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実験結果及び考察 1 主要品種の品質特性と加工適性の解明

品種,系統と果実重,Br i x,酸度を F i g. 1〜3 に示し た.

果実重は,品種によるばらつきがあるものの,ハイブ ッシュ系統の品種は,ラビットアイ系統の品種に比べて 果実が大きい傾向がみられた(F i g. 1).

Br i x は,ハイブッシュ系統が低く,ラビットアイ系統 が高い傾向が見られたが(Fi g. 2),酸含量はばらつきが 大きいもののハイブッシュ系統がラビットアイ系統より も高い傾向であった(Fi g. 3).

果実の食感の官能評価結果を F i g. 4,F i g. 5 に示した.

果皮の硬さは明らかにハイブッシュ系統が軟らかく,果

肉のざらつきも明らかにハイブッシュ系統が少ないこと から,ハイブッシュ系統はラビットアイ系統に比べて食 感が優れていると思われた.

- 2.5 - 2 - 1.5 - 1 - 0.5 0 0.5 1 1.5 2 2.5

品種

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティフブルー

⑪デライト

Fig.5 品種と果肉のざらつき

Fig.4 品種と果皮の堅さ

- 2.5 - 2 - 1.5 - 1 - 0.5 0 0.5 1 1.5 2 2.5

品種

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロップ

⑤ジャージー

⑥ブリジッタ

⑦レブルー

⑧ブラウェル

⑨ブラブルー

⑩ティブルー

⑪デラ

Fig.3 品種と酸度

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.8 2

品種

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッタ

⑦レブルー

⑧ブラウェル

⑨ブラブルー

⑩ティフブルー

⑪デラ

Fig.2 品種とBrix 0

2 4 6 8 10 12 14 16

品種

Brix

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティブルー

⑪デライト

Fig.1 品種と果実重量

0 1 2 3 4

品種

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロップ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティブルー

⑪デライ

品種,系統とアントシアニン色素含量を Fi g. 6 に示し た.品種によるばらつきが大きいものの,ハイブッシュ 系統がラビットアイの系統に比べてアントシアニン含量 が高い傾向がみられた.

果汁への加工適性を評価するため品種別の搾汁率を Fi g. 7 に示した.酵素処理の有無にかかわらずハイブッ シュ系統とラビットアイ系統で搾汁率に大きな差はみら れなかった.

果汁中アントシアニン含量,香りの強さを調査し,結 果を F i g. 8 と Fi g. 9 に示した.

果汁中アントシアニン,香りの強さは系統間差よりも 品種によるばらつきが大きかった.

冷凍果実への加工適性を評価するため,冷凍果実を解 凍した場合のドリップ率調査した.結果を表6に示した が,品種間差が大きく,系統による差は明らかでなかっ た.

品種別にシロップ漬けを製造し,30 日後と 60 日後に 品質を調査した.シロップ漬け果実の Br i x と酸度を Tabl e 1 に示したが,Br i x はハイブッシュ系統が低く,

酸度はハイブッシュ系統が高く果実の品質を反映してい た.

ブルータ 16. 3 0. 40 ブルージェイ 16. 5 0. 54 バークレイ 16. 1 0. 32 ブルークロップ 15. 7 0. 39 ジャージー 17. 2 0. 36 ブリジッタ 16. 2 0. 74 レイトブルー 17. 0 0. 80 ブライトウェル 18. 0 0. 37 ブライドブルー 18. 3 0. 37 ティフブルー 18. 0 0. 36 デライト 17. 8 0. 23

Br i x 酸度 品種名

Tabl e 1 品種別シロップ漬け製造 30日後のBr i xと酸度

ハイブッシュ

ラビットアイ 系統

30日後 60日後

ブルータ 3 4

ブルージェイ 2 3

バークレイ 2 3

ブルークロップ 2 3

ジャージー 4 4

ブリジッタ 1 2

レイトブルー 2 3

ブライトウェル 2 3

ブライドブルー 2 3

ティフブルー 1 2

デライト 2 3

※ 色調は数字が大きい程色が濃い。2以下は商品性無し。

果実色調

ハイブッシュ

ラビットアイ

Tabl e 2 品種別シロップ漬け果実の色調

系統 品種名

Fig.10 品種別解凍時のドリップ率

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0

品種

①ブルータ

②ブルージェイ

③バ ークレ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティブルー

⑪デ ライト

Fig.9 品種別果汁の香り強度

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600

品 種

①ブルー タ

②ブルー ジェイ

③バ ークレ

④ブルー クロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッタ

⑦レイブルー

⑧ブライトウェル

⑨ブライトブルー

⑩ティブルー

⑪デ ライ

Fig.8 品種別果汁中アントシアニン含量

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

品種

mg%

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティフブルー

⑪デライト

Fig.7 品種と搾汁率 0

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

品種

搾汁率%(酵素処理無し 搾汁率%(酵素処理有り)

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッ

⑦レイトブルー

⑧ブライウェル

⑨ブライブルー

⑩ティブルー

⑪デライト

Fig.6 品種とアントシアニン含量

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0

品種

①ブルータ

②ブルージェ

③バークレイ

④ブルークロッ

⑤ジャージー

⑥ブリジッタ

⑦レイトブルー

⑧ブライトウェ

⑨ブライトブルー

⑩ティフブルー

⑪デライト

30日後 60日後

ブルータ 3 3

ブルージェイ 3 3

バークレイ 3 3

ブルークロップ 3 3

ジャージー 1 2

ブリジッタ 3 3

レイトブルー 2 3

ブライトウェル 1 2

ブライドブルー 2 2

ティフブルー 1 1

デライト 2 2

※ 果皮 損傷程度は数 字が大きい 程損傷が大き く3以上は商品 性無し

ハイブッシュ

ラビットアイ

Tabl e3 品種別シロップ漬け果実の損傷程度

系統 品種名

果実損傷程度

シロップ漬け果実の色調と果実損傷程度を Tabl e 2,

Tabl e 3 に示した.製造 30 日後はブルータとジャージー 以外は果皮色が薄くなり商品性が無かったが,製造 60 日後にはブリジッタ,ティフブルー以外は色が戻り商品 性が回復した.果皮損傷程度はハイブッシュ系統がラビ ットアイ系統に大きく,今回の実験における製造方法で はハイブッシュ系統はほとんど商品性が無くなった.

ペクチンを添加せずに糖度 55 のジャムを製造した場 合のゲル化の状況を表9に示した.バークレイ,ブリジ ッタ,ブライトウェル以外はペクチンを添加することな くゲル化した.糖度 60 未満でペクチンを添加せずにゲル 化するのはブルーベリーをジャムへ加工するメリットと 思われる.

3. 2 果汁等一次加工技術の確立

ブルーベリー果実をピューレー加工する前に 80℃で 5 分間加熱処理したものと,加熱処理無しにピューレー化 したものとを比較した.

Tabl e 5 に示したように,加熱処理することにより香 り強度とピューレー収率が低下したが,ピューレーとし て重要な粘性が付加され Br i x も上昇するため,前処理と しての加熱することが必要であると思われた.

ブルーベリーパウダーを製造するには,コスト面から 搾汁残さを利用するのが望ましい.そこで,搾汁時の酵 素処理の影響をみるため,ペクチナーゼ処理して搾汁し た残さと無処理で搾汁した残さを原料にパウダー化して,

パウダーの収率,品質を調査した.

結果を Tabl e 6 に示したが,酵素処理することにより 搾汁率が向上するため残さの収率は低下するが,酵素処 理しないで搾汁した残さは糖分が多くベタつきがあり,

粉砕は可能であるが,パウダーに吸湿性があるとともに,

品種によっては完全に乾燥するのが困難であった.パウ ダーの色調は,酵素処理残さで製造したパウダーが L 値 が高くやや色が薄かったが,その差はわずかであった.

ブルーベリーシロップ漬けの果実とシロップ液の Br i x を Tabl e 7 に示したが,製造 30 日後には果実とシロップ 液の Br i x が同じになっており,製造 30 日後には果実と シロップ液の糖分が平衡に達していることがわかった.

しかしながら,Tabl e 2 に示したように製造 30 日後は果 実色素がシロップ液に溶出しており,果実に色が戻るま ではその後 30 日はかかることから,製品の出荷は製造 60 日以降にする必要がある.

また,今回設定した殺菌条件では品種,特にハイブッ シュ系統では果皮の損傷が大きいことから温度条件等を 今後検討する必要があると思われた.

Table 7 品種別シロップ漬け製造30日後の果実と

シロップ液のBrix

ブルータ 16. 3 16. 2

ブルージェイ 16. 5 16. 8

バークレイ 16. 1 16. 4

ブルークロップ 15. 7 15. 6

ジャージー 17. 2 17. 4

ブリジッタ 16. 2 16. 1

レイトブルー 17. 0 17. 1

ブライトウェル 18. 0 18. 2

ブライドブルー 18. 3 17. 9

ティフブルー 18. 0 18. 2

デライト 17. 8 17. 7

品種名 果実 シロップ液

Table 6 酵素処理の有無とパウダーの収率および品質

対果実 対搾汁残さ

L a b

処理あり 2. 8 42. 5 24. 5 12. 2 3. 14 処理なし 4. 3 21. 6 21. 0 11. 2 2. 39 +

吸湿 酵素処理

色調 パウダー収率 %

Table 5 加熱処理とピューレーの収率,品質

ピューレー収率 % Br i x 香りセンサー値 粘度 加熱処理 68. 2 13. 9 553 良好 加熱なし 75. 9 11. 6 838 不足

Table 4 品種別ジャムのゲル化の難易

系統 品 種名 ゲル化程度( 常温)ゲル化程度( 冷蔵 )

ブル ータ

ブルー ジェイ

バー クレイ

ブルーク ロップ

ジャ ージー

ブリ ジッタ

レイト ブルー

ブライト ウェル

ブライド ブルー

ティフ ブルー

デラ イト

ハイブッシュ

ラビットアイ

麦 焼 酎 用 酵 母 の 評 価 お よ び 改 良 に 関 す る 研 究

後 藤 優 治 ・ 江 藤 勧 ・ 樋 田 宣 英

食 品 産 業 担 当

Res ear c h of Ev al uat i on and i m pr ov em ent of Bar l ey Shoc hu Yeas t

Yuj i GO TO , Sus um u ETO , N obuhi de H I DA

F ood I ndus t r y Gr oup

要 旨

大 分 酵 母 を 製 造 現 場 で 利 用 す る た め の 醸 造 条 件 に つ い て 検 討 し た .大 分 酵 母 は 色 素 平 板 培 地 に よ り 鹿 児 島 酵 母 と 区 別 で き ,大 分 酵 母 は 鹿 児 島 酵 母 に 比 べ て 増 殖 が 早 く ,も ろ み 中 の 細 胞 濃 度 も 高 い こ と が 明 ら か と な っ た . 酵 母 の 混 合 培 養 で は , も ろ み 初 期 で は 大 分 酵 母 が 優 勢 で あ る が , も ろ み 末 期 で は 鹿 児 島 酵 母 の み 生 菌 が 確 認 で き た . 大 分 酵 母 を 安 定 し た 状 態 で 使 用 す る た め に は , 短 い 期 間 で 差 酛 を 行 う , 添 加 す る 大 分 酵 母 の 初 期 濃 度 を 高 く す る , 差 酛 回 数 の 上 限 を 決 め る な ど の 工 夫 が 必 要 で あ る .

1. はじ めに

麦 焼 酎 を は じ め と す る 酒 類 は 当 県 の 主 要 な 産 品 で あ るが,清酒・焼酎ともに消費の下落傾向が止まらず,酒 類業界を取り巻く環境は厳しくなっている.県内の麦焼 酎製造業界としても 大分麦焼酎 の地域ブランド認定 や高付加価値の共通ブランド商品の開発など,消費拡大 に取り組んでいるところである.

このような動きの中で,酒類の製造に欠かせない酵母 や麦焼酎用原料の大麦等について,製品を特色付ける手 段の一つとして大分県独自品種の創出に期待が寄せられ ている.

本研究では,有望株として選抜された 大分酵母 を製造 現 場で利用 するための醸 造 条 件につ い て 検 討 し た ので 報 告する.

2. 方 法