SAについて,面積の変化とaccept回数の変化をグラフにしたものが図5.10,図5.11で ある.
図 5.8: 実験3 配置結果(Γ−の周期で色分け)
温度パラメータを変更し,一温度あたりのループ回数を10倍したが,実行時間もおお よそ10倍となった.しかし,解は多少良くなった程度である.実験1の温度スケジュー ルでは十分な探索ができないというわけでは無いと考えられる.矩形配置はやはり縦長と なる傾向がある.これはシーケンストリプルにそのようになる特性があるものと考えら れる.
次に,縦横比が1に近づく傾向のあるシーケンスペアと比較するために,シーケンス ペアから得られる矩形配置の周期幅と高さの比率が1に近づくように指定して実験4を 行った.
図 5.9: 実験3 配置結果(x座標で周期を規定して色分け)
20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 55000 60000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Area (L * H)
Temperature 図 5.10: 実験3 面積の変化
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Number of Acceptaces
Temperature
図 5.11: 実験3 accept数の変化
実験4
• 矩形数: 30
• SAパラメータ
開始温度: 10000,終了温度: 0.01,減少係数: 0.98 一温度辺りの繰り返しループ数: 5000
• 各矩形の面積の総和: 22222
• 縦横比: 1
結果,以下の配置が得られた.配置領域の面積は,23716(154×154)であり,面積の 占有率は,0.937005である.また,SAの実行時間は,1240秒であった.
SAについて,面積の変化とaccept回数の変化をグラフにしたものが図5.14,図5.15で ある.
図 5.12: 実験4 配置結果(Γ−の周期で色分け)
図 5.13: 実験4 配置結果(x座標で周期を規定して色分け)
20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 160000 180000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Area (L * H)
Temperature 図 5.14: 実験4 面積の変化
0 50 100 150 200 250 300 350
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Number of Acceptaces
Temperature
図 5.15: 実験4 accept数の変化
縦横比はシーケンスペアの配置に近づいたが,解は縦横比を指定せずに解探索を行った ものよりも悪くなってしまった.シーケンストリプルの特性を無視した縦横比指定は,解 に良い影響を与えないと考えられる.また,比率を1に近づけたところで,シーケンスペ アのように正方形に近づくというわけではない(シーケンスペアのように配置領域の周囲 が凹凸があまり無い直線にはならない).
次に,矩形数を多くした場合,計算される矩形配置にどのような変化があるか確認する ために,矩形数を50にして実験を行った.
実験5
• 矩形数: 50
• SAパラメータ
開始温度: 10000,終了温度: 0.01,減少係数: 0.98 一温度辺りの繰り返しループ数: 2500
• 各矩形の面積の総和: 29357
なお,矩形を増やすと,解空間も指数関数的に大きくなるため,一温度あたりのループ 回数を増やして実験を行った.
結果,以下の配置が得られた.配置領域の面積は,30674(49×626)であり,面積の 占有率は,0.957065である.また,SAの実行時間は,20582秒であった.著しく縦長な 配置である.得られた矩形配置の縦横比が約6.4:1であった実験1と比べても,図5.17の 縦横比は約12.8:1と,大幅に縦長になっていることがわかる.これは,矩形が多くなった ことによってさらに縦長になる傾向が強まったためであると考えられる.
SAについて,面積の変化とaccept回数の変化をグラフにしたものが図5.18,図5.19で ある.
図 5.16: 実験5 配置結果(x座標で周期を規定して色分け)
図 5.17: 実験5 配置結果(x座標で周期を規定して色分け)
30000 35000 40000 45000 50000 55000 60000 65000 70000 75000 80000
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Area (L * H)
Temperature 図 5.18: 実験5 面積の変化
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
0.01 0.1
1 10
100 1000
10000
Number of Acceptaces
Temperature
図 5.19: 実験5 accept数の変化